店舗・販売管理の学習ノート表紙

             −目 次−  凡例:[page]

1.店舗・商業施設…………………………………………………………………………………………1
(1) 店舗施設に関する法律知識[1]
   都市計画法・大規模小売店舗立地法・中心市街地活性化法、建築基準法・消防法
(2) 店舗立地と出店[3]
   立地条件、商圏分析、出店評価
(3) 商業集積[4]
   ショッピンセンター、商店街、共同店舗
(4) 店舗施設[5]
   店舗構造、店舗設備・什器、照明と色彩

2.商品仕入・販売(マーチャンダイジング)…………………………………………………………9
(1) 商品予算計画[9]
   販売予算、仕入予算、在庫予算
(2) 商品計画[10]
   業種業態、商品構成、品揃え
(3) 商品調達・取引条件[13]
   仕入方法、仕入先の選定管理、取引条件
(4) 売場構成・陳列[15]
   売場レイアウト、商品陳列
(5) 価格設定[17]
   価格政策、価格決定手法、特売・値下げ
(6) 販売促進[19]
   販売促進計画、店内プロモーション、店外プロモーション

3.商品補充・物流…………………………………………………………………………………………20
(1) 商品在庫管理[20]
   発注方法、在庫数量管理、需要予測
(2) 輸配送管理[21]
    輸送手段・ネットワーク、ユニットロード、共同輸配送
(3) 物流センター管理[24]
   物流センター機能・設計、物流センター運営

4.流通情報システム………………………………………………………………………………………27
(1) 店舗システム[27]
   POSシステム、顧客管理システム
(2) 取引情報システム[29]
   商品コード、商品マスター
(3) 物流情報システム[32]
   バーコード、RFID、トレーサビリティ

5.その他店舗・販売管理に関する事項…………………………………………………………………35

参考図書

リンクの参考資料 p1〜p6
1.店舗・商業集積 (1) 店舗施設に関する法律知識 街づくり三法……都市計画法、大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法 建築設計関係法……建築基準法、消防法 商店街の役割……地域商店街活性化法   (イ) 都市計画法 市街化区域内で用途地域を定めることを規定し、都市計画の内容、決定手続、計画制限、計画事業等を決める。 用途地域は7種(住居関係)と5種(他の用途地域)に区分け。 第一種低層住居専用地域から第一種住居地域の立地規制と、一定面積を超える建築物の立地は不可。第二種住居地域や工業地域、商業地域、準工業地域などは制限がない。 都市計画法:改正や用途制限 H25-22:都市計画法 H27-23:都市計画法(出店規制) H29-23:店舗施設に関する法律知識(都市計画法) H29-24:店舗施設に関する法律知識(商業地域)   (ロ) 大規模小売店舗立地法 街づくりを推進するために、出店する大型店の地域社会への適応を要請する法律として1998年に制定された。大規模小売店舗は、店舗面積が1000崢兇任△襦 大規模小売店舗法:出店時の規制など H25-23:大規模小売店舗立地法 H26-22:大規模小売店舗立地法 H29-26:店舗施設に関する法律知識(大規模小売店舗立地法)   (ハ) 中心市街地活性化法 中心市街地における都市機能の増進、経済活力の向上のための地域振興、秩序ある整備を図る。 改正中心市街地活性化法 −街づくりの総合的な取り組み− 国が基本理念に従う基本方針を示し、市町村が基本計画を作成して国(総理大臣)の認定をうける(中心市街地活性化本部)他、活性化協議会の法制化等。 ※基本計画には準工業地域に大型店の出店を認めるか否かが求められる(都市計画法が許容する部分)。 コンパクトシティの形成(暮らしに必要な機能を比較的小さなエリアに凝縮したコンパクトな都市機能(地域の施設をまちの中心部に集積させて住みよい街づくりを目指す)) 中心市街地活性化法の改正(H26)は、中心市街地への来訪者や就業者、小売業の売上高を相当程度増加させるなどの効果が高い民間プロジェクトを支援対象として認定することとなった。(H264_23) 中心市街地活性化法の改正 H26-23:中心市街地活生化法改正 H28-23:[中心市街地活性化法]H26年改正  
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(ニ) 建築基準法 安全条件と秩序、防火・不燃・難燃 主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)が防火の対象。 水平投影面積:でこぼこでは面積測定が困難なため、水を張ったと仮定した場合の面積 建築面積:外壁又はこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積 「建築」建築物を新築、増築(床面積の増加)、改築(除去後同等物を立てる)、移転(同一敷地内の移動)すること 容積率(52条)延べ面積の敷地面積に対する割合。用途地域別に指示、前面道路の幅員。[12m未満:住居系地域は幅員×4/10、その他は幅員×6/10]の低いほう H27-24:建築基準法(H26改正)   (ホ) 消防法 火災の予防(建築許可同意など)、危険物(貯蔵、製造所)、消防設備(消化、警報、避難、消化活動の設備)、火災の警戒、消火活動、火災調査、救急業務などを規定する。 H28-24:[消防法]小売店舗の防火管理  
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(2) 店舗立地と出店 「立地と商品で売上の9割が決まる」とか「立地で売上の7割が決まる」ともいわれる。出店に当たってはどこに、どのような店舗とするのかから始まり、様々な要件や制約が伴う重要な意思決定になる。また、商業集積に出店するのか、それとも独立して出店するのか。 (イ) 立地条件 新たに店舗の出店を検討するには、(a)核店舗の集客力に依存する立地(商業集積またはSC内)の場合、(b)自店の独自性を追求する立地(ロードサイドまたは集積地近く、角地が適す)の場合に分けられる。 立地判断の項目 誘導施設(人が多く集まるところ)の存在、店舗への視界性(どこから、何(どの部分)が、どれくらいから見えるか)、人の動線(人が集中する場所間を結ぶ流れ、動線内に店舗を入れたい)、店舗前の通行量(潜在的購買力を規定する)、建物・土地構造(店舗への入り易さ:歩道・セットバック(空地)・段差・駐車場)、競合状況 他。 立地の条件 どこに立地するか商圏人口、道路・交通機関、どのようなショッピングセンター(SC)があるか ショッピングセンターなら規模(大中小)、特徴:核店の集客力・客層・回遊性、営業条件(営業時間、業種・業態の制約、駐車場の有無・収納台数など) 商店街なら商店街は客層が限定されやすいことに留意。営業時間、立地環境、商圏範囲、可能な業種・業態 幹線沿い(ロードサイド)なら「角地」がベスト(車などで入りやすく出やすい)。自店単独での商圏設定が可能になる。 H25-24:立地条件と出店(小売吸引力)   (ロ) 商圏分析  商圏は、一次商圏(概ね顧客の70〜80%が居住する範囲。目安として店舗面積60屬らいで半径500メートル位ともいわれる)、二次商圏(顧客の30%位が居住)、三次商圏(あるいは影響圏)などに分けられる。  商圏をみる場合は複数の範囲で分析したい。“招50〜100メートル、500メートル、700メートル、ぃ吋ロ(徒歩15分)などで、幹線道路や鉄道・河川の交わる領域に分ける。 商圏を分断する要素道路、河川、線路、陸橋、大型の敷地・施設や囲われた敷地など。 商圏調査居住者・交通・吸引の各条件を調査。調査はアンケート、訪問、来街者による方法が行われている。 資料で確認するには、既存資料を使う場合(地図、住民基本台帳、家計調査年報、商業調査など)と、実態調査(通行量調査、家庭買物調査、来街者調査など)に基づく場合がある。 商圏関係の理論は特に、距離と人口が中心になっている。<商圏の理論 ハフ・モデル……居住地からA商業地へ出向く確率で、基本は「面積÷(距離)2乗」 ライリー・コンバースの法則……ある商圏集積へ買い物に行く確率を求める(H21-23)。 商業人口ある都市の小売販売額が何人の消費者で支えられているかを示すものとされる。  
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(ハ) 出店評価 出店に当たってマーケティング調査やマーケティング分析を行ない出店計画を評価する。  敷地並びに敷地周辺の調査、近隣商業施設・住宅密度調査、公共施設所在調査、法規制チェックなどの基礎調査とともに、文献や現地調査による商業規模の分析、自動車・自転車・バイクの保有率や出店施設へのアクセスなどの交通分析を行い、来店手段、来店客数及び来店方向などを推計する。 ※届出等が必要な業種の出店(H16-21)……飲食店、魚・肉・惣菜を扱うスーパー、薬局 など。   (3) 商業集積 (イ) ショッピングセンター ショッピングセンターは売場面積3000屐弊令市)、1500屐憤貳漫飽幣紊鬚いΑB燭は核となる店舗とモール(遊歩道)で構成される。モールに沿って小売業、サービス業、飲食業などの店舗が営業し、全体で商業集積を成す。 ネバーフッド型……最寄品中心、核店舗はスーパー、7000〜40000人 コミュニティ型……最寄品+買回品、核店舗はスーパーや百貨店、4万〜15万人 リージョナル型……買回品、核店舗はスーパー、百貨店、15万〜40万人 スーパーリージョナル型……買回品、専門品中心、核店舗は大型百貨店やGMS、100万人以上 形態は、1核2モール、2核1モール(ジグザグ:ダンベルタイプ、Lタイプ、Yタイプ、スクエアタイプあり) H25-25:ショッピングセンター(賃料) H26-24:ショッピングセンター H27-27:ショッピングセンター(2014年の売上)   (ロ) 商店街 近隣型ワンストップサービスの機能があり、生鮮3品中心の最寄店で構成。大型店との差別化(こだわりと創意工夫)が求められる。利便性重要。 地域型総合的なワンストップサービス機能があり、最寄店と買回店で構成。街づくりに貢献しつつ快適性が求められる。 広域型専門性の高い買回品を中心に、顧客ターゲットを絞って個性を表出。街並みが整備されコミュニティホールなども併設。文化性や情報性が重要。20万人以上の商圏とされる。 H26-25:商店街の現状 H29-22:店舗施設に関する法律知識(商店街調査)   (ハ) 共同店舗 共同店舗について、ここでは多くの店舗が同一建物の中にあるものを指し、それらの店舗が共同の力で集客や販売促進を行い、自らの経営を改善・合理化しようとするものとする。 同一建物とは横に長いものも含み、中小小売業の共同化をイメージしたもので、核店舗を持たないショッピングセンターともいえる。 H29-25:商業集積(ショッピングセンター)  
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(4) 店舗施設  「誰に、何を(ニーズ)、どのように提供するのか」というストアコンセプトのもとで、店舗は「消費者と商品を引き合わせる」重要な役割を担う。また、どのような人に、どのようなものを引き合わせるのかも明確でなければいけない。 ストアコンセプトの例 「化粧品を売る」なら化粧品のみになろうが、ニーズを含む範疇として「美を売る」とするなら美容やエステなども含まれてくる。重要な戦略的要素に店舗付帯施設、品揃え(アソートメント)、価格政策、プロモーションが挙げられる。ここでは店舗付帯施設に注目する。 (イ) 店舗構造  一般的店舗は建物の屋上、パラペット(店頭の上)、シャッター部分などで構成され、各種看板(パラペット部分、突き出し看板、置き看板、サインポールなど)が設置してある。外観はファサードと呼ばれる。店頭部分は出入口、ショーウインドウ、パラペッット、看板類、フロントスペース(セットバックなど)等で構成するが、店頭は店内へ誘導する役割を持ち、すべて看板ともいえる。  店舗内部は出入口、レジカウンター、展示・陳列設備、その他必要設備で構成される。その他必要設備は、業種や業態によって必要な施設(花屋:給排水施設やキーパー、音響製品:視聴室)やバックヤードである。 ※一般的な店舗構造(売場づくりの一例) ショーウインドウ、入口(ディスプレイポイント)、メイン通路(接するゴンドラのエンドポイントを使える)、レジカウンター(顧客が集まる)、バックヤード。カウンターは総合接客の場所でありレジ台や包装台の設置も必要になる。 店舗構造例  
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(ロ) 店舗設備・什器 店舗設備・什器にはゴンドラ、リーチインケース、ボックス、ステージ、ガラスケースなどがある。 ゴンドラは多段式の陳列台で、壁面(片面)用と店内(両面)用の2種類がある。リーチインケースは壁面設置の大きな冷蔵庫で出し入れは片面。コンビニではゴンドラとリーチインケース(冷蔵庫)が多く使われている。マネキンで頭もなく上半身のみをトルソーという。 H26-26:スーパーの衛生管理   (ハ) 照明と色彩 照明は商品を引き立てる役割を持ち、商品特性や商品グループに合った色彩は注視される。 商品の演出に重要な役割白熱灯で照らす演出と白色蛍光灯で照らす演出は異なる。それは色温度(K)が、白熱灯は2850〜3000Kだが白色蛍光灯は4200Kと異なるため。 色の三要素……色相(色の種類)、明度(明るさ)、彩度(冴え方、濁り度合い) 色の単位  光束:単位時間当たりの光の通過量でルーメン(Lm)  照度:明るさで単位はルクス(Lx)  1Lxは光源から1メートルはなれたところの明るさ。   照度=光束(Lm)÷面積()  色温度:光源の光色を表すもので単位は絶対温度(°K) 照明の方法直接照明、半間接照明(照明器具のカバーからの反射による方法、均等性高い)、間接照明(直接の光は届かない(光を通さない壁やハリを使う)ので「やわらかい光」になる) 照明の種類 ベース照明……店全体に均等に照らす、直接照明。 重点照明………特定商品などへのスポットライト  買回品には不可欠 装飾照明………雰囲気をつくる照明、シャンデリア、ネオン等 照明:色温度、マンセル H25-26:照明と色彩(売場演出) H27-25:照明と色彩(光の特性) H29-30:店舗施設(色彩)

 

 
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※ 店舗の役割と機能 店舗の役割顧客を吸引、商品を提供、情報交換、購買(消費者の相談に応じる支援を含む)、経営コンセプトを表現する 店舗総合力見た目の店舗とレイアウト・什器設備、商品構成、価格政策、接客技術、販売促進策、などで表れる。 ストアイメージの絞り込み ストアイメージは、…祺然福↓高品質、サービス の3つで代表される。,鉢△肋ι覆影響し、は接客、利便性、従業員、立地・店舗設備が影響する。3つのうち2つを獲得できればイメージが固まり顧客を誘引しやすい。 ゴールデンゾーン  
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店舗機能 店舗の存在を宣伝・訴求する機能イメージの訴求、店舗の存在を告知(目立たせる)。 方法は、看板で機能や存在を宣伝し、統一感ある外装(ファサード:外観)でイメージを訴求する。パラペット(上部、シャッターの上部)や店頭を利用してPOP、VMDによる訴求も重要である。 顧客を吸引・誘導機能店内が見通せ、入りやすい工夫で吸引する。駐車場の設置、出入り口の整備要す。ショーウィンドウやガラススクリーンは開放感を表し、店頭演出によって明るさや活気を表現する。 商品を展示・巡回機能くまなく巡回して観て、触ってもらう。体系的な陳列の連続性を保ちながらマグネットポイントを設ける。奥を明るくする方法も巡回を促す。 各種ディスプレイ  VMD(ビジュアルマーチャンダイジング:一貫したストーリーで)、VP(ビジュアルプレゼンテーション:季節・重点商品をショウウインドウに設ける)  IP(アイテムプレゼンテーション:色・サイズで分類して選びやすくする)、PP(ポイントオブセールスプレゼンテーション:重点商品の強調) 接客・コミュニケーション機能商品情報の提供、商品説明・相談応答。コミュニティスペースやクラークサービスも欲しい。購買前の案内と購買後のフォローも必要。クラークサービスは、コンサルティングセールスに欠かせない人的接客サービスで、対面販売方式と側面販売方式がある。 選択できる機能選んで買ってもらうこと。関連性商品を近くに配置(直線・対面・ゾーン関連)したグルーピング、陳列の工夫、POPで情報提供・説明する。 陳列の工夫量感陳列、展示陳列、変化陳列(意外性やわかりやすさ)など。ゴールデンゾーン(FL60〜150cmくらい)は商品を取りやすい。 購買機能レジ・包装台の位置。個々の接客対応、効率性あるクロージング、非計画購買を促すPOPの掲示も重要。 ※マグネットポイント視線を集めるポイント、注目すべきところ。具体的にはゴンドラエンドなど。 ※POP広告購買時点広告で、一般に「POP(ポップ)」ともいう。Point of Purchase 広告。 H27-26:店舗施設(店舗の存在) H28-25:[店舗施設に関する法律知識]外国人旅行者の消費動向(設問1)、消費税免税店制度(設問2) H28-26:[店舗施設に関する法律知識]買物弱者への取り組み  
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2.商品仕入・販売(マーチャンダイジング)  マーチャンダイジング(merchandising)は「商品化計画」とも言われ、自社のコンセプトに基づき適正な商品を、適正な時期に、適正な場所で、適正な数量を、適正な価格で仕入れ販売する活動をいう。特に小売店舗での商品の品揃え政策になる。単に仕入だけでなく店頭陳列、販売促進、苦情処理、商品開発などを含める場合がある。  小売店舗内での売上げ増加を目指す方法として、インストア・マーチャンダイジング(ISM)やインストア・プロモーション(ISP)による販売促進活動があり、非計画購買を促して購買単価を高めたり、来店回数の増加を図る。このISM(in-store merchandising)は小売店の販売効率を最大化するために行う活動であり、買い手の欲求に合致した品を、最も効果的効率的に小売店で提供することで最大化できると考える。他方、ISP(in-store promotion)は関連購買、想起購買、衝動購買を誘発して購買を促進する。さらに、店舗スペースに焦点を当てたスペース・マネジメント(フロア・マネジメントとシェルフルスペース・マネジメントで構成)活動も実施される。シェルフスペース・マネジメントは「棚割・陳列」に当たる。 マーチャンダイジングの4本柱……品揃え、棚割り、販売促進、価格設定。 ※ISP(店内プロモーション)はpage19   (1) 商品予算計画 商品予算計画の手順は、売上高予算を策定してから、在庫予算、減価予算、値入予算と順に策定し、仕入予算ができる。そして、統制段階では、マーチャンダイジングによる仕入−在庫−販売の一体化と計画の実施・確認が求められる。 (イ) 販売予算 販売予算(売上高予算)は、来店客数と顧客購買単価の積であり、店舗面積と売場効率の積でもある。来店客数は店頭吸引と商圏吸引であり、買入れ個数はまとめ販売と関連販売(非計画購買を狙う)の組み合わせになる。ただ、販売には商品特性による在庫負担や商品ロスを含めて計画しなければならない。 商品予算管理 H26-28:粗利益の算出 H26-30:月次売上高予算 H29-27:商品予算計画(販売計画) H29-28:商品予算計画(人時生産性)   (ロ) 仕入予算 仕入計画は販売予算と期末在庫予算が明確なら、仕入高予算=期末在庫−(前期末在庫−販売計画)として算出できる。 仕入高予算(売価による)=売上高予算+減価+期末在庫高予算−期首在庫高予算。つまり予算段階の当期仕入れ高を求めている。 仕入高予算(原価による)は、原価=売価×(1−売価値入率)より上記を算出する。  
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(ハ) 在庫予算 店舗における在庫は資本投下であり、小売業では在庫投資が主要な資本投下のため、仕入原価による商品投下資本粗利益率(GMROI)を活用して予算計画を策定する。手順は、商品別に売上高、在庫高、減価、値入高の各予算を設定する商品予算計画を作成する。その上で目標商品投下資本利益率を設定する。 商品投下資本粗利益率(GMROI)は、粗利益÷平均在庫高(原価)×100%である。これは、粗利益率×商品投下資本回転率であり、(粗利益÷売上高)×(売上高÷平均在庫高[原価])になる。ここで、平均在庫高は期首在庫高に期末在庫高を加えた在庫高を2で除して算出する。 GMROIと交差主義比率GMROIは原価ベースの商品投下資本粗利益率だが、売価ベースの商品投下資本粗利益率を交差主義比率という。 ※交差主義比率粗利益×商品回転率で、売れ筋で利益率の高い商品中心の仕入を目指すが、在庫を圧縮して商品回転率が高くなった場合でも交差主義比率は高くなるので注意必要。 平均在庫高=(期首商品+期末商品)÷2  平均在庫日数=365×(平均在庫高÷売上原価) 在庫予算:GMROIと交差比率 H25-28:月初適正在庫高 H27-32:在庫予算(GMROI、交差主義比率、商品回転率) H28-28:[在庫予算]商品回転率   (2) 商品計画 小売店舗では人気ブランドのみを店頭に並べるだけでなく、それを含めた類似商品群をカテゴリーとして陳列することで、より活発な購買意欲を引出すことができる。そのため、類似した種類の商品や類似する機能をもつ商品を一つのグループとして捉え、これをうまく組み合わせて管理しようとする。これが カテゴリーマネジメントの考え方。 カテゴリーとは類似機能商品グループ。カテゴリー単位で売れる品揃えをしてカテゴリーで店頭を管理する。 カテゴリーマネジメント製配販のECR活動の一つで、小売業者と供給業者の協働である。マーチャンダイジングのリエンジニアリングとも言われる。 ※戦術は棚割りと店頭販促が重要(H17-20)   (イ) 業種・業態 業種販売する商品を主体に分類。「果物屋」「魚屋」などの「屋」に相当。 業態売場面積の大きさ、販売方法(接客主体かセルフサービスか)、価格帯などで分類したもの。郊外のSC、家具・家電・スポーツ用品などの大型専門店など。 商品分類 最寄品……手間をかけずに手軽に速やかに購入したい商品。 買回品……価格、品質、スタイルなどを比較して購入する商品。 専門品……購入の手間をいとわない商品。  
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(ロ) 商品構成 商品の分類商品ごとに、仝楜匍朧力、顧客からみた重要性の序列を決められ、さらに商品管理が容易であることが望ましい。 商品構成全体的な商品・サービスの組み合わせのほか、商品とサービスの組み合わせも展開できる(「コンビニの公共料金扱い」のように)。マトリックス的に業種業態別の組み合わせやライフスタイル別の組み合わせをミックスして、他店との違いを明らかにする。 商品選定の基準対象顧客のニーズに合っているか(機能、感性)、(他に比べて)売れそうか、儲かるか(実質の利益率、価格競争、商品回転率、販売の経費など) 専門化商品ラインの数を限定して、狭いが深い品揃えを打ち出す。顧客への情報提供力が深まるが、消費の多様性には対応しにくい。 標的顧客ニーズの充足方法 商品ミックス計画商品ライン(幅)と商品アイテム(深さ)の組み合わせ。4つのタイプ:専門化(ライン狭く、アイテム深い)、統合化(広く、深い) 流通戦略「低価格と品揃え」 ⇔  崔楼萍着」、◆屮拭璽殴奪箸鮃覆襦廖↓「PB販売」 スーパーセンター衣食住の幅広い商品を常時低価格で販売する ドミナント   一定の地域に集中的に店舗展開する 専門店の戦略ストアコンセプトに基づくイメージづくり。手ごろな価格の店、高品質の店、サービスに特長ある店。 個性的マーチャンダイジングを展開NBの他輸入品、PBも導入。複数社の仕入れ先と品揃えの個性化、人的販売促進、オリジナル顧客サービスなど。「ここしかない」を主張したい。  
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(ハ) 品揃え 小売ミックスは、地域や立地(住宅地、商業地、幹線道路)に応じた品揃え、客層に応じた品揃え、在庫の確保による品揃えで展開する。 単品別の管理だけでなくカテゴリー単位での管理を行い、顧客の商品選定の選択肢を広げる。 品揃え計画 基準在庫リストベーシック・ストック・リストといい、品目ごとに基準在庫を示す。最大在庫と最小在庫量によって再発注に利用する(最寄品など) 常備品リスト基準在庫リストとは区別して使用 モデル・ストック・プラン「…のような条件を満たした品目」という商品条件項目で計画を作成(流行商品) ※アイテムとSKU品目のこと。通常、特定のブランドを持つ商品が1アイテムとしてカウントされる。これを、さらに細かくサイズや色などに分ける場合の最小単位をSKU(stock keeping unit)と呼ぶ。SKUは絶対的単位(これ以上分類できない単位)ともいわれる。 H26-31:ISM(客単価の向上策) H28-30:[商品計画]業種・業態  
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  (3) 商品調達・取引条件 調達の3手段として、購入、委託仕入、生産がある。また、新しい動きとして、海外からの調達や開発輸入がみられる。 調達の諸条件 業種による取引慣行生鮮食料品の場合の卸売市場など。 商品特性による制約宝石(高価品)や家具(回転率)等は委託調達が適す。 メーカーのチャネル政策一般的に指定特約店経由になる。   (イ) 仕入方法 商品調達の方法 購入による調達所有権が移転する調達で、返品予約付きまたは返品なし 委託による調達委託仕入(所有権は納入業者、販売したものは委託手数料を受取)、消化仕入(販売した時点で仕入が生じる) 生産による調達 自社生産……自社の直営工場で生産 委託生産……仕様書による仕入(何らかの形で生産に関与)、PB商品も含む。 流通加工……自社内で加工・秤量・包装する 仕入方法大量仕入、当用仕入(当用買い)、集中仕入(本部が一括で仕入れる)、分散仕入(各支店で仕入れ)、共同仕入(同業者などで) 百貨店の仕入方法買取仕入、委託仕入、消化仕入 消化仕入売れた分のみ仕入れる。※在庫資金負担は納入業者、商品の所有権は消費者が購入するまで納入業者側、搬入した商品が売れる都度仕入が立つ(H18-29)。 委託仕入百貨店が商品を一時的に預かり販売する。所有権は納入業者にあり、販売した商品は委託手数料を百貨店が受け取る。 H28-27:[仕入方法]委託仕入、消化仕入  
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(ロ) 仕入先の選定管理 原則、販売コンセプトに合致した評価基準で選定する。評価基準は 商品力や供給力、仕入価格や取引条件が有利、物流リードタイムや販促支援の程度、経営姿勢など。 仕入先の形態メーカー、卸売業者、卸売市場、商社、その他同業者等 仕入先の所在国内、国外(輸入:通常輸入、並行輸入、開発輸入、個人輸入) 卸売業者の形態特約店型、代理店型、販社型、卸売市場型(生鮮食品や生花)、製造問屋型(繊維製品や雑貨) 選定する要素商品特性、チャネル政策、情報化(POS支援、EOS発注など)、自社の能力。 動向経路の短縮化、経路の多様化(産直ルートの開発、NBブランド品の並行輸入、ネットによる調達など) 垂直統合小売業が卸売機能を吸収、流通加工センターの設置、PB商品の開発など 国際化グローバル・マーチャンダイジングでベスト・ソース(最善の供給基地)からの調達 ※並行輸入NB商品を第三国経由などで、通常の輸入ルートとは別のルートで輸入すること(価格面等のメリットがある) ※開発輸入海外メーカーに流通業者が自社の仕様による生産を委託し、それを輸入する。「外国製の日本商品」ともいわれPB商品として国内で販売される。エビの養殖は有名。SPA(Speciality Store Retailer of Private Label Apparel)もその一つ。 ※逆輸入外国で外国向け市場のために生産された商品を日本に輸入する。メーカによる逆輸入がほとんど。 求める卸売業の機能や役割   (ハ) 取引条件 取引条件にリベートや販売促進費用を加えて考える。具体的には割引や返品対応及びサポート体制など。更に、取引慣行、仕入価格と決済期間の支払条件、支払方法 等がある。 ※取引に変化 ***「リベート」や「返品」*** どちらも実際の需要を把握するのに妨げになるため、変化している。例として、ビールメーカーの新取引制度がある。メーカーは、出荷価格のみを提示するオープン価格制を採用し、発注量に応じたリベート(応量リベート)をなくして機能別(たとえば物流効率化に貢献するなど)リベートを設けた。 ※物流効率化:パレット単位での出荷(注文)などで。 日本型取引慣行  
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(4) 売場構成・陳列 商品配置商品に売り場面積を配賦すること。スペース・アロケーションなどともいう。 商品配置のポイント 良い売り場や人が多く集まるところに、強い商品を配置するほうが全体の売り上げ増加に寄与する。棚全体を使ってストーリー性を持たせたり、関連商品を配置して商品の認識を高める。関連購入を促すために関連するニーズの商品間距離を短くする。 棚ごとの商品別の陳列量は、その品目別の売上げ高に応じて配分するとよい。※可能なら、品目別純利益と単位面積の関係も均等化へ展開したい。「品目の投資利益率=品目別純利益÷単位売り場面積当たり投資額」 棚割り(プラノグラム:棚割り計画)の基本は、売上げ構成比に応じた陳列構成比だが、市場の変化や季節性にあわせて柔軟に対応する。 ※ゾーンニング明確なテーマに基づいて商品配置範囲を限定すること。   (イ) 売場レイアウト 売場レイアウトは、動線計画、商品構成、販売方法の3つを連携・連動するように策定する。 動線計画 多くの消費者(来店客)が歩く軌跡を主動線といい、それ以外の動線を副動線という。 店舗内の動線長を最大化しようと、マグネット(立ち寄り率や買上率の高い売り場)を適切に配置する。このとき、ニーズの近い売り場を相互に接近させると連続性が保てる。 ※動線を導くにはIEを利用する方法もある(工作機械を売り場に、材料を消費者に置き換えて材料の動く距離を最大化する) フロアレイアウト(売場構成)立案の手順 .好肇▲灰鵐札廛箸砲茲襯テゴリーのグルーピング立案
▲轡隋璽Εンドウで誘導機能立案、
出入口・レジの決定
て粟を描く
ナ斌魅譽ぅ▲Ε
δ栂鷏弉茲肇乾鵐疋蕁什器で、奥へ誘導
Я躪臈に調整する
レイアウトを考える出入口とレジ場所、動線を導くメイン通路、ストーリーのストリート(物語の通路) レイアウト要件動線計画(歩きやすく)、商品構成(見やすく)、販売形態(買いやすく)を整理する(H17-16) 通過率主動線上では通過率の高い動線手前が優位置で、動線奥は通過率が下がり劣位置になる(H18-30) プラノグラム棚割り計画:基本は売上げ構成比に応じた陳列構成比。これに新商品を加える。 客動線「訴求→誘導→販売」に至る客の行動線(H16-23) スーパーのレイアウト H27-26:売場レイアウト(動線長) H29-29:売場構成・陳列(レイアウト)  
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(ロ) 商品陳列 商品陳列の原則カテゴリーごとに縦割りに陳列し、前出し陳列(常に一番前に)、先入れ先出し、欠品のチェック、不良在庫のチェック、陳列直し(プラノグラムは商品補充で少しずつ崩れていく)を行う。 フェイス配分一定数までフェイス数を増やすと売り上げ増加効果がある。販売実績を基準にすると効果がある。フェイス:商品パッケージの陳列面(H18-31) フルライン陳列1台の陳列什器に全ラインアップをまとめて陳列して、選びやすさを提供する。豊富さや一体感を演出できる。商品サイズ別、客層別、用途別などのフルラインも効果的。 商品陳列の高さ軽く手が触れる範囲で、床から70〜125cm程度(H17-16) 商品陳列の例 .┘鵐苗栂鵝淵乾鵐疋蘚のエンド部使用し、季節商品を)
島出し陳列(仮説ステージなどを店頭へ)
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同時購入が多い商品群同じ売場に陳列することで関連販売を増加させる。 ※フェイシング管理〔ノ鰐未良充─↓棚間隔の縮小(高さを商品いっぱいにあわす)、フェイス数の調整(売れるものを多く並べる)、ち綾个慶栂麥綛圈幣ι覆鯀偉鵑暴个后▲好據璽垢聾紊蹐法法↓ソ陳栂鵝淵テゴリーは縦割りに)、先出し先入れ ※セルフサービスではフェイス面による陳列が重要な役割を占める。 ※クロス・マーチャンダイジング異なる分野の商品を結びつけて陳列する。 ※量感陳列商品をまとめて陳列することで、活気やボリューム感(量感)を表す。 ※展示陳列特定の商品の注目度を高める方法の陳列のことで、商品特性を強調する陳列方法である。 H26-29:商品陳列 H28-29:[商品陳列]フェイス数  
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(5) 価格設定 価格政策には競争的価格政策あるいは略奪的価格政策によって価格競争を行う政策と、差別化や付加価値によって価格競争を避けようとする非価格競争政策がある。 価格設定の手法にはマークアップ方式、市場価格法、競争的価格決定法(模倣的、攻撃的)などがみられる。 買回品などで価格帯を設けるプライスライン政策があるが、設けられた価格帯は、ハイプライス、レギュラープライス、ポピュラープライス、ディスカウントプライスなどと呼ばれて区別している場合がある。   (イ) 価格政策 費用志向的マークアップ方式(仕入原価+値入額=売価:小売業者的)とコストアップ方式(製造業者的) 需要志向的需要供給分析から求める(限界費用=限界収入の理論)方法や心理的価格政策がある。 競争志向的指導的企業(プライスメーカー)と追随企業(プライステイカー)で構成されるとする。 多段階的価格設定6段階:ARオーセンフェルト。消費者志向型の長期的価格政策だが価格決定には向いていない。 プライスライン政策プライスゾーンを設け、プライスラインを設定する。 ※マークアップ方式やコストアップ方式は、需要変化や競争などを考慮できていない。 消費者の心理的傾向による価格法(マーケティング論より) 〔樟鴫然碧価格によって品質を評価されやすい傾向から、品質で選好される商品に高価格を設定する。 慣習価格法あるカテゴリーの商品はどれも1つの価格帯と感じている価格。この価格帯より高いと需要が激減するといわれる。価格以外の品質などで特徴を出す必要性がある。 C漆価格法1,000円より980円の方が「ギリギリの価格」と感じやすく、つい買ってしまう商品への価格設定。 っ奮価格法ある製品ラインを高級品、中級品、普及品など段階的に価格設定してプライスラインを設ける。   H25-29:価格政策(ISP:内的参照価格低下防止策) H25-30:価格政策 H27-29:価格政策(販売方法) H29-31:商品仕入・販売(商品政策・価格政策)   (ロ) 価格決定手法 利益から、売上までも 利益配分方式アイテムまたはカテゴリー別の目標利益で価格を決定する。 売上配分方式アイテムまたはカテゴリー別の売上目標まで決め、そこから価格を決定する。 何を基準に コスト基準コストプラス法、マークアップ法等原価を基準とする方法 需要基準高価格÷低価格など需要特性を基準 競争基準競争相手の価格反応を考慮 値入要素営業費、競争商品の価格、減耗、割引、販売高予想と利益、顧客層と販売方針、商品構成の中での位置づけ 値入率はプライスラインとコストラインの2つ 値下げ要素過剰仕入や発注ミス、価格設定の誤り、不注意な取り扱い、競争の激化、季節的要因、急速な流行変化、品質の劣化  
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(ハ) 売価値入率(プライスライン) 値入率には値入額を売価で評価したもの(売価値入率)と原価で評価したもの(原価値入率)がある。売価値入率(外掛け)=値入額÷売価 と、原価値入率(内掛け)=値入額÷原価。 売価値入率は売価を100としたときの値入額の比率で、「値入率」といわれれば売価値入率にあたる。 値入額=売価×値入率 とすると、原価=売価×(1−値入率)、売価=原価÷(1−値入率)   (ニ) 原価値入率(コストライン) 原価値入率は原価を100としたときの値入額の比率。 値入額=原価×値入率 とすると、原価=売価÷(1+値入率)、 売価=原価×(1+値入率) ※例:売価100で、原価40のとき、売価値入率60%なら値入額は60、原価値入率は150%になる。 原価値入率と売価値入率の変換 売価値入率=原価値入率÷(1+原価値入率) 又は 原価値入率=売価値入率÷(1−売価値入率) ※初回値入率仕入時点で販売時の値下げを見越して算出する値入率。初回値入率=(営業経費+利益+減価)÷(売上高+減価) ※累積値入率累計値入率、平均値入率ともいい、累計の値入額÷累計の売価 値入れ率のケース   (ホ) 特売・値下げ 特売ある一定の期間を区切って、商品を廉価で販売すること。百貨店のバーゲンやクリアランス・セールなど。 マークダウン政策バーゲン販売、特売、値下げ。目的は、過剰在庫を防ぐ、季節商品の入れ替え、売り切り完売、減価対策など。 マークダウン(markdown)販売価格を当初より引き下げること(値入後の値下げ)。仕入の失敗、商品の瑕疵、販売環境の変化、当初売価の不適切などのカバー。マークダウン率は当初価格か実売価格が基準になる。   H25-27:販売予算(セットで売価値入率) H27-28:価格設定(途中からセットでの売価値入率) H28-31:[価格決定手法]売価値入率  
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(6) 販売促進 販売促進の狙い商品情報の提供と非計画購買を増加させること。特に非計画購買の増加策は、関連購買のシェアを高めること。店内滞在時間と店内動線が長いと非計画購買は増加するといわれる。 売上げ高の増加は、ゝ卉渦舛料加、⇒菘控劼料加。「売上高増加=来店客数増加×客単価増加」 客単価の増加店内活動が中心で、買い上げ品のグレードアップ(より高級な商品にシフトさせる)と買い上げ品数の増加。 買上品数の増加購買行動に基づく、関連購入の促進で非計画購買を高める(購入率増加) ※スーパーはグレードアップ望みにくい 関連購入の促進 店員推奨積極的に用途・目的の内容を確認して最適品を案内・紹介し、購入商品が決まると生活場面まで連想させて関連商品を奨め、ライフスタイルを推奨する。 陳列売場構成と陳列にライフスタイルをプレゼンテーションする(「ストーリーのある陳列」)。クロス・マーチャンダイジング(異なる分野の商品を結びつけて陳列する)。 販売促進エンドでのアイキャッチ、生活提案などをPOPで告知。   (イ) 販売促進計画 グレードアップ店員による推奨、陳列さらに販売促進。つまり、品質差が大きいことを認知させる。例:高級車の販売増加は長期ローンの影響ともいえる。 関連購入の促進生活提案の陳列、エンド、イベントの活用。 H25-31:販売促進計画(部門管理:相乗積(利益相乗積係数)) H28-32:[販売促進計画]販売促進の方法   (ロ) 店内プロモーション 2つのISP 価格主導型ISP(値引き、バンドル販売、増量パック)と、非価格主導型(クロスMD)がある。 客単価の増加策店員による推奨、陳列さらにPOP等で販売促進。 デモ販デモンストレーション販売のこと。新商品導入時の試し買い、(トライアル)促進、新提案の関連購買に効果的。リピート購買の促進効果は限定的(H18-32)。 クーポン券面に表示された金額分の値引が受けられたり、サンプルを無料で入手できるなどの券。小売店が発行するものをストアクーポン、製造業が発行主ならメーカークーポン。 ※過去問H25-29にて、参照価格低下防止策 H27-31:インストアプロモーション(施策) H29-32:販売促進(景品表示法)   (ハ) 店外プロモーション 来店客数増加策広告活動が主で、購入後(来店後、再来店)のフォローやDMなど。 再来店を促す販促 購買時……納得・満足購入、店舗を出るまでのフォロー・観察。「見送りまでの接客」 購買後……チラシ・DM・Eメール、イベント・セール・催事。「レベルアップで迎える再来店」 H26-32:インターネット販売と法 H26-33:インターネットの商品販売 H27-33:インターネット販売(特性) H28-43:[店外プロモーション]クーポンサイトの利用  
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3.商品補充・物流  アメリカから「physical distribution」という概念が導入され、「物的流通」と訳された。その後短縮されて「物流」として普及した。 物流は、企業や組織の活動に必要な原料、部品、資材、半製品、製品などのモノの移動に関連する活動とされている。 物流は輸送のみでなく、保管、荷役、包装、流通加工、受発注処理を含む。これらの活動を統一的に、かつ効率的に行うことを「ロジスティクス」という。  大手小売チェーンやコンビニエンスストアに見られるように、専用物流センターを通じた「一括納入」や「多頻度小口配送」が進むが、中小小売店舗では、地域の卸売業者の協力を得ながら商品の仕入れ・補充を行っている。 (1) 商品在庫管理 店舗では、商品が品切れを起こして販売に支障をきたす(販売機会の損失)ことがないように、在庫を維持し、その費用が最小になるように管理する。 売れただけ補充するといつも適切な在庫で品切れによる販売機会の損失をなくし、在庫投資を適正化できる。   (イ) 発注方法 何をいくつ、いつ発注するか?在庫を管理している場合、発注には対象商品の販売見込量と安全在庫量及び調達期間が明確であること。
発注方法は、発注時期と発注量の組み合わせによる4つのパターンが考えられる。定期定量、定期不定量、発注点定量、不定期不定量の発注である。
定期発注発注時期を一定にして、計画や販売量に応じて発注量を変える。高額商品、主力商品、流行商品などに適用。発注サイクルは経済的発注量(EOQ)を販売計画数で除す。 定量発注発注量を一定にして、計画や販売量に応じて発注時期を変える。 ※売れた分のみの補充を実現するためには、仕入れ先の協力を得た不定期不定量発注になる。多頻度小口発注になりやすい。 ※緩衝在庫品切れ防止の予備在庫に相当。安全在庫、最低在庫、最小在庫などともいう。 H25-33:発注方法(定量発注の発注点と発注量)   (ロ) 在庫数量管理 ABC管理重要度に応じてクラスに分け、重点的に管理する方法。在庫品目ごとに売上金額を上位順に並べ、上位20%程度をA品目、30%程度をB品目、それ以外をC品目とする。A品目を重点管理対象にして定期発注方式などで販売機会損失を防ぐとともに、C品目は定量発注などで管理の軽減を図る。 ※「2割くらいの品目で売上の8割程度を占める。」ともいわれる。 OTB(Open To Buy:H19-27)発注残高統制の手法のひとつ。Open To Buy Methodで自動購買高調節法。販売実績に応じて自動的に仕入量と手持ち量を調整する方法。 SKUstock keeping unit 標準在庫品(常備品)の最小単位。在庫管理のための管理単位(H16-25) 基準在庫法月初の計画在庫高を算出する方法の一つで、月別売上予算に応じて季節変動を考慮した適正在庫計画を導く。年6回以下の商品回転率の場合用いる。月初計画在庫高(売価)=月別売上予算+期間平均在庫−月平均売上高 で算出。月平均売上高が月平均在庫高より多くなると基準在庫(平均在庫−月平均売上高)はマイナスになる。 売れただけ補充すると H25-32:在庫数量管理(基準在庫) H26-37:在庫管理 H27-41:在庫管理(ABC分析) H28-33:[在庫数量管理]発注点や安全在庫 H29-33:商品在庫管理(在庫管理)  
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(ハ) 需要予測 将来の一定期間内の商品などの需要を予測すること。需要予測が実需に対して過大なら不良在庫になるし、過小なら販売機会の損失につながり収益のチャンスを逃す。 需要予測には、過去の販売実績をもとに季節要因などによる変動を考慮して行う移動平均法のほか、最小二乗法(回帰分析)などがある。 H26-27:需要予測(PI値計算) H29-34:商品在庫管理(需要予測)   (2) 輸配送管理 (イ) 輸送手段・ネットワーク 輸送手段 貨物輸送には鉄道輸送、海上輸送、自動車(トラック)輸送、バイク輸送、航空輸送などがある。 ひとつあるいは複数の輸送手段を利用して物品を移動させるのが輸送であるが、自社で輸送手段を保有して輸送する場合と、輸送サービスを提供する企業・輸送機関から輸送サービスを購入する場合がある。前者を自家用輸送、後者を営業用輸送という。特に営業用輸送では、対象引受貨物の現在地の情報提供、協会などを通じた空車情報や求貨情報あるいは帰り荷情報をネットワークで活用している。 一括物流小売店への納入はまとめて納入して欲しい(受入業務の効率化、専用物流センターが必要、小売店側の購入パワー)。
卸・メーカー側は、専用物流センターへ納入すれば良く、効率的。ただし、専用センターから小売店側への納入費(センターフィー)は徴収される(フィーの算定基準が不透明でわかりづらいと不評もある)。
一括納入方式小売業専用の物流センター(特に在庫型)を利用し、店舗の商品補充作業の軽減を目的に一括納入する(H18-26)。 メニュー価格制配送条件に応じた取引価格制。多頻度小口配送が抑制され、多様な物流手段を選択でき、物流コストの透明性が高まる(H18-28)。 背景:小売店が商品の売れ行き情報などを把握するようになり、卸やメーカーに対してパワーを保有するようになった。他方、メーカーは小売とのパートナーシップを意識している。 H25-34:輸送手段・ネットワーク(物流と環境対策:CO2削減) H28-34:[輸送手段・ネットワーク] H29-35:輸配送管理(輸送)   (ロ) ユニットロード ユニットロードシステム荷物を一定の単位(ユニット)にまとめ、それを取り崩すことなく輸送、保管、荷役を行うシステムのこと。一定の単位にまとめるものとしてコンテナあるいはパレットが使われ、単位輸送で効率的になる。但し、空での返送コスト負担、長期滞留可能性、単位の難しさなどがある。「コンテナによるユニットロードシステム」は広く普及し、標準化された海上コンテナによるドアツードアの複合一貫輸送が行われる。パレット利用のユニットロードシステムは、一貫パレチゼーションと呼ばれる。 H29-36:輸配送管理(ユニットロード)  
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(ハ) 共同輸配送 共同配送 配送エリアが共通する複数の企業が集まって共同化すること。「共配」、「共同輸送」とも呼ぶ。 目的はトラックの積載効率を高めること(結果として、トラック台数が減少でき社会的効果も期待される)。共同配送センターが必要になる。 同業界の同業種の共同配送、同業界の異業種の共同配送、トラック運送業者主催の複数荷主の共同配送などがある。 共同配送センターは必要だがあまり進まず 物流共同化取り扱い規模を拡大して集約することで、単位当たりの物流コストを削減。 物流効率化:共同物流共同輸送の分野で実施され、納品サービスレベルの向上や物流コストの低減が期待できる(H18-25)。 保管・移動 シャーシ方式台車を使用したコンテナターミナルでの荷役方式。シャーシは台車。 パレタイザpalletizer。パレットの上に荷物を一定の形で自動的に積み付ける装置。荷物形状により、ケースもの、袋もの、缶ものの3種類に分けられる。 デパレタイザパレタイザとは逆に、パレットから荷物を卸す。 パレチゼーションパレットの貨物を積み付けて、発地から着地までその貨物を取り崩すことなく、一貫して輸送・保管すること。パレットは統一規格(L1100×W1100:T11、800×1000:T8)を採用。  
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多頻度小口配送不必要な在庫をなくすために、必要な商品をこまめに発注するようになった。発注回数の増加(多頻度化)と1回当たりの発注数の減少(小口化)。さらに必要な時間に正確に配送することが求められ商品到着の時間指定が厳しくなり迅速性が求められる。例としてコンビニへの配送。 クロスドッキングcross-docking 商品を在庫として保管せずに、各店舗に配送する仕組み。メーカー等から流通業者の物流センターへ輸送された商品は、そこに保管せずに各店舗別に仕分けされて配送トラックに積み込まれて配送される。したがって、物流センターは通過型(スルー)機能が求められる(H20-26)。 VMIVendor Managed Inventory.納品側が顧客の在庫を管理する(電機業界の)仕組み(H20-25) 3PLThird Party Logistics.物流における第三の主体がサードパーティ。貨物を所有する荷主、貨物を運ぶ運送業者の2者でない第三の主体。 自らが輸送手段や倉庫を持つ場合(assetアセット型)と、自らが持たずにニーズに応じて運送業者や倉庫を選定する場合(non-assetノンアセット型)がある。 物流システムを効率化して物流コストを削減することを目的にしている。米国ではフォワーダーやブローカーが該当。 フレイトフォワーダー ミルクラン方式milk run 巡回集荷。回ってミルクを牛から集める。 H26-36:静脈物流 H27-35:在庫管理 H28-25:[共同輸配送]輸配送管理 H28-36:[共同輸配送]共同物流  
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(3) 物流センター管理 物流センターは、保管機能を持つ倉庫より多機能とされる。自動格納できる立体自動倉庫を備えていたり、顧客の注文に応じた品揃えを行う作業(ピッキング)ができる(労働集約でない効率化したものをデジタルピッキング)、流通加工及び仕分けなどを行う。顧客からの発注情報による伝票類の作成やピッキング・仕分けの指示を行うなど情報処理のシステム化が進む。 (イ) 物流センター機能・設計 物流センターの機能輸送、保管、荷役(積み卸し、品揃えを含む)、包装、流通加工、受発注処理の機能 流通加工流通過程で、顧客の要望に応じて製品に加工を施すこと。鋼材の切断・研磨、家具・家電の組立設置、車のオプション品取り付け、衣料品の値札付け・ラベル貼り・ハンガーかけ、生鮮食品の解体や小分けパック詰め、贈答品の詰め合わせなど各種。従来メーカーの製造過程の最終部分だったものが多く、外部の物流業者が行なう場合が増えた。 ピッキングpicking物流センターなどで顧客の注文に応じて商品の品揃えを行うこと。オーダーピッキング、集品ともいう。摘み取り方式と種まき方式がある。製品の多品種化による取扱商品の増加、物流の多頻度小口化で発注単位が小さくなり、ピッキング作業は煩雑になっているのでデジタルピッキングや自動ピッキングなどの機械が導入されている。 検品注文通りに商品の品番や数量が揃っているかを検査すること。出荷時の検品や荷受時の検品がある。正確なピッキングを前提に小売店での検品を省略することをノー検品という。 キッティングサービスkittingは「装備すること」。パソコンの場合、配送時に梱包をほどき、取り出して組立て、配線やインストールを行ってすぐに使用できるようにセットする。このように製品の配送に付帯した組立てサービス。 H25-25:物流センター機能・設計(ピッキング) H25-37:物流センター機能・設計(在庫型物流センター) H27-34:物流センター機能・設計(エリア管理) H27-38:物流センター機能・設計 H28-37:[物流センター機能・設計]  
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(ロ) 物流センター運営 在庫型センター(DC)distribution center. 商品を保管して在庫管理機能を持ち、さらに積み替えや仕分けを行う物流拠点。 通過型センター(TC)transfer center. 積み替えや仕分け機能中心の物流拠点。商品保管や在庫管理機能は備えていない。 チェーンストアにおける物流センター 在庫型より通過型通過型は売り場別納品に対応しやすい、小分け商品に対応しやすい、メーカーのセンター直送に対応しやすい、店舗発注から納品までのリードタイムを短くできる(H17-21) 物流サービス(H21-30)いったん専用物流センターに納入してもらい集約してまとめ、一括して各店舗に配送する仕組み。店舗では検品を省くノー検品、カテゴリー納品などを進める。専用物流センターは小売業のほか卸売業なども運営するが、メーカーなどからのセンターフィーで物流コストを賄う。 ※物流サービスの内容にはリードタイム、配送時間、受付時間など異なるサービスがある。欠品率や誤配率及び事故率などで評価する。 物流コスト物流活動に要する費用を「物流総コスト÷取り扱い個数=1個当たり物流コスト」とするだけでは、まとまった単位での注文・取り扱いのメリットが考慮されない。 ピッキングや検品、あるいは値札貼り、梱包といった物流活動(アクティビティ)別にコストを把握すれば、パレット単位、ケース単位、ばら単位のコストが明らかになる。 物流ABC ABCを求めるには、まず総コストをアクティビティ別に配分(リソースドライバ)しなければならない。これによって異なる顧客ごとのコストの把握も可能。
ABC:activity-based costingは活動基準原価計算
物流二法……貨物自動車運送事業法、貨物運送取扱事業法 物流EDI企業間の商取引のデータを合意規約に基づいてコンピュータ間で交換する仕組みの物流版。輸送計画、配車計画、輸配送指示、貨物追及、運賃請求などのデータ。標準化へJTRN-2Aを進める。 ロジスティクスの評価 SCOR(supply chain operation reference model):米国のサプライチェーン協議会が開発したモデル 顧客の視点:顧客価値の提供に対応するもの 信頼性……納期遵守率、受注充足リアルタイム、納品率、納期達成率 柔軟性と応答性……SCM反応速度、増産対応力 業績の視点:経営資源の効率的活用に対応したもの コスト……SCMの総コスト、対売上保証・返品比率、一人当たりの付加価値額 資産利用度……在庫日数、C/Fサイクルタイム、資産回転率  
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物流センター関係過去問題 H25-36:物流センター運営(物流ABC) H26-34:物流センター H26-35:出荷作業のコスト H27-36:物流(チェーン物流) H27-37:物流センター運営(物流ABCの計算) H28-38:[物流センター運営] H29-37:物流センター管理(運営) H29-38:物流センター管理(運営)  
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4.流通情報システム (1) 店舗システム (イ) POSシステム   point of sales system  単品商品ごとに販売状況を把握できる販売時点情報管理。レジなどで、商品の包装に印字されている商品コードをバーコードスキャナーで読み取ることで情報を取得し、売上計算やレシート発行などを行う。価格の取得は、ストアコントローラのPLU機能とPOS端末(レジ)とをむすび、商品価格をレシートに出力する。 ストアコントローラはレジからの商品情報や顧客情報を在庫情報・売上情報として収集・蓄積する。※PLU(Plice Look Up)は価格をストアコントローラから引き出す。 POSデータの種類(価格情報も取得したものとして) .肇薀鵐競ションデータ単品別売上、粗利益データなど。[売上]関連 ▲魁璽競襯如璽売上の影響要因データ(特売等の販促関係、陳列情報、店内販促、天候、競合など)など。[要因]関連 スキャンパネルデータ顧客属性、購買履歴などで誰がいつ購入したかを知る。[顧客属性]関連 CRPContinuous Replenishment Program:連続補充方式のこと。POSによって一定数量以下になると発注がなくとも補充する仕組みで、定番品に適す。具体的にはPOSデータによって需要速度を推定し、補充在庫水準を設定して補充する。自動補充システム:POS情報で現在の在庫量を推定(継続棚卸方式:PIS)して補充する。 過去問より PLU機能価格などの商品情報をJANコードに対応づける(H17-22)。 連続自動補充システムメーカーから、小売側のPOSデータに連動し、売れた分だけメーカーが補充する(H17-24)。 POSシステムの補足> <POS関連:用語など H27-42:POSシステム(POSデータ) H28-39:[POSシステム]ID-POS支持度(設問1)、リフト値(設問2) H29-39:店舗システム(相関係数) H29-40:店舗システム(商品カテゴリー)  
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(ロ) 顧客管理システム 顧客のロイヤルティを長期的に高め、利益の改善を図るために、顧客の過去の行動を分析してロイヤルティ向上に有効な施策を計画し実行するマーケティング活動。管理システムとしては、個々の顧客を対象に、複数時点の時系列データを基に分析する。 FSP:高頻度購買客プログラムカードシステムで顧客の購買履歴をデータベース化して把握・分析し、一人一人に異なるサービスを提供しようとするもの。長期的視点、カードによる顧客の固定化を図る。顧客のニーズに合ったものを提案・提供してLTV(顧客の生涯価値)を高めていく。「特売品のみを購入する客(バーゲンハンター又はチェリーピッカー)は要らない。」 個客への対応顧客特性に合わせた値引き、クーポンの発行など 顧客の分析RFM分析やデシル分析でランク付けしていく ※RFM分析データベース・マーケティングによる顧客をグルーピングする方法として用いられる。 蓄積した顧客のR:Recency(最終購買日)、F:Frequency(購買頻度)、M:Monetary(購買金額)の項目でポイントを設定して分析すれば、 最終購買日の日付が新しいほど、購買頻度の高い顧客ほど、購買金額の高い顧客ほど高頻度でレスポンス率が高いことが得られる。 この分析を利用して、高頻度の顧客個々にDMなどでアプローチをかけていく。 決済機能併用カード決済機能、ポイントカードシステム、電子マネーの利用(顧客カードとの連携)促進 H26-41:個人情報 H27-40:顧客管理システム(RFM分析) H28-42:[顧客管理システム]個人情報の保護  
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(2) 取引情報システム 取引情報、商品コード及び取引慣行を標準化してデータ交換する情報システムであるEDI(Electronic Data Interchange)が進む。 EDI電子データ交換のこと。異なる企業間のコンピュータを通信回線によって結び、合意された標準規約の企業間の取引情報を交換する仕組み。企業間の受発注の商流情報、料金支払などの金融情報、物流情報などを交信する。標準規約には、通信プロトコル、情報表現方法、業務運用規約、取引規約が含まれる。 EDIの必要性EDIは異なる企業間で、合意した方法で取引情報を交換する仕組みであるが、従来の伝票による様式では記入ミスや労力あるいは記入規則が伴っていた。これを共通化・標準化さらにペーパーレス化して扱えるようにした。当初は業界別で進められるが、通信技術の進歩で広範囲で使用されている。 4段階の規約 ‐霾鹽礎5約(通信プロトコル)で、JCA手順、JCA手順を汎用化したJ手順、全銀手順など。 ⊂霾麌集週約(ビジネス・プロトコル)で、伝票書式といわれ電子的帳票様式(フォーマット)や内容を示すデータコード。 システム運用規約:運用時間や障害対策など。 ぜ莪基本規約:当事者間の取引業務。 EDIで交換する情報商取引情報(商談や受発注など)、物流情報、決済、販売関連(pos情報)、システム関連(JIFCSやシステムメンテナンス)、その他(休日など) EDIに関する法律(H19-39)IT書面一括法、電子契約法、電子帳簿保存法 Web-EDIGDS、流通ビジネスメッセージ標準(Ver1.0)、ebXML MS またはEDIINT AS2など Web-EDI関係:GDSと基本業務 最近のWeb-EDI (イ) 商品コード 商品コードからJANコードへ 商品につけられた商品コードは、日本工業規格(JIS)として標準化され、JANコードと略称されている。小売業では、以前は商品部門別に管理していたが、商品を識別する商品コードによるPOSシステムが導入されるなどで、商品一つひとつについて販売動向や品揃えなどを把握できるようになった。 JANコードJapanese Article Number. 共通商品シンボルコードで、ほとんどの小売販売で使用されている。標準タイプ(13桁)と短縮タイプ(8桁)がある。 国(2)+商品メーカー(5or4)+商品アイテム(5or1)+チェックデジット(1) ()内は桁数。日本の国コードは49、45。 その他の商品コードEANコード、UPCコード(北米)、ITFコード、コード39、コード128など詳しくはバーコードの項。 JANコード H25-38:JANコード H25-39:商品コード(集合包装用商品コード(GTIN-:4N)) H26-38:JANシンボル H27-39:JANコード(チェックデジット) H28-41:[商品コード]GTINアロケーション設定ガイド H29-41:取引情報システム(GTIN)    
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◆過去問より GLNGlobal Location Number. 13桁の国際標準規格の企業・事業所コードのこと。(H20-37) GTINGlobal Trade Item Number. 単品コードや集合包装品コードを包含するあらゆる荷姿の商品を識別するためのコード(H20-37)。 GS1-128旧のUCC/EAN-128 GS1 DataBar3系統7種のシンボル、JANより省スペース。2010年に標準化、最新の一次シンボル。すべてGTINを表示。 EOSElectronic Ordering System 電子式補充発注システム。小売店で商品ごとに発注量を携帯端末に入力し、そのデータが小売店のコンピュータに集約され、通信によって納入業者へ送られ発注業務が行われる。 EOS卸売業と小売業間で、在庫管理・物流管理の効率化、リードタイム短縮、発注は容易(H17-23) EOS入力棚札スキャン方式、オーダーブックスキャン方式、EOB方式(H16-30)  
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  (ロ) 商品マスター 小売業と製造業・卸売業者間で商品情報を共有する仕組みが進められている。前出のJICFS(JAPAN item code file service)によるデータベースやGDS:Global Data Synchronizationなどである。 GDS:Global Data Synchronizationメーカー・卸と小売業間での商品情報の共有化基盤(H19-38) マスターデータの同期化の仕様や負担(H19-38)。 GCI:電子商取引標準化団体の情報共有基盤 ターンアラウンド型取引小売業からの発注を起点に小売業が受け取る仕入伝票までの取引範囲で、発注内容が納品受領書として「戻ってくる」から。原則、納入者の売掛けと小売業の買掛けは同じなので請求を省く「計上払い」もある。スーパーの野菜などの食品は天候しだいで入荷が変わり、事前どおりにはなりにくいのですべてがターンアラウンドとはいえない。 百貨店の「消化型取引」は所有権の移転が販売時点なので、受領や出荷がなく少し異なる。店頭における商品管理と販売業務も納入業者側で行うのが一般的。 CAOPOSによるデータを基に、あらかじめ設定した在庫量を下回るとコンピュータが自動的に発注するシステム。EOSに似るが、EOSは発注量を人間が入力する。 CAO(Computer Assisted Ordering)自動商品発注システム(H18-24)。特徴:‥稿の品切れ減少、発注作業の合理化、I別槓免注頻度の適正化。 電子マネー(electronic money) インターネット上、あるいはIC上で電子化されたお金。支払代替手段として発行され、電子的な価値情報手段となってプールしたり与信されている。種類はオープンループ型とクローズドループ型がある。一度発行されたマネーが取引の都度に発行者を経由することなく自由にやり取りできるタイプをオープンループ型といい、一度発行されたマネーが取引の都度に発行者を経由することなく自由にやり取りできないタイプをクローズドループ型という。   H26-39:EDI  
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(3) 物流情報システム (イ) バーコード バーの太さやバー間のスペースの配列で数字をシンボル化したもの。リーダーを使って簡単迅速に読める、認識率が高く正確に読み取れる、非接触で読める、コードの印刷も容易などのメリットがある。 マーキング製造段階で容器などに印刷することをソースマーキングという(H16-28)。メーカーが識別コードをマーキングすることをソースマーキング、小売店舗内で識別コードをマーキングすることをインストアマーキングという(H15-22)。インストアマーキングは、最初の国コードの2桁を規定している。 ソース・マーキングsource メーカーが商品に識別のバーコードラベルを貼り付ける。 インストアマーキング生鮮食品など店内でコード付けするが社内の商品コードなので、国別を2桁(02または20〜29)にする。 JANコード(前出)はEANコード、UPCコード(北米)と互換性有り。 コード39(Code-39とかCODE‐39)5本のバーと4本のスペースで1文字を構成。FAの生産ラインや在庫管理、国際郵便で使われる。 コード128(UCC/EAN-128、CODE‐128)信頼性を高めるためにCODE‐39のバーコード長を短くして開発された。バー3本とスペース3本で1文字を表現。商品流通コードとして使用される汎用バーコードで、情報保管用(管理業務向き)。*2 ITFコードinterleaved two of five. 標準物流シンボルコード。商品を包装したダンボールなどに印刷またはシールで添付され、物流センターでのピッキングや検品、検収に利用。図書館の貸出し管理、ビデオ予約等で使用。 1984年JISに制定。1文字が5本の太い・細いバーとスペースで構成され、うち3本が細いバーで2本が太いバー。JANコードと商品の入り数・荷姿を表す数字14桁(標準タイプ)または16桁(拡張タイプ)で構成。 ITFコード(14桁)物流「集合包装用商品コード」(JIS X0502)で、パッケージインジケータ1桁+JANコード12桁+チェックデジット1桁。 ITF16(16桁)スペアコード1桁+パッケージインジケータ(物流識別コード)2桁 の拡張バージョン NW‐7狭い(narrow)と太い(wide)の2種類7本の白、黒のバーで構成するコード。物流では宅配便の送り状に使用、郵便局の書留郵便でも使用。 物流バーコード日本商品共通コード(JANコード)+標準物流シンボル(ITFコード) その他識別コード 二次元コード一次元バーコードに比べより狭いスペースに大量の情報を印刷できるコードで、縦と横の二次元で情報を表示する。垂直と水平の各方向から印刷されたスタック方式と、白黒のモザイク状に印刷されたマトリックス方式がある。2000文字くらいを表現でき、360度全方向から読み取ることが可能。 QRコード数字で最大7089文字のデータ容量を表現でき、1秒間に30枚の高速読み取りが可能で、日本で開発されたもの。   (ロ) RFID(Radio Frequency Indentification) ICタグとICタグ・リーダー、ICタグ・ライターで構成。ICタグはICチップと発信コイルで、リーダーやライターはアンテナとリーダーやライター本体で構成。 カード式やラベル式以外にボタン式やスティック式などもある。特長は非接触、一括読み取り、小型・薄型、暗号化も可能。 H26-40:ICタグ H28-40:[RFID]電子タグ  
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(ハ) トレーサビリティ 食品のトレーサビリティは、食品の履歴を明らかにして安全性に係る問題が生じたとき、検証できるようにした仕組み。 その食品を取り扱った事業者や時期及び場所のほかプロセスの履歴などの情報を確保する。 H25-40:トレーサビリティ(流通標準EDI) H26-42:食品トレーサビリティ H27-43:食品トレーサビリティ(ガイドライン) H29-42:物流情報システム(HACCP)   サプライチェーン  消費者に渡る商品は、小売業、卸売業、メーカー、さらにはそのメーカーへ部品を供給する部品メーカーや原材料の供給業者などを経て供給される。これらの一連の供給企業群は鎖状(供給連鎖)でありサプライチェーンと呼ばれる。 この供給連鎖を通じて最終的な消費者の満足を満たすために、豊富な品揃え、迅速な商品の供給、物流コストの抑制が必要である。 これらを実現するためには、1企業の枠を越えて、商品の供給連鎖状にある企業群が、供給連鎖全体を管理する考え方が必要となる。 この考え方をもとに行われる物流戦略(ロジスティクス)をサプライチェーン・マネジメント(SCM)と呼ぶ。 ◆SCMを実現する内容 有効的な顧客満足の実現ECR(Eficient Consumer Responce)で、SCMのメインシステム(特に在庫削減)。Eficient(有効な) 対象領域  ー要動向管理(デマンドマネジメント)……品揃え、販促、新商品導入など。
  需要動向には品揃えが大切(品揃えは供給管理ではない)
 供給管理(サプライマネジメント)……補充、ロジスティクス  実現可能技術……コード化、EDI  づ合手段・方法……共同取り組み ECRスコアカード企業間の取り組み状況の進捗度を段階で示す。GCI:ECR推進機関。 ECRとは 「ブルウィップ効果」「つくりすぎ」に至ること。メーカーにとって、顧客が7個発注してきたとき、販売部門は「10個売れそうだ」と計画し、生産部門はその計画から「15個作っておこう」と判断する。つまり、意思決定のたびに数が膨らむ現象。   SCMが及ぼす物流革新 「注文に応じて納入する」 → 「売れ行きに応じて納入・供給する」
 ポイント:顧客の販売状況に基づいた補充 ★「注文に応じて」ではないこと
取引に変化 「リベート」「返品」のどちらも本当の需要を把握するのに妨げになるため、変化している。 ビールメーカーの新取引制度 メーカーは、出荷価格のみを提示するオープン価格制を採用する。例えば物流効率化としてのパレット単位での出荷(注文)など(取引条件の項) 「納入業者が補充するので、受発注はなくなる」 届ける側が顧客の売れ行きに合わせて必要とする商品を計画的に補充する。実現するには、CRPやVMI(Vender Managed Inventory:VMIは納品側が顧客の在庫を管理する仕組み) ※小売業にとって、(卸などの)取引先が自社より優れているところがあればそれを活用する」のが当然 届ける物流 → 取りに行く物流(物流費用を購入者が負担する)や工場出荷価格 → 物流センター出荷価格へ SCMの進化  
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◆情報システム 物流効率化:出荷〜入荷 ASNAdvanced Shipping Notice:事前出荷明細。納入先へ商品が届く前に、SCM(Shipping Carton Marking label)ラベルに混載商品情報を付加し、EDIを利用して通知する。入荷先では、SCMラベルのスキャンでASNと照合して一括検収する。SCMラベルはUCC/EAN-128(コード128)を使用。   ◆物流システムとロジスティクス 物流システム物は、工場倉庫→物流センター→顧客へと流れるが、顧客からの注文によって物流センターの在庫が減少すると、その減少分を工場倉庫から補充する。このような仕組みになっている。この場合の物流センターは卸売業者のものを想定する。 つまり、メーカーの工場倉庫の在庫が一定以下になれば生産からまわす。工場倉庫の減少分のみを補充生産できるようにする一連の流れをロジスティクスと呼ぶことがある。   物流革新 品揃えも果たす卸卸は、売れる日までに売れる商品を選び、売れる棚をつくる。 それは、卸は他の小売店の売れ行き情報を持つためにできる。そうして、納入すべき商品が見えてくるので、トラックはフル積載が可能になり、週間計画で納入することになる。   物流センターの変化 通常、メーカーは工場と工場近くのフルラインセンター(そのメーカーの全種類の製品在庫保有)があり、小売店に近いところに自社の物流センターを設置して顧客の納入に備えている。メーカーから見れば工場・フルラインセンター・自社物流センターの3箇所の物流拠点になる。そこで、小売店に近いところに専用または共有の大型物流センターを設置すれば、メーカーの小売店近くの自社物流センターが不要になる。つまり、小売店の傍に大型の物流センターを共有できないかということ。 例としての大型物流センターは、(小売店が取り扱う)すべてのメーカーの加工食品を翌日納品してくれるセンターである場合や、小売店専用の物流センターとして一括納品を実現するセンターになる。  
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◆物流情報用語 標準PDPhysical Distribution:物流ラベル。流通業の店番、店名を納入業者が「ITFコード」で印刷。店舗別配送可能に。 JTRNJapan transport(我が国唯一の物流EDI標準)。「ジェートラン」と読み、CII標準に準拠。 CII標準国内標準EDIのシンタックスルール(構文規則)。CII(center for the information of industry:(財)産業情報化推進センターで1992年に開発された。 SCMラベルshipping container marking label. EDIとバーコードを利用して検品作業を簡略化するためのラベル。日本チェーンストア協会が制定。ITFバーコードとCODE128の2種類のバーコードが使われている。ITFバーコードは小売店の店別仕分け用、CODE128は梱包のナンバーを示す。SCMラベルを利用した検品を省略するシステムをANS&SCMと呼んでいる。 ANS&SCMadvanced notice of shipping & shipping container marking. ANSは事前荷明細通知。出荷される梱包ごとの箱の識別番号とその中の明細データが、納入業者から小売業者に送信される。これが事前荷明細通知。これと同時に出荷される商品は梱包単位ごとにSCMラベルが貼られており、これをスキャナーで読むことで納品明細がわかる。
※ASN(Advanced Shipping Notice:事前出荷明細)は同じ意味
      5.その他店舗・販売管理に関する事項 H25-41:その他(購買分析:RFM分析) H29-43:その他店舗・販売管理に関する事項(Webマーケティング)  
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  参考図書 新店舗施設管理用語小辞典 木地節郎、浜田恵三編 同友館 1997 よくわかる流通業界 月泉博著 日本実業出版社 2008 商業診断の基礎 小林憲一郎 同友館 2006 EDIの知識 流通システム開発センター編 日本経済新聞出版社 2008 現代流通入門 加藤義忠、齋藤雅通、佐々木保幸共著 有斐閣(有斐閣ブック) 2007 売場づくりと陳列のしかけ 永島幸夫著 日本実業出版 2005 流通と経営診断 同友館 診断学会編 2007 中小企業診断士試験問題 平成13年〜29年 中小企業診断協会  他 学習ノート