経済学・経済政策

過去5年間に出題文で定義された用語を抽出しました。空欄や正解は茶文字です。
GNP(国民総生産)
 GNPは、GDPに「海外からの要素所得受け取り」を加え、そこから「海外への要素所得支払い」を差し引いた値に等しい。(H18問1)
GDPの三面等価の原則
生産面から見たGDP、分配面から見たGDP、支出面から見たGDPが事後的に一致することを「三面等価の原則」という。
このうち、生産面から見たGDPは各生産段階における付加価値の総計に等しく、支出面から見たGDPは国内総支出と呼ばれる。
なお、GDPから固定資本減耗損を差し引いたものを国内純生産と呼ぶ。(H20問1)
付加価値の累積
(1) 農家による「オレンジ」の生産が40万円であった。ただし、生産に必要とされる中間生産物などの投入費用はゼロとする。このうち、飲料メーカーに30万円分を卸し、残りの10万円分を消費者に販売した。
(2) 飲料メーカーは農家から仕入れた30万円分の「オレンジ」で、「オレンジジュース」50万円分を生産した。
(3) スーパーマーケットは飲料メーカーから50万円分の「オレンジジュース」を仕入れ、消費者への「オレンジジュース」の販売が60万円であった。
(4) このとき、付加価値の合計は70万円に等しい。(H21問1)
ジニ係数
所得格差を示す数値で、その値が低いほど平等であると考えられる。
日本のジニ係数は、
・1世帯当たりの世帯人員を勘案した年間可処分所得(等価可処分所得)のジニ係数をみると、先進国の中で日本は国際的に中位に位置する。
・高齢者層ほど、総世帯の年間可処分所得(等価可処分所得)のジニ係数が高い。
・年間収入に関する日本のジニ係数は増加傾向にある。(H19問11)
投資決定
投資の加速度原理では、生産拡大の速度が大きくなるほど、投資も拡大すると考える。
トービンのq理論では、株価総額と負債総額の合計である企業価値が、現存の資本ストックを再び購入するために必要とされる資本の再取得費用を上回るほど、設備投資が実行されると考える。(H22問4)
デフレーション
デフレーションは需要の減退によってもたらされ、貨幣の実質価値を高める効果を持ち、債務者から債権者への所得再分配を生じさせる。
また、人々が物価の持続的下落を予想すれば、支出を手控えることになり、デフレ・スパイラルに陥り、不況をさらに悪化させることがある。
需要の減退が生じている場合、「需要不足失業」とも呼ばれる循環的失業が観察され、需要拡大政策の発動を通じて失業の解消に努めることが要請される。(H19問6)
景気動向指数
景気動向指数は、景気の現状分析や見通し、景気の局面や転換点の確認を行う上で有効な指標である。
先行系列は景気の予測に用いられ、実質機械受注(船舶・電力を除く民需)、東証株価指数などが含まれる。
一致系列は景気の現状を見る上で活用され、生産指数(鉱工業)、稼動率指数(製造業)、中小企業売上高(製造業)などが含まれる。
遅行系列は景気の局面を把握するために用いられ、常用雇用指数(製造業)などが含まれている。(H21問5)
貨幣乗数
 貨幣乗数は、マネタリーベース(ハイパワード・マネー)が増加したときのマネーサプライの増加の割合を指す。
貨幣乗数は、金融仲介機能を通じて信用創造がどれだけ行われているかを反映している。貸出を通じて預金が増加し、それがまた貸出に回るという信用創造プロセスが活発であれば、貨幣乗数は上昇する
また、銀行や他の民間部門が当座預金残高や貨幣の保有を増加させると、貨幣乗数は低下する。(H15問7)
流動性のわな
 貨幣需要の利子弾力性が無限大となり、貨幣の流動性選好表が水平になる状態
流動性のわなに陥っている場合の政策的な合意: 大多数の人は、利子率が将来上昇するという期待を持っている。 流動性のわなに陥っている場合、金融政策の有効性は期待できない。(H15問11)
自由貿易協定(FTA)
貿易創造効果と貿易転換効果
 最近、複数の国の間で自由貿易協定(FTA)が結ばれるようになっている。協定締結国間の関税撤廃により、それらの国の間の貿易が拡大し、経済厚生にプラスの影響を与える効果を貿易創造効果と呼ぶ。
一方で、本来競争力のあるFTA域外からの輸入がFTA域内の生産によって代替され、域内・域外の資源の効率配分が阻害されるマイナス効果を貿易転換効果と呼ぶ。(H15問9)
古典派マクロ経済学理論
市場の価格調整メカニズムが万全であり、物価および名目賃金が上下に伸縮的であると考える。
このため、労働市場では常に完全雇用が実現し、GDPは完全雇用GDPの水準と一致する。
古典派マクロ経済理論ではセイの法則が成立し、供給サイドからGDPが決定されると主張する。(H20問4)
合成の誤謬
ミクロ(企業行動)の視点では正しいとしても、それがマクロ(集計量)の世界では意図しない結果が生じることを表す言葉(H21問15:サブプライムローン)(H21問15)
実物的景気循環理論
実質GDPの変動は、企業の技術水準や政府支出などの持続的な変化によると考える。(H22問9)
ヤードスティック(競争原理)
各事業者の効率化の度合いを相対的に評価し、効率的な事業者を基準に、非効率的な事業者に対して適正な目標値まで効率化を進めるよう促す競争原理の考え方。
規制下に置かれた産業への競争促進策として、これまで活用されてきた。(H21問12)
「レモン市場」と情報の非対称性
情報の非対称性により、消費者が市場に流通している製品の品質につき、十分な情報を得ることができない場合がある。
アカロフによる「レモン市場」の考え方によれば、その場合には逆選択により、平均的な品質が低下することが知られている。(H20問15)
モラルハザード
 情報の非対称性に起因するもの。大量の資金を借りながら採算を悪化させた企業が、資金の貸し手の債権放棄により、みずから十分な事業改善を行わなくなること。(H18問14)
ベルトラン・ナッシュ均衡
2社によって製品を供給する複占市場で、他企業の価格を所与として、両企業とも自社の価格を最適化して利潤最大化しようと競争しているときの均衡。(H15問19)
シュタッケルベルク均衡
2社によって製品を供給する複占市場で、一方が大企業で能動的に生産量を決め、他方が大企業の生産量を所与とし、受動的に自社の生産量を決めるときの均衡。(H15問19)
消費決定
恒常所得仮説では、1回限りの減税の実施は消費の拡大に影響を与えないと考える。
ライフサイクル仮説では生涯所得の増加が消費の拡大に寄与するとされる。
消費習慣仮説では、現在の消費は過去に到達した生活水準に依存すると考え、所得が落ち込んだとしても消費は即座に減少しない。これをラチェット効果と呼ぶ。(H21問9)
消費者需要理論に関する用語
「期間限定の商品です」という宣伝文句はスノップ効果を、「現在売れています」はバンドワゴン効果を反映している。(H22問19)
企業経営の将来は
「リスクがある」……過去のデータなどを用いて将来起こることの発生確率が予測されている場合。
「不確実性」……何がどの程度の確率で起こるのかさえ予測できない場合。(H20問13)
ベイズの定理
「ある結果(データ)が得られたとき、その結果を反映させて事後確率を求める」という考え方(行動心理学)
例:何度も飛行機に乗ることを経験するごとに、自動車に乗ることよりも危険の発生確率が低いことを知ることによって飛行機を利用するという選択を行う場合がある。(H20問14)
リアルオプション
プロジェクトの進捗状況などの不確実性が軽減された段階で、本格的な投資の意思決定を行う。(H21問19)
SCPパラダイム
産業組織論で用いられるSCPパラダイムは、個別市場のつぎのような特徴と因果律を問題にしている。
 構 造 − 行 動 − 成 果 (H15問14)
プロスペクト理論(行動経済学)
得の領域では低い確率を高く見積もり、損の領域では高い確率を低く見積もることで、損失を利益より過大に見積もってしまうこと(H22問21)
双曲割引(行動経済学)
目先の利得に惑わされ、将来の利得を過度に低く評価してしまいがちという考え方(H22問21)

 ◆H18年までの、簡易的逆引き(覚えておきたいと願うもの)

ローレンツ曲線
 所得の不平等度を示すもの。2国の比較例:A国とB国の人口の累積百分率と所得の累積百分比の関係を示したもの。(H16問12)
景気循環
 景気循環の周期の長さを、短いものから長いものへと順に並べると。 在庫循環 → 設備投資循環 → コンドラチェフの技術進歩循環。(H15問5)
コンテスタブル市場
 市場に多数の企業が存在していなくとも、潜在的な参入の脅威によって競争原理が働く市場のことを表す言葉。(H16問18)
制限価格付け(limit pricing)
 潜在的参入者に対し、市場に参入しても得られる利潤が少ないことを理解させるため、既存企業が限界収入と限界費用が等しくなる生産量よりも多く生産する戦略を示す概念。(H16問19)
排出権取引
 地球温暖化の対策として、排出権取引の導入が行われている。排出権取引は、企業が決められた排出量削減目標を達成するため、企業間で排出枠を売買する仕組みである。(H17問17)
範囲の経済性
 電力会社において、配電サービスと送電サービスを別々に行うよりは一緒に行った方がコストが軽減される場合、範囲の経済性が存在するといえる。
 異なる製品の生産で共通コストがある場合に、それらの生産を一緒に行うことで、範囲の経済性を実現することが可能である。(H17問13)
※ 規模の経済は経営理論の戦略論の逆引きに出ています。◆こちら。


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