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第1問(H27)
 プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)に関する記述として、最も
適切なものはどれか。

 ア 競争優位性を期待できない「負け犬」事業からの撤退の検討に加え、資金投入に
  よって成長市場で競争優位の実現を期待できる「問題児」の選択が重要である。
 イ 競争優位性を期待できない「負け犬」事業からの撤退を進めるのに重要な資金供
  給源は「花形商品」の事業である。
 ウ 衰退期に入った業界の「花形商品」事業は、徐々に撤退してできるだけ多くのキ
  ャッシュを生み出させることが重要である。
 エ プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの考え方では、資金の流入と流出
  は市場と自社事業との成長率で決まる。
 オ プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの考え方は、外部からの資金調達
  を考慮していないが、事業の財務面を重視して事業間のマーケティングや技術に
  関するシナジーを考慮している。
第2問(H27)
 複数事業を営む企業の企業ドメインおよび事業ドメインの決定に関する記述とし
て、最も不適切なものはどれか。

 ア 企業ドメインの決定は、現在の活動領域や製品・事業分野との関連性ととも
  に、将来の企業のあるべき姿を包含して経営理念を反映している。
 イ 企業ドメインの決定は、全社戦略策定の第一歩として自社の存続のために外部
  の多様な利害関係者との間の様々な相互作用の範囲を反映している。
 ウ 企業ドメインの決定は、多角化した企業において個々の事業の定義を足し合わ
  せることではなく、企業ドメインに合わせて事業の定義を見直すことが重要であ
  る。
 エ 事業ドメインの決定は、将来の事業領域の範囲をどう定義するかについて、企
  業が自らの相互作用の対象として選択した事業ポートフォリオの決定であり、特
  定の市場での競争戦略に影響を受ける。
 オ 事業ドメインの決定は、日常的なオペレーションがルーティン化していたとし
  ても、競争優位を持続するためには必要である。
第3問(H27)
 企業の経営資源と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはど
れか。

 ア ある市場において、競合企業が業界のリーダーのもつ経営資源を複製する能力
  をもっていても、市場規模が限られていて複製を行わないような経済的抑止力の
  ある状況では模倣しない傾向がある。
 イ 競合企業に対する持続可能な競争優位の源泉となるためには、代替可能な経営
  資源の希少性が長期にわたって持続する必要がある。
 ウ 時間の経過とともに形成され、その形成のスピードを速めることが難しく、時
  間をかけなければ獲得できない経営資源には経路依存性があり、模倣を遅らせる
  ことで先発者を保護する。
 エ 代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えるが、競合企業は代替資源で同様
  の顧客ニーズを満たす製品を提供できる。
 オ 独自能力の概念では、競争戦略の実行に不可欠な経営資源であっても、自社製
  品や事業のオペレーションを特徴づける独自なものでなければ、その資源は競争
  優位の源泉とはならない。
第4問(H27)
 自社の仕入先および顧客に対する交渉力に関する記述として、最も適切なものは
どれか。

 ア 今まで仕入先から調達していた部品の内製の割合を高めていく場合は、自社の
  仕入先に対する交渉力は弱くなる。
 イ 希少価値の高い原材料を仕入れている場合は、自社の仕入先に対する交渉力は
  強くなる。
 ウ 顧客が他社製品へ乗り換える際に多大なコストが発生する場合は、自社の顧客
  に対する交渉力は強くなる。
 エ 仕入先の売上高に占める自社の割合が高い場合は、自社の交渉力は弱くなる。
 オ 自社が顧客の意思決定を左右できるような場合は、仕入先に対する交渉力は弱
  くなる。
第5問(H27)
 どのようにして早く競争力のある製品を開発し、市場に供給するか、という時間
をめぐる競争は「タイムベース競争」と呼ばれるが、タイムベース競争に関する記述
として、最も不適切なものはどれか。

 ア 製品開発では、最初に製品を生産・販売することにより、企業のブランドを一
  般名詞のように使うことで顧客の頭の中に刷り込み、商品選択の際に有利となる
  ような先発者の優位性が生じる。
 イ 製品開発では、最初に製品を生産・販売することで競合他社よりも早期に量産
  化し、大規模生産による経験効果を連続的に享受できるような先発者の優位性が
  生じる。
 ウ タイムベース競争の効果は、開発から生産・販売までのリードタイムの短縮に
  よる販売上の機会損失の発生の防止にも現れる。
 エ タイムベース競争の効果は、工場での生産リードタイムの短縮による原材料費
  の削減によって、原材料購入にかかわる金利の削減にも現れる。
 オ タイムベース競争の効果は、顧客ニーズに俊敏に対応することで価格差を克服
  し、結果的に競合他社よりも高い利益率を実現することにも現れる。
第6問(H27)
 デファクト・スタンダードに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 自社規格がデファクト・スタンダードとなるためには、競合企業に対して規格
  をオープンにし、協定を締結することが必要となる。
 イ 自社規格がデファクト・スタンダードとなるためには、公的な標準化機関の認
  定を必要としない。
 ウ デファクト・スタンダードとなる規格が登場することによって、多くの企業が
  同一規格の製品を販売し、機能面での差別化競争や安さを売りにした低価格競争
  が激化することがある。
 エ デファクト・スタンダードとなる規格の登場は、市場の導入期から成長期への
  移行を加速させる。
第7問(H27)
 製品アーキテクチャがモジュール化するにつれて、技術戦略は変わってくる。そ
のような変化がもたらす部品メーカーの状況や、部品メーカーの変化への対応に関
する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 製品サブシステムのインターフェースが標準化されるにつれて、部品メーカー
  は一定のデザインルールのもとで、独自に技術開発を進めることが可能になる。
 イ 製品統合が容易になり、組立メーカーの製品が標準化されるにつれて、その収
  益が低下するので、部品メーカーも収益が悪化する。
 ウ 製品サブシステム間の関係が簡素になるので、部品メーカーは部品生産技術
  をめぐって、組立メーカーとの技術交流を緊密化することが重要になる。
 エ 標準化された部品の生産プロセスにおける技術改良の余地がなくなり、価格競
  争が激化するので、部品メーカーの収益は悪化する。
 オ 部品メーカーにとっては、自社固有の独自技術を梃子てこにして新規なモジュール
  部品を開発する必要性がなくなるので、これまで取引がなかった組立メーカーに
  も販路を広げることが重要になる。
第8問(H27)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 技術開発型ベンチャー企業が自社開発の技術の成果を商品化していくプロセス
は、いくつかの段階に分かれている。研究段階では研究開発チームなどでシーズを
創出し、開発段階では研究から開発へと発想転換してマーケティングによる仕様の
絞り込みで製品開発に取り組む。そのうえで、開発した製品を市場へ投入して事業
化を成し遂げ、事業の拡大を意図した戦略をもとに生産・販売体制の確立を進めて
いく。しかし、段階を進めていく過程ではいくつかの障壁に直面し、その回避策を
考える必要がある。研究段階から事業化に至るまでの障壁には、@基礎研究で開発さ
れたシーズの社会的な有用性が識別しにくいことによる「デビルリバー(魔の川)」、
応用研究と製品開発の間で十分な資金や人材などの資源を調達できない「デスバレ
ー(死の谷)」があり、事業化を成し遂げた後にも、A市場で直面する激しい競争状況
を意味する「ダーウィンの海」と呼ばれる障壁がある。
(設問1)
 文中の下線部@の「デビルリバー(魔の川)」と「デスバレー(死の谷)」に関する記
述として、最も適切なものはどれか。

 ア TLOなどを活用して大学の技術との連携を積極化するよりも、基礎技術や
  高い要素技術を必要とする領域に踏み込んで自社技術の開発に注力することが
  「デビルリバー」の回避につながる。
 イ 技術シーズ志向の研究とニーズ志向の開発では、新たなシーズを絞り込む収
  束型作業から大きなニーズを見つける発散型作業へ切り替えができなければ、
  「デスバレー」を越えられずに資金的に行き詰まってしまう。
 ウ 社内プロジェクトメンバーの担当を入れ替え、商品化や顧客マーケティング
  に近いメンバーに権限を持たせることは「デスバレー」の回避につながる。
 エ 所有している特許権や意匠権などの産業財産権のうち、一部の専用実施権を
  第三者企業に付与するのを避けることで「デビルリバー」を超える時間の短縮に
  つながる。

(設問2)
 文中の下線部Aの「ダーウィンの海」を回避するための方策に関する記述とし
て、最も適切なものはどれか。

 ア 研究開発段階で大手企業と共同開発をしていても、事業化以降はアライアン
  スの解消を進める。
 イ 生産と販売・アフターサービスを分離して独立させた体制の構築を進める。
 ウ 生産に伴う原材料の支払いサイトと製品販売後の回収サイトの時間差を短縮
  する。
 エ 生産の外部委託を進め、製品企画と製品設計に注力する。
第9問(H27)
 社外の企業や研究機関と連携して展開されるイノベーションが注目されている。
そのようなイノベーションへの対応や課題に関する記述として、最も適切なものは
どれか。

 ア NIH(Not Invented Here)現象と呼ばれる社外技術の活用への抵抗の主な理由
  は、社外技術への不信感や予算削減への抵抗ではなく、自社技術への強い自信に
  ある。
 イ 新しいモノ好きのリードユーザー(先端顧客)からの製品情報は、技術的な裏付
  けを欠くので、イノベーションのアイデアとして評価するにとどめる。
 ウ 自社の経営資源を社外に開放して活用することによって、知的財産権からの収
  入やジョイントベンチャー設置による事業収入などの多様な収益源を確保できる
  可能性が生まれる。
 エ 製品が市場に出るまでの時間や製品のライフサイクルが短くなるにつれて、研
  究開発部門への技術人材や資金の投入が効果的でなくなるので、他社とのオープ
  ンな技術交流による研究開発にそれらを集中的に投入しなければならない。
第10問(H27)
 リストラクチャリング(事業構造の再構築)に関する記述として、最も適切なもの
はどれか。

 ア リストラクチャリングの一環として事業売却を行う場合は、対象となる事業の
  従業員に時間をかけて納得してもらい、ボトムアップで売却ステップを検討して
  いくことが課題となる。
 イ リストラクチャリングの一環として事業を子会社として独立させる場合は、各
  子会社に大幅に権限を委譲し、意思決定の迅速化を図ることが課題となる。
 ウ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、既存の取引先との取引量を増
  やすことを目的に、リベートや割引販売などの販売促進策を積極的に行うことが
  課題となる。
 エ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、業務プロセスを抜本的に見直
  すことによって業務を再設計し、業務の効率化を図ることが課題となる。
 オ リストラクチャリングを円滑に進めるうえでは、従業員のモチベーションを上
  げていくために、ストックオプションを導入していくことが課題となる。
第11問(H27)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 日本企業は、中国やアセアン諸国等の新興国に向けて、大企業のみならず中小中
堅企業も数多く進出している。中小中堅企業は、大手取引先の海外生産拠点への部
品供給や技術支援を目的に海外進出をする場合が多い。その一方で、近年、@小売業
やサービス業分野はもとより一部の製造業でも現地市場への浸透を目指す海外進出
が増加しており、成功事例も多くなっている。
 他方、アジアでは自国の経済が発展するにつれて現地の有力企業が台頭し、海外
企業と激しく競争する例がみられるようになった。我が国の多くの企業では高所得
層のハイエンド市場に現地市場戦略の重心をシフトする例が少なくない。しかし、
人口が多く、将来的に大きく成長する可能性のあるA中所得層や低所得層の潜在的な
市場への浸透を図ることも重要であることを看過してはならない。
(設問1)
 文中の下線部@で指摘されている現地市場への浸透の成功事例は、業種の特性
や進出国の状況などによって多様である。成功している現地対応策に関する記述
として、最も不適切なものはどれか。

 ア M&Aをした企業の現地人材に自社のビジョンや戦略の理解を促し、現地
  市場に大幅な経営権限を与えて、現地に即した経営を展開して現地化を図る。
 イ アジアの新興国市場の発展可能性を評価して、新興国対応のために製品の企
  画から生産、販売までの事業単位を編成して、現地市場への対応強化を図る。
 ウ 現地市場への浸透や市場の拡大のスピードを速めるためには、現地法人のガ
  バナンスを強化して、派遣した日本人だけによる生産販売活動に切り換える。
 エ 現地の市場で優位に立つのは、日本国内や海外のライバル企業であることも
  多いので、ライバル企業の戦略を分析して自社の現地優位性を確立することを
  重視する。
 オ 新興国で小売業や飲食サービスのチェーン展開を図るために、ブランドを重視
  して、事業コンセプトに沿った現地でのオペレーションを実施する。
(設問2)
 文中の下線部Aで指摘するような市場への浸透について注意すべきことに関す
る記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 現地の大衆市場でコモディティ化が進行する製品分野では、改良型製品を
  次々に市場に投入するスピードを発揮できれば、価格競争を回避し得る。
 イ 現地の大衆市場では低価格を武器とする現地企業と競合して不採算に陥りや
  すいので、現地対応の低価格製品を日本国内の生産で供給する体制をとる。
 ウ 現地の大衆市場では薄利多売が有効であるが、損益分岐点が押し上げられる
  ため、営業費用等の変動費を下げる必要がある。
 エ 現地の低所得層の市場では、商品配送に支障をもたらす道路事情や商品知識
  に乏しい顧客が散在しているなどのため、濃密でコストのかかる人的接触重視
  によるアプローチも求められることに注意しなければならない。
第12問(H27)
 組織を情報処理システムとしてみた場合、組織デザインの手段は、情報処理の必
要性と情報処理能力の観点から評価できる。組織デザインに関する記述として、最
も適切なものはどれか。

 ア 横断的組織の導入は、情報処理の必要性を高くするとともに、組織の情報処理
  能力を高くする。
 イ 階層組織は、情報処理の必要性を高くするとともに、組織の情報処理能力を高
  くする。
 ウ 規則の使用は、情報処理の必要性を減らすが、組織の情報処理能力を低くす
  る。
 エ 自己完結的組織は、情報処理の必要性を高くするとともに、組織の情報処理能
  力を高くする。
 オ 垂直的情報処理システムの導入は、情報処理の必要性を高くするが、組織の情
  報処理能力を低くする。
第13問(H27)
 人間や組織は、単純化や経験則に頼って意思決定をすることが多い。こうした単
純化の方法は、ヒューリスティックと呼ばれ、時には論理的な意思決定に対してバ
イアスをかけてしまうこともある。このようなヒューリスティックやバイアスに関
する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア ある選択肢に好意を抱いた人は、その選択肢を支持するような証拠を探し求
  め、データをそのように解釈する「後知恵バイアス(hindsight bias)」に陥りやす
  い。
 イ 同じ業績であっても上司のそばに席を置いている部下の方が、遠くの席の部
  下よりも高く評価される傾向がある場合には、「確証バイアス(confirmation 
  bias)」が作用している可能性が高い。
 ウ 肯定的仮説検証現象が起きると、結果が出たあとにものごとを振り返った場
  合、他の結果も起こりえた可能性を無視してしまう「感情ヒューリスティック
  (affect heuristic)」に陥りやすい。
 エ 人間が意思決定する際に、「営業に適した人は社交性が必要だ」といったよう
  に、あらかじめ抱いている固定観念に合った特性を見いだそうとする「代表性ヒ
  ューリスティック(representativeness heuristic)」を利用する傾向がある。
 オ 人間は天気の良い日には楽観的になって、株価が上昇したりするが、このよう
  な効果は「利用可能性ヒューリスティック(available heuristic)」に依拠する。
第14問(H27)
 バーナードの理論において、組織の権威の根拠を従業員に求めたとき、上意下達
のリーダーシップが維持されると考えられる理由として、最も適切なものはどれ
か。

 ア 従業員が組織の権威を受け入れている場合、組織的なコミュニケーションに従
  わないことは、自らの利害を損ねることになるから。
 イ 組織の権威を受け入れた従業員の間には、組織に反抗する非公式組織が形成さ
  れないから。
 ウ 組織の権威を伝達するためには、ビジョンを提示し、自ら部下の規範となる行
  動を行い、その結果を評価することができるカリスマ的リーダーシップが求めら
  れるから。
 エ リーダーが何を命令しようが、従業員がそれに従おうとしない限り、命令は実
  行されないから。
 オ リーダーシップには、単に従業員に命令を下して目的を達成する機能だけでは
  なく、人間関係に配慮して集団凝集性を高める機能の両方が求められるから。
第15問(H27)
 企業で働く人々は、雇用契約として規則で明文化されている処遇が改善されるか
どうかにかかわらず、業務上で必要な仕事に取り組む傾向がある。このような働き
方を支える人々の心理的状態に注目する概念のひとつに、心理的契約がある。心理
的契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 心理的契約があれば、組織は明文化された雇用契約以上の業績を期待すること
  ができる。
 イ 心理的契約は、雇用契約を結ぶ組織との間ではなく、実際の当事者間の相互期
  待や理解として結ばれている。
 ウ 心理的契約は、正規社員との間には結ばれるが、非正規社員との間には結ばれ
  ない。
 エ 心理的契約は、組織との明文化された契約関係ではなく、将来に関する人と人
  との間での約束である。
 オ 心理的契約は、外部の社会的・経済的環境、人事施策、リーダーシップなどと
  は独立に結びついた、心理的な状態を指す。
第16問(H27)
 企業において、経営者はすべての側面で平等に個人を処遇することはできず、差
異を正当に評価する必要がある。この正当性は、一般的に広く認められた公平なル
ールによって担保されるが、とくに企業で広く利用されるルールのことを、組織的
公正と呼ぶ。組織的公正に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 意思決定の諸ルールに基づき、定められた役割の人が成果の分配にかかわる意
  思決定にあたる。
 イ 個人が置かれた境遇に基づき、社会的な必要性に応じて成果を分配する。
 ウ 仕事の客観的便益ではなく、生来の能力や外的環境に左右されない、努力に応
  じた処遇を行う。
 エ 成果の分配を一律平等にするために、個人属性を不問にする。
 オ 組織や社会に対して個人が提供した客観的便益の対価として成果を分配する。

第17問(H27)
 職務再設計とは、職務を通じた動機づけを目的とした管理方法の総称であるが、
その方法のひとつである職務拡大に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 新たな上司や同僚との調整コストが発生するというデメリットがある。
 イ 個人が行うタスクの数や種類を増やし、職務に多様性を持たせる。
 ウ 仕事のやりがいが感じられなくなった場合、同一レベルで同様のスキルを要す
  る職務に配置換えを行う。
 エ 職務の計画、実施、評価を、自分自身で管理できるようにする。
 オ 複数の職務を横断させることでスキルの拡張を図る。
第18問(H27)
 組織の有効性や従業員のウエルネス(心身ともに良好な状態)の改善を目指して、
人間的かつ民主的価値観のもとで計画的に組織変革に介入するマネジメント手法と
して、古くから組織開発が実践されてきた。組織開発が重視している価値観とし
て、最も不適切なものはどれか。

 ア 階層的な権威や支配にこだわらない。
 イ 信頼関係で結ばれ、他者に対して開かれ、協力的な環境を持った組織が効果的
  で健全である。
 ウ 組織メンバーは、責任感をもち、誠実で思いやりがある存在として尊厳に値す
  る。
 エ 変革の影響を受ける人を決定に参加させ、変革の実行に関与させる。
 オ 問題解決の結果にはこだわらず、取り組みのプロセスを重視する。

第19問(H27)
 組織スラックに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 組織スラックは、イノベーションを遂行するための資源となりうる。
 イ 組織スラックは、緊急事態に対応するための余裕資源として、組織の安定に寄
  与する。
 ウ 組織スラックは、新規行動案の探索をリスク回避的にする傾向にある。
 エ 組織スラックは、複数の利害関係者の組織に対する要求を調整する機能を持
  つ。
 オ 組織スラックは、利害関係者が組織に対して求める要求が、満足水準に基づく
  ことから生じる傾向にある。
第20問(H27)
 組織は、ときに環境変化に対して抵抗することがある。組織が変化へ抵抗する理
由として、最も不適切なものはどれか。

 ア 個人が変革を志向していたとしても、グループの規範がこれを抑制する慣性を
  もつから。
 イ 組織が有する公式化されたルールが、既存のルールに従うよう組織メンバーを
  社会化するから。
 ウ 組織固有の特殊スキルを持つグループが、組織の外部へと専門家ネットワーク
  を広げているから。
 エ 組織内で大きな予算を有し決定権限を持つグループが、自らの利益や権力を守
  ろうとするから。
 オ 組織を構成するサブシステムが存在するため、変化が部分的なものにとどまり
  がちになるから。
第21問(H27)
 組織文化の機能やその変容に適したメカニズムは、組織の発展段階に応じて異な
る。組織文化の機能と変容メカニズムに関する記述として、最も適切なものはどれ
か。

 ア 垂直統合や多角化を通じて組織が成長初期段階に達すると、下位組織文化が発
  達し始め、組織文化は組織のアイデンティティーの源泉としての機能を持つよう
  になる。
 イ 成熟段階の組織において、組織文化がイノベーションを妨げるものに転嫁した
  場合、スキャンダルや神話の構築を使った組織文化の変革手法が有効になる。
 ウ 創業者やその家族が支配している創業段階の組織では、組織文化を変革するた
  めには、組織開発などの手法が効果的である。
 エ 組織の創業段階では、組織文化はまだ明確ではなく十分機能しないため、組織
  構造面での精緻な統制が必要である。
 オ 組織が成熟段階に達し、パラダイム・レベルでの深い組織文化の変革が必要な
  場合には、首脳陣の大量交代や組織構造の再編成などの方法が有効である。
第22問(H27)
 賃金の支払いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 就業規則により1日の勤務時間が午前9時から午後5時まで(休憩時間1時間)
  と定められている事業所で、労働者に午後5時から午後6時まで「残業」をさせた
  場合、労働基準法第37条の定めにより、この1時間についての割増賃金を支払
  わなければならない。
 イ 賃金はその全額を労働者に支払わなければならないのが原則であるが、法令で
  定められている源泉所得税や社会保険料などは賃金からの控除が認められてい
  る。
 ウ 通勤距離が片道2キロメートル未満でも、自家用自動車、自転車等の交通用具
  を使用する場合に支給される通勤手当については非課税扱いとなる。
 エ 労働者が業務上の災害により休業する場合には、労働者災害補償保険法に基づ
  き休業補償給付が支給されるが、休業3日目までは事業主が、平均賃金の10割
  に相当する額を休業補償として支払わなければならない。

第23問(H27)
 退職に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 就業規則において、「競業他社へ転職する場合は退職金を減額する」旨を定める
  ことは違法とみなされ、その定めは常に無効となる。
 イ 傷病休職中の従業員が、病状が回復せずに休職期間満了を迎えた場合、退職と
  して扱うか解雇として扱うかは就業規則で定めることができる。
 ウ 退職を申し出た従業員が、退職日までの間にまったく出勤せず、未消化の年次
  有給休暇をすべて取得することを希望した場合、その従業員の退職願を承認しな
  いことができる。
 エ 未曾有の経営危機に際して、説明会を経て全従業員から退職願をいったん提出
  させた場合、この退職願に基づいて会社は任意に従業員を退職させることができ
  る。
第24問(H27)
 労働安全衛生法第66条の8に定める「医師による面接指導」に関する記述として、
最も不適切なものはどれか。

 ア 事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合にお
  けるその超えた時間が1カ月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認めら
  れる労働者に対しては、本人の申出の有無にかかわらず、面接指導を実施しなけ
  ればならない。
 イ 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、
  これを5年間保存しなければならない。また、その記録は、医師の意見を記載し
  たものでなければならない。
 ウ 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要
  な措置について、医師の意見を聴かなければならない。この医師からの意見聴取
  は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければならない。
 エ 事業者は、面接指導を行う労働者以外の労働者であって、健康への配慮が必要
  なもの(時間外・休日労働が1カ月あたり80時間を超える者等)については、面
  接指導や面接指導に準ずる措置などを講ずるよう努めなければならない。
第25問(H27)
 各社会保険の目的に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 健康保険は、労働者の疾病、負傷、死亡に関して保険給付を行い、国民の生活
  の安定と福祉の向上に寄与することを目的とするが、出産は保険給付の対象とな
  らない。
 イ 厚生年金保険は、労働者の老齢、障害、死亡について保険給付を行い、労働者
  及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とするが、疾病、
  負傷は保険給付の対象とならない。
 ウ 雇用保険は、労働者が失業した場合、労働者について雇用の継続が困難となっ
  た場合及び教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために
  失業給付等を支給することにより労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、
  失業の予防・雇用状態の是正・雇用機会の増大、労働者の能力の開発、労働者の
  福祉の増進を図ることを目的とする。
 エ 労働者災害補償保険は、労働者が業務上の災害や通勤による災害を受けた場合
  に、被災労働者やその遺族を保護するために必要な給付を行う制度であるが、老
  齢は保険給付の対象とならない。
第26問(H27)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 Aさんはアウトドア・グッズを品揃えする専門店を営んでいる。単独店舗によ
る経営で、従業者はAさんを含む3名である。開業時からスポーツ自転車を取り
扱ってきたが、ここ数年の自転車ブームを受けて、「この小売店オリジナルの自転
車や関連雑貨を用意してほしい」という顧客の声が目立っている。Aさんは、「@PB
商品の品揃えは、大きな小売業者でなければ難しいのではないか」と思い込んでい
たが、様々な事例を参考にすべく、関連するテーマの本や雑誌を読んだり、各地の
小売業者に話を聞きに行ったりしながら、A自店のPB商品導入を検討している。

(設問1)
 文中の下線部@に示す「PB」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア PB商品は、その登場から現代に至るまで、一貫して劣等財として消費者の
  間で普及している。
 イ PB商品を販売することができるのは、小売業者に限られた特権である。
 ウ PBは、パーソナル・ブランドの略称であり、ヨーロッパでは、オウン・ブ
  ランドと呼ばれることもある。
 エ 品揃えにおけるPB商品の構成比が高まると、消費者の不満を招くことがあ
  る。
(設問2)
 文中の下線部Aに関連して、小売業者のPB商品の一部導入に関する記述とし
て、最も適切なものはどれか。

 ア PB商品の導入によって、NB商品の一部が小売業者の店頭から姿を消すた
  め、小売業者の独立性が低下する。
 イ PB商品の導入によって、消化仕入れの取引条件を活用することが可能とな
  り、在庫保有に起因する危険負担を軽減することができる。
 ウ PB商品の導入によって、商圏内の競争関係にある店舗との間で、自らの店
  舗が独占的状況を作り出しやすくなる。
 エ PB商品の導入によって、自らが価格設定を行う必要がなくなるので、仕入
  れに関する多くの業務を削減することができる。
(設問3)
 文中の下線部Aに示す、Aさんの自店でのPB商品導入に向けた検討内容に関
する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア Aさんの店舗でのPB商品の品揃えに協力を行う意思決定をした大手自転車
  メーカーの動機は、単品当たりのより高い粗利益額を得ることである。
 イ Aさんの店舗では大量のPB商品を販売することは当面難しいが、有名メー
  カーのパーツを用いたPB商品や、ダブルチョップ方式で、実現可能であり、
  一定の売上を期待することができる。
 ウ Aさんの店舗は小規模であるが、PB商品の自転車や関連商品を品揃えする
  ことで、有名メーカーに対する強い交渉力を短期間で形成することができる。
 エ Aさんの店舗は単独店舗での経営であるが、近隣に立地する複数の異業種
  の町工場と連携すれば、独自のPB自転車を低コストで容易に開発することが
  できる。
第27問(H27)
 人的販売に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 人的販売では、個人への信頼(人格信頼)が主要な役割を果たすため、企業信頼
  の効果は限定的である。
 イ 人的販売は、営業担当者や売場担当者によって遂行され、広告と同様、説得的
  な情報を一方向で伝達する役割を果たしている。
 ウ 人的販売は、結果統制型の管理システムを通じた費用の低減が顕著な販売促進
  の手段であり、企業規模の大小を問わず、他のプロモーションよりも予算規模は
  小さい。
 エ 人的販売は、商談や営業のプロセスで顧客の新たな欲求やユーザーイノベーシ
  ョンを察知したり、競争動向の情報を収集したりする機能をもつ。
第28問(H27)
 価格政策に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア EDLPを実現するためには、メーカーとの交渉を通じて一定期間の買取り数量
  を決め、納入価格を引き下げ、価格を固定し、自動発注化や物流合理化などを促
  進する必要がある。
 イ キャプティブ(虜)・プライシングは、同時に使用される必要のある2つの商品
  のマージンを各々高く設定する価格政策である。
 ウ ターゲット・コスティングによる価格設定は、ある製品に要する変動費と固定
  費の水準をもとにして、そこにマージンを付加する方法である。
 エ 日本の小売業では、チラシを用いた特売を活用したロスリーダー方式が採用さ
  れる場合が多い。その主な狙いは消費者による単品大量購買を喚起することであ
  る。
第29問(H27)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 □ A □に関する活動の一環である保管の目的のひとつは、需要の□ B □
への対応である。そのために所有される在庫量は、需要変動の大きさや注文から納
品までの□ C □などに依存する。消費多様化や□ D □の短縮化も、在庫の
増加に影響を与えうる要因である。企業は、こうした日々の在庫に起因するリスク
をコントロールするための各種の工夫を行っている。

(設問1)
 文中の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

 ア A:所有権移転   B:不可視性    C:タイムラグ
   D:小売業態ライフサイクル
 イ A:販売促進    B:ボラティリティ C:サイクルタイム
   D:製品ライフサイクル
 ウ A:物流      B:季節変動    C:リードタイム
   D:小売業態ライフサイクル
 エ A:物流      B:不確実性    C:リードタイム
   D:製品ライフサイクル
 オ A:ロジスティクス B:不可視性    C:タイムラグ
   D:小売業態ライフサイクル
(設問2)
 文中の下線部に示す「各種の工夫」に関連する記述として、最も適切なものはど
れか。

 ア 情報技術の活用は、組織間の情報共有を通じた生産段階の効率化、そして在
  庫管理や商品補充など物流合理化に貢献しているが、取引上のペーパーレス化
  に対する貢献はない。
 イ 製品形態と生産数量についての意思決定をできるだけ実需の発生時点まで延
  期し、原料・素材から迅速・柔軟な生産を行う方式は、生産段階における規模
  の優位性を生み出す。
 ウ 投機の原理に従えば、できるだけ早い段階で製品形態や製品の在庫位置に関
  する意思決定を行うことで、需要の変動性によるリスクの多くを吸収すること
  ができる。
 エ 流通段階では、製品の在庫位置変更のタイミングをできるだけ実需の発生時
  点・地点に近づける形での延期型対応が有効である。
第30問(H27)
 消費者心理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 近年、ブランド関連商品をおまけに付けた雑誌が売上を伸ばしているが、その
  要因は「道具的条件づけ」で説明することができる。
 イ 消費者の知覚リスクは、商品知識が乏しい場合や複雑な商品の場合に高まる
  が、商品に対する関与が高い場合や多くの選択肢から選べる場合には低下する。
 ウ 消費者の認知や好意的評価を得ていない新しい商品やサービスの場合には、一
  般的に、自社ブランドの強みとなる一点を集中的に訴求することが有効である。
 エ プロモーション活動において、たとえば紫外線が肌にもたらす悪影響を示すメ
  ッセージが化粧品に用いられることがある。通常、恐怖喚起が強ければ強いほど
  商品効能に対する説得効果は高まる。
第31問(H27)
 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 人は、一般的に、自分にとって最良と思われる商品を購入する。しかし、購入後
に「本当にこの選択でよかったのか」、「迷ったもうひとつの商品のほうがよかった
のではないか」と思い悩むことは、決して珍しいことではない。購入した商品は最
良と思う一方で、他の商品のほうがよかったのではないかとも考える。人は、こう
した2つの認識の矛盾から、心理的な緊張を高める。

(設問1)
 文中の下線部の「心理的な緊張」状態を表す語句として、最も適切なものはどれ
か。

 ア サイコグラフィックス
 イ 認知的不協和
 ウ バラエティシーキング
 エ ブランドスイッチング

(設問2)
 文中の下線部の「心理的な緊張」状態に関する記述として、最も適切なものはど
れか。

 ア この状態が生じると、好ましい情報を集めて、当該企業のホームページや広
  告を見る傾向がある。
 イ この状態が生じると、当該購買行動が非常に重要な出来事であったかのよう
  に過大に感じる。
 ウ この状態は関与が低くブランド間知覚差異が小さいと生じやすい。
 エ この状態は信頼財よりも探索財や経験財において生じやすい。
第32問(H27)
 パッケージに関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 陳列棚での調和を考慮して、新商品には当該カテゴリーの連想色をパッケージ
  に用いるべきである。
 イ パッケージデザインの変更はブランド鮮度を訴求する有効な手段であるため、
  イメージを一新するパッケージ変更を積極的に行うべきである。
 ウ パッケージは、触覚への訴求を重視することがあるブランド要素である。
 エ パッケージ変更は短期的な成果をもたらさないにもかかわらず、他のマーケテ
  ィング・コミュニケーションの変更と比べると、一般的にコストが非常に大き
  い。

第33問(H27)
 プロモーションに関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア コーズリレーテッド・マーケティングは、一般的に、当該企業の事業収益と関
  連づけない。
 イ パブリシティについては、原則として、ニュース性の高い情報であれば、企業
  がコントロールすることができる。
 ウ パブリックリレーションズでは、製品、人、地域、アイデア、活動、組織、さ
  らには国家さえも対象としてコミュニケーションを実施する。
 エ プロモーションミックスとは、広告、セールスプロモーション、パブリックリ
  レーションズ、インベスターズリレーションズの4つの活動を、マーケティング
  目標に応じて適切に組み合わせることをいう。
第34問(H27)
 サービスと、その品質評価や顧客満足に関する記述として、最も適切なものはど
れか。

 ア SERVQUALでは、信頼性、対応性、確実性、共感性、有用性の5つの側面か
  らサービス品質を評価する
 イ 顧客が、直接、サービスを提供される場面をサービス・スケープといい、重要
  性から「真実の瞬間」と称されることがある。
 ウ サービス・プロフィット・チェーンは、従業員の満足を高めることが顧客満足
  や顧客ロイヤルティの向上につながるという考え方を示している。
 エ 提供するサービスが顧客の期待水準に達すれば、確実に顧客は高い満足を得
  る。

第35問(H27)
 サービスのマーケティング策に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 家事代行の利用権をカードなどの形態で販売することは、当該サービス需要拡
  大のための有効策となりうる。
 イ ドリンクバーのように顧客自身にサービス提供者が行う活動を代替してもらう
  ことはコスト削減につながるなどメリットもあるが、顧客満足の視点からは避け
  たほうがよい。
 ウ ファーストフード店においては、サービスを提供する空間が、顧客にとって居
  続けたいと感じる環境になるよう最大限の努力を払うべきである。
 エ 旅行会社が、目的地の空を覆うオーロラの神秘性を強くアピールすることは、
  不確実性をともなうとしても顧客満足を高めることになる。