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第1問(H29)
 パーソナルコンピューター(PC)内部には、バスやインタフェースと呼ばれる伝送
経路がある。その機能改善によりスループットの向上が期待できるので、PCの導
入に当たっては、伝送経路の機能にも配慮すべきである。
 この伝送経路の仕組みに関する以下の文章の空欄A〜Dに当てはまる語句の組み
合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

  データやプログラムは、PC内部のマザーボードで発生する□ A □と同期
 を取りながら、バス上で伝送される。CPUと主記憶装置の間でそれらを伝送す
 るシステムバスは、□ B □、データバス、コントロールバスから構成されて
 いる。
  PCの入出力バスと□ C □やDVD装置を接続し、それらをオペレーティ
 ングシステムの起動ディスクとして利用する場合に使用できる代表的なインタフ
 ェースはSATAである。
  PCのシステムバスに接続された□ D □インタフェースは、これまで主に
 グラフィックスボードなどを装着するために利用されてきたが、このインタフェ
 ースに装着できるSSDを使用すると、データなどの読み書き速度やPCの起動
 速度が向上する。

〔解答群〕
ア A:クロック  B:アドレスバス  C:HDD     D:PCI Express
イ A:クロック  B:パラレルバス  C:SSD     D:mSATA
ウ A:パルス   B:シリアルバス  C:ブルーレイ  D:NVMe
エ A:パルス   B:パラレルバス  C:microSD    D:IEEE 1394
第2問(H29)
 業務にPCを導入しようとするとき、処理速度を検討する必要がある。PCの処
理速度は多くの要因によって変化し、その評価尺度もさまざまである。
 PCの処理速度や評価尺度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 実際に使用するアプリケーションの処理内容を想定し、それらに特有な命令を
 組み合わせた命令ミックスを用いて性能評価することをMIPSと呼ぶ。
イ 数値演算を行う場合、同じ数値を整数として演算する場合に比べ小数点付き数
 値として演算する方が処理が遅いのは、浮動小数点を用いる仕組みを使用してい
 るためである。
ウ 整数演算の命令を実行させ、1秒間に実行できた命令数を表す指標がFLOPS
 で、この逆数が平均命令実行時間である。
エ 単位時間当たりの命令実行数はCPUのクロック周波数の逆数で表される。こ
 の値が大きく、またCPI(Cycles Per Instruction)の値も大きいほど高速にプログ
 ラムが実行できる。
第3問(H29)
 コンピューターの出力装置として使用するプリンタには印字方法の異なる製品があ
り、業務の用途に応じて使い分ける必要がある。
 プリンタの特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア インクジェットプリンタは、細いノズルから液体インクを用紙に噴出して印刷
 する。カラー印刷する場合は、黒色に加えて、シアン、マゼンタ、イエローのイ
 ンクの濃度を調節して印刷する。色の再現性能が高く、写真やポスターの印刷に
 向いている。
イ ドットインパクトプリンタはプリンタヘッドのピンにより活字のような印影を
 形作り、カーボンリボンの上から強打することでカーボンを用紙に転写して印刷
 する。複写伝票に印字できる唯一の仕組みであるが、文字以外の画像などの印刷
 はできない。
ウ 熱転写プリンタは、インクリボンから熱で発色する染料を用紙に転写した後、
 熱を加えて発色させる。フルカラーの印刷はできないが、与える温度を変えるこ
 とで異なった発色が可能である。動作音が静かで、構造が簡素なため小型軽量化
 しやすくハンディターミナルなどにも用いられる。
エ レーザプリンタでカラー印刷可能な機器は、黒色に加えて、シアン、マゼン
 タ、ブルーのドラムを内蔵し、各色のトナーを紙面に転写し、最後に定着機でレ
 ーザ照射してトナーを固定する。印刷速度が高速で、事業所での文書や書類の印
 刷に利用される。
第4問(H29)
 スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末では、文字などの入力を行う場
合、種類の異なる入力画面がソフトウェアによって表示され、その画面をタッチす
ることで入力を行う。
 この入力に関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も
適切なものを下記の解答群から選べ。

 ひらがな、アルファベット、数字や記号などの入力画面が□ A □の形で表
示される場合、全ての文字や記号を表示する枠数を確保できないので、1枠に複
数の文字や記号を割り当てている。その1枠を複数回タッチして入力するのが
□ B □入力で、タッチ後に上下左右にスライドさせるのが□ C □入力で
ある。
 タブレットのように画面が大きく、PCのハードウェアキーボードと同じキー
配列で入力を行いたい場合は□ D □配列という設定を選べば良い。

〔解答群〕
ア A:101配列      B:フリック   C:トグル    D:JIS
イ A:チェックボックス  B:フリック   C:ジェスチャー D:106
ウ A:テンキー      B:ジェスチャー C:トグル    D:Godan
エ A:テンキー      B:トグル    C:フリック   D:QWERTY
第5問(H29)
 オペレーティングシステム(OS)は、制御プログラム、言語プロセッサおよびユ
ーティリティ(サービスプログラムとも呼ばれる)で構成される。
 OSの基本機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 言語プロセッサには、コンパイラ、インタプリタなどがある。コンパイラは、
 高水準言語で記述されたプログラムを機械語のオブジェクトプログラムに変換す
 る言語プロセッサである。
イ タスク管理とジョブ管理は、制御プログラムの基本機能である。タスク管理
 は、プログラムの実行単位を1つのタスクとして、その処理順序を監視・制御す
 ることであり、ジョブ管理は、タスクを細分化したジョブにCPUや主記憶など
 の資源をいかに割り付けるかを管理することである。
ウ デバイスドライバは、入出力装置などを操作・管理するプログラムであり、制
 御プログラムの中に組み込まれている。従って、新しいデバイスドライバが必要
 になった場合、OSの再インストールが必要となる。
エ ユーティリティは、制御プログラムおよび言語プロセッサを代替する機能を持
 ち、これによってOSは安定して稼働できるようになる。
第6問(H29)
 業務処理には表計算ソフトウェアがよく利用されるが、プログラムを作成するこ
とによって、より効率的に業務を遂行できる場合がある。プログラム作成において
変数を利用する際、データ型の定義が行われる。このデータ型の定義の仕方によ
り、演算速度や演算誤差に影響を及ぼすことがある。
 このデータ型定義に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 小数点付きデータについて、適切なデータ型を定義することによって、演算誤
 差を取り除くことができる。
イ 数値を格納する変数のデータ型を定義すれば、2進数による内部表現が区別さ
 れ、演算の精度や速度にも影響が出る。
ウ データ型を定義した変数を配列宣言して利用する場合、そのデータの格納領域
 は外部記憶装置に確保される。
エ 変数のデータ型を定義すれば、データ型ごとに変数名索引リストが作成される
 ので、演算速度の向上に役立つ。
第7問(H29)
 Webコンテンツを多くのネット利用者に閲覧してもらうためには、検索サイト
の仕組みを理解して利用することが重要である。
 それに関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切
なものを下記の解答群から選べ。

 検索サイトは、インターネット上にあるWebサイト内の情報を□ A □と
呼ばれる仕組みで収集し、検索用のデータベースに登録する。
検索サイトに対して利用者からあるキーワードで検索要求が出された場合、検
索サイトは、独自の□ B □によって求めた優先度をもとに、その上位から検
索結果を表示している。
 Webサイト運営者は、Webコンテンツの内容が検索結果の上位に表示される
ような施策を行う必要があり、□ C □対策と呼ばれる。これにはブラックハ
ット対策と□ D □対策がある。

〔解答群〕
ア A:ガーベージ  B:アルゴリズム  C:SERP   D:ホワイトハット
イ A:クローラ   B:アルゴリズム  C:SEO   D:ホワイトハット
ウ A:クローラ   B:ハッシュ    C:KGI   D:ブルーハット
エ A:スパイダー  B:メトリクス   C:SEM   D:グレーハット
第8問(H29)
 自社のWebサイトを近年の開発技術や新しい考え方を用いて魅力的にすること
ができれば、さまざまな恩恵がもたらされる。
 それに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア AR(拡張現実)とは人工知能技術を指し、これをWebサイトに組み込むこと
  できれば、顧客がWebサイトを通じて商品を購入する場合などの入力支援が
  可能となる。
イ IoTとはモノのインターネットと呼ばれ、今後、インターネットは全てこの方
  式に変更されるので、既存の自社のWebサイトを変更しなくても顧客が自社商
  品をどのように使っているかをリアルタイムに把握できるようになる。
ウ MCN(マルチチャンネルネットワーク)とは、自社のWebサイトを介して外部
  のWebサイトにアクセスできる仕組みを指し、自社のWebサイトにゲートウ
  ェイの機能を持たせることができる。
エ ウェアラブルデバイスとは身につけられるデバイスを指し、それを介して顧客
  の日々の生活、健康、スポーツなどに関わるデータを自社のWebサイトを経由
  してデータベースに蓄積できれば、顧客の行動分析をより緻密かつリアルタイム
  にできるようになる。
第9問(H29)
 業務処理のためには、多くの場合、データベース(DB)が利用される。DBをネ
ットワーク環境下で利用する場合、さまざまな端末からトランザクション処理要求
を受け付けるため、多くの負荷が集中することもある。このような状態の中での
DBの効率的な運用や障害対策などのための仕組みが用意されている。
 そのような仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア DB運用中に表のデータ項目の追加・削除や新たな表追加が必要となり、DB
  の論理構造の再構築を行う場合は、SQL文のREBUILD命令において必要なパ
  ラメータを指示して実行する。
イ DBの更新処理を行う場合は、ロックと呼ばれる排他制御が行われる。このロ
  ックをかける範囲をロック粒度と呼び、ロック粒度が大きいと排他制御のための
  処理のオーバヘッドが大きくなる。
ウ DBの障害回復には、バックアップファイルを利用するロールフォワードとデ
  ータ更新状況を記録したものを利用するロールバックの仕組みがある。
エ クライアント端末からWebサーバを経由してDBサーバに対して更新作業を
  行う際、まずDBサーバに対して更新作業が可能かどうかを問い合わせることを
  2相のコミットメントと呼ぶ。
第10問(H29)
 下表は、ある日の東京、大阪、名古屋、九州の各支店の菓子AからEの売上表で
ある。
 この表に適用したSQL文とその結果を示したものの組み合わせとして、最も適
切なものを下記の解答群から選べ。

菓子売上
商品番号商品名東京支店大阪支店名古屋支店九州支店
P0001菓子A3,0004,0002,0004,000
P0002菓子B5,0002,5006,0001,500
P0003菓子C2,9003,0004,0004,000
P0004菓子D3,5004,1002,9003,500
P0005菓子E2,0002,5003,5005,000
〔解答群〕 ア【SQL文】  SELECT 商品名 FROM 菓子売上   WHERE 東京支店 >= 3500 and 大阪支店 >= 3500 or 名古屋支店 >= 3500      and 九州支店 >= 3500      【結果】        菓子C,菓子D,菓子E イ【SQL文】       SELECT 商品名 FROM 菓子売上        WHERE 東京支店 > 2500 and 大阪支店 > 2500 and 名古屋支店 >= 2500           and 九州支店 > 2500      【結果】        菓子D
ウ【SQL文】
      SELECT 商品名 FROM 菓子売上
       WHERE 東京支店 > 3500 and (大阪支店 > 3500 or 名古屋支店 > 3500)
          and 九州支店 > 3500
     【結果】
        菓子A,菓子B,菓子E
エ【SQL文】
      SELECT 商品名 FROM 菓子売上
       WHERE 東京支店+大阪支店+名古屋支店+九州支店 >= 14000
     【結果】
        菓子D
第11問(H29)
 インターネットを利用している事業所で、ネットワークに接続された端末や周辺
機器の設置場所変更や増設を行おうとする場合、そのために使用するネットワーク
機器の選定や各種設定作業が必要となる。
 このような場合のネットワーク管理に関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句
の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 事業所においてインターネット接続を行い、グローバルIPアドレスをプライ
ベートIPアドレスに変換して運用する場合は、IPアドレスと□ A □を用い
て変換する□ B □機能を持つルーターを設置すればよい。
 PC設置場所の変更への対応やタブレットなどの利用を考慮する場合、それら
の機器が自社のLANに接続された時のみ、空いているプライベートIPアドレ
スを使用する□ C □機能を利用するようにルーターを設置することで、IPア
ドレスの使用数の節約が図れる。
 事業所内の有線LANに接続する端末や周辺機器を増やしたい場合、
□ D □を使用して通信相手を識別するスイッチングハブをカスケード接続す
れば通信トラフィックを軽減できる。

〔解答群〕
ア A:MACアドレス     B:NAPT
  C:DMZ         D:ルーティングテーブル
イ A:サブネットマスク  B:DNS
  C:DMZ         D:ポート番号
ウ A:ポート番号     B:NAPT
  C:DHCP        D:MACアドレス
エ A:ポート番号     B:PPPoE
  C:IPルーティング   D:ルーティングテーブル
第12問(H29)
 スマートフォンやタブレットなどは、ネットワークに接続して利用することを前
提としている。
 こうした端末のネットワーク利用に関する記述として、最も適切なものはどれ
か。

ア LTEとは、プラチナバンドを周波数帯域として使うモバイル通信規格を指す。
イ SIMフリー端末とは、SIMカードがなくても多様な通信ができる端末を指す。
ウ データローミングとは、端末利用者が、契約している移動体通信事業者と提携
 している他の移動体通信事業者の提供するサービスを利用できる機能を指す。
エ モバイルネットワークオペレータとは、ネットワーク接続に不慣れな利用者に
 対してサポートを行う事業者を指す。
第13問(H29)
 業務に利用するコンピュータシステムが、その機能や性能を安定して維持できる
かどうかを評価する項目としてRASISが知られている。
 これらの項目に関連する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとし
て、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 コンピュータシステムの信頼性は、稼働時間に基づいた□ A □で評価する
ことができ、この値が大きいほど信頼性は高い。
 コンピュータシステムの保守性は、修理時間に基づいた□ B □で評価する
ことができ、この値が小さいほど保守が良好に行われている。
 障害が発生しないようにコンピュータシステムの点検や予防措置を講ずること
は□ C □と□ D □を高める。また、システムを二重化することは、個々
の機器の□ C □を変えることはできないがシステムの□ D □を高めるこ
とはできる。

〔解答群〕
ア A:MTBF         B:MTTR
  C:信頼性        D:可用性
イ A:MTBF/(MTBF+MTTR)   B:MTBF
  C:安全性        D:可用性
ウ A:MTBF/(MTBF+MTTR)  B:MTTR
  C:信頼性        D:保全性
エ A:MTTR         B:MTBF/(MTBF+MTTR)
  C:安全性        D:保全性
第14問(H29)
 ITの進化に伴い、大量かつ多様なデジタルデータを高速で処理し、分析結果を
企業経営に生かせるようになってきた。そこには、日々の業務で発生するトランザ
クションデータ、eメールや交流サイトでやりとりされるWeb上のデータ、デジ
タル機器から発信されるIoT関連データなどが含まれる。
 これらのデジタルデータの処理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア センサーの小型化と低価格化がIoTの普及を促進している。センサーには、
 地磁気を測定するジャイロセンサー、加速度を測定する電子コンパスなどさまざ
 まなものがあり、それらを組み合わせた新しいサービスが実現化されている。
イ 大容量のデータ処理を高速化するため、ハードディスクの読み書きを避けてメ
 モリ上で処理を完結する技術がある。これをストリームデータ処理という。
ウ データベースに保管された大容量のデータを処理するために、サーバを増設し
 て負荷を分散化させる方法を複合イベント処理という。
エ 日本語テキストの分析では、意味を持つ最小の言語単位にテキストを分け、品
 詞を判別することが必要になる。テキストのデータ分析に先立つこのような事前
 処理を形態素解析という。
第15問(H29)
 企業や社会で、インターネットを介して、さまざまな形でデジタルデータの利活
用が進んでいる。
 それに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア M2Mとは、人同士がよりスムースにインターネットを介してつながることを
 意味する言葉であり、SNSの基本とされている。
イ インダストリー4.0とは、米国政府が2012年に発表した、情報技術を活用し
 生産性の向上やコストの削減を支援する取り組みを指す。
ウ オープンソースとは、インターネットの双方向性を活用するデータ利用のこと
 で、行政への市民参加を促進するための情報公開・意見収集の手段である。
エ 行政データのオープンデータ化とは、行政組織で収集されてきたデータを広く
 社会に公開し民間で利活用できるようにすることを指す。
第16問(H29)
 データベースに蓄積されたデータを有効活用するためにデータウェアハウスの構
築が求められている。
 データウェアハウスの構築、運用あるいはデータ分析手法などに関する記述とし
て、最も適切なものはどれか。

ア BI(Business Intelligence)ツールとは、人工知能のアルゴリズムを開発するソ
 フトウェアをいう。
イ ETL(Extract/Transform/Load)とは、時系列処理のデータ変換を行うアルゴ
 リズムをいい、将来の販売動向のシミュレーションなどを行うことができる。
ウ 大量かつ多様な形式のデータを処理するデータベースで、RDBとは異なるデ
 ータ構造を扱うものにNoSQLデータベースがある。
エ データマイニングとは、データの特性に応じてRDBのスキーマ定義を最適化
 することをいう。
第17問(H29)
 ウォータフォール型システム開発方法論は、システム開発を行う上での基本プロ
セスである。しかし、それには多くの課題があり、それらを克服することが、多様
な開発方法論の提言の動機付けになってきた。
 ウォータフォール型システム開発方法論に関する記述として、最も適切なものは
どれか。

ア ウォータフォール型システム開発方法論では、開発プロセスを「要件定義」、
 「外部設計」、「内部設計」、「開発(プログラミング)」、「テスト」、「運用」の順に行
 い、後戻りしないことが理想とされている。
イ ウォータフォール型システム開発方法論では、開発プロセスを「要件定義」、
 「内部設計」、「外部設計」、「開発(プログラミング)」、「運用」、「テスト」の順に行
 い、後戻りしないことが理想とされている。
ウ ウォータフォール型システム開発方法論に対して、スパイラルモデルでは一連
 のプロセスを何度も繰り返すことを許すが、その際には、まず全体の概要を構築
 し、それを徐々に具体化するプロセスが採用される。
エ プロトタイプモデルは、ウォータフォール型システム開発方法論における「テ
 スト」工程でのノウハウがなかなか蓄積できないとの課題に対応して提案された
 ものである。
第18問(H29)
 ソフトウェア開発の見積もり手法には、大きく分けて、類推法、パラメトリック
法、ボトムアップ法がある。
 それらの手法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア LOC法は、プログラムのステップ数に基づいて見積もりを行う手法であり、
 パラメトリック法に分類される。
イ ファンクションポイントは、どの見積もり手法でも必要となる重要データであ
 る。
ウ ボトムアップ法は、要件定義の段階で見積もる手法であり、以降の段階ではよ
 り詳細なパラメトリック法が用いられる。
エ 類推法は、過去の類似システムと比較して見積もる手法で、標準タスク法など
 がこれに該当する。
第19問(H29)
 ソフトウェアの開発では、作成したプログラムのモジュール単体に対するテスト
や、モジュール同士の結合テストなど、さまざまなテストをしてから運用に入る。
 テストに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 結合テストの方法の1つにビッグバンテストがあり、複数のモジュールを一挙
 に結合して、その動作を検証する。
イ 上位モジュールと下位モジュールを結合してテストを実施したいが上位モジュ
 ールが完成していない場合、スタブと呼ばれるダミーモジュールを作ってテスト
 する。
ウ ブラックボックステストでは、モジュール内の分岐や繰り返しなど、内部ロジ
 ックが正しいかをテストする。
エ モジュールのテストでは、まずモジュール間を接続し、結合テストを行って全
 体の整合性を確認し、その後単体テストを実施してモジュール単体の動作を詳し
 くテストする。
第20問(H29)
 システム化の構想や計画、あるいはIT投資評価などを行う際に必要となる概念
やフレームワークなどに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア EA(Enterprise Architecture)とは、組織全体の意思決定の階層を、戦略的
 計画、マネジメントコントロール、オペレーショナルコントロールの3つに分け
 て、システム化の構想をするものである。
イ ITポートフェリオとは、リスクやベネフィットを考慮しながらIT投資の対
 象を特性に応じて分類し、資源配分の最適化を図ろうとするものである。
ウ SLA(Service Level Agreement)とは、ITサービスを提供する事業者とITサ
 ービスを利用する企業間の契約で、ITサービスを提供する事業者が知り得た経
 営上あるいは業務上の知識や情報の秘密を漏えいしないための秘密保持契約をい
 う。
エ WBS(Work Breakdown Structure)とは、現行の業務フロー分析を行い、シス
 テム化の範囲を定めるために用いる手法である。
第21問(H29)
 システム開発の成功のためには、プロジェクトの予算と実績の差異分析が重要に
なる。その手法の1つにアーンド・バリュー分析がある。アーンド・バリュー分析
では、AC(Actual Cost:コスト実績値)、EV(Earned Value:出来高実績値)、PV
(Planned Value:出来高計画値)を用いて、コスト効率指数であるCPI(Cost
Performance Index)や、スケジュール効率指数であるSPI(Schedule Performance
Index)などを計算する。
 CPIとSPIの計算式の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

ア CPI=AC/EV   SPI=EV/PV
イ CPI=EV/AC   SPI=EV/PV
ウ CPI=EV/PV   SPI=AC/EV
エ CPI=EV/PV   SPI=EV/AC
第22問(H29)
 ATMを使った金融取引やPCへのログインの際など、本人確認のための生体認
証技術が広く社会に普及している。認証の精度は、他人受入率(FAR:False
Acceptance Rate)と本人拒否率(FRR:False Rejection Rate)によって決まる。こ
の2つはトレードオフ関係にあり、一般に片方を低く抑えようとすると、もう片方
は高くなる。
 FARとFRRに関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、
最も適切なものを下記の解答群から選べ。


 a  □ A □が低いと安全性を重視したシステムになり、□ B □が低いと利
 用者の利便性を重視したシステムになる。
 b ATMでの生体認証では、□ C □が十分低くなるように設定されている。
 c なりすましを防止するには、□ D □を低く抑えることに重点をおけばよ
 い。

〔解答群〕
ア A:FAR  B:FRR  C:FAR  D:FAR
イ A:FAR  B:FRR  C:FRR  D:FRR
ウ A:FRR  B:FAR  C:FAR  D:FAR
エ A:FRR  B:FAR  C:FRR  D:FRR
第23問(H29)
 中小企業A社は、現在クライアント・サーバ方式で財務・会計システムを保有し
ているが、クラウド・コンピューティングへの移行を検討している。
 クラウド・コンピューティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア PaaSを利用する場合、ミドルウェア部分のサービスのみが提供されるため、
 現行のクライアント・サーバシステムを保有し続ける必要がある。
イ SaaS利用ではアプリケーション、PaaS利用ではミドルウェアというように、
 それぞれサービスを提供する業者が異なるため、それらをうまく組み合わせてシ
 ステムを再構築する必要がある。
ウ SaaSを利用する場合、課金体系は月額固定制であることが法的に義務付けら
 れているため、システムの利用頻度が高いほど業務単位当たりの実質的コストが
 軽減できる。
エ SaaSを利用する場合、業者の提供するアプリケーションを活用することにな
 るため、自社業務への適合性などをよく検討する必要がある。
第24問(H29)
 ある企業では、ここ数年の月当たり販売促進費とその月の売上高を整理したとこ
ろ、下図のような関係が観察された。
 販売促進費と売上高の関係式を求めるための分析手法として、最も適切なものを
下記の解答群から選べ。

24問図

〔解答群〕
ア 因子分析
イ 回帰分析
ウ クラスター分析
エ コンジョイント分析
第25問(H29)
 アンケート調査では、どのようなデータを収集するか、あるいはどのような測定
尺度を用いるかを定める必要がある。
 それらに関する以下の文章の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適
切なものを下記の解答群から選べ。

 a □ A □で測定されたデータは、身長や体重などのように値0が絶対的な意
  味を持つ。
 b □ B □で測定されたデータは、値の大小関係と差の大きさに意味があり、
  値0は相対的な意味しか持たない。
 c 特定の年あるいは期間に生まれた人の集団を□ C □といい、人口の推移を
  分析する場合などに用いられる。
 d 同一標本に対し継続的に繰り返し調査を行う場合、調査対象となった集団を
  □ D □という。

〔解答群〕
ア A:間隔尺度       B:比(比例)尺度
  C:コーホート(cohort)  D:パネル(panel)
イ A:間隔尺度       B:比(比例)尺度
  C:パネル(panel)     D:コーホート(cohort)
ウ A:比(比例)尺度     B:間隔尺度
  C:コーホート(cohort)  D:パネル(panel)
エ A:比(比例)尺度     B:間隔尺度
  C:パネル(panel)     D:コーホート(cohort)