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第1問(H24)
 Wホールディングス株式会社及びその子会社における役員の状況は以下のとお
りである。
 同じ英文字は、同じ人物であることを示し、取締役のうち、○がついている者は
業務執行取締役とする。このとき、「会社法第2条に定義される社外取締役又は社
外監査役」に該当しない者として最も適切な者を下記の解答群から選べ。なお、当
該図以外の要件については特に問題とならないものとする。
1問図
[解答群]
ア Wホールディングス株式会社における取締役A
イ X株式会社における監査役C
ウ Y株式会社における取締役B
エ Z株式会社における監査役L

第2問(H24)
 株主管理のコストに関する以下の会話は、中小企業診断士であるあなたと、顧客
である株式会社の代表取締役甲氏との間で、平成24年6月6日に行われたもので
ある。その前提で、会話中の空欄に当てはまる語の組み合わせとして、最も適切な
ものを下記の解答群から選べ。

甲 氏:「実は、当社では、株主管理のためのコストが問題となっていまして…。」
あなた:「御社の株主の状況はどうなっていましたっけ。」
甲 氏:「この書面のとおりです。」
あなた:「ええっ、本当ですか…。この1株ずつ持っている500名はどういった人
     ですか。」
甲 氏:「取引先の経営者かその関係者です。何十年も前に、取引先にも株を持っ
     てもらおうということで、先代の社長が実施しまして、当社は資本金が
     5,000万円しかないのに、株主は約500名という形になりました。これで
     も当初は取引先とも関係がよくなるなどメリットは多かったのですが、そ
     の後の長い間に取引先も代替わりや廃業などがあって、現在では、メリッ
     トは失われ、毎年の株主総会の招集通知を送るコストだけでもばかになら
     ないよという話になってきまして。」
あなた:「なるほど。そうしますと、□ A □あるいは□ B □を利用するこ
    とが考えられると思います。」
甲 氏:「そうするとどうなるのですか。」
あなた:「どちらでも、例えば、今の10株を1つのまとまりにしてしまう、といっ
    たことができます。そうすると、その他500名の方に、株主総会の収集通
    知を送る必要がなくなります。」
甲 氏:「2つの方法では何が違うのですか。」
あなた:「□ A □の場合、これらの500名の方は、最終的には、お金が支払わ
    れ、御社の株主ではなくなります。□ B □の場合は、買取請求をされ
    たりした場合には株主でなくなりますが、そうでなければ、これらの500
    名の方も株主であり続けます。」
甲 氏:「今年の招集通知を送らなくても済む方法を使いたいのですが。」
あなた:「残念ながら、どちらの方法も、株主総会での特別決議がないと実施でき
    ないので、最短でも、今回の総会で承認決議をしてからとういうことになり
    ます。」

【甲氏が持参した書面】
   当社株式      合計1万株
   (内訳)
    甲          6,200株
    X氏         2,200株
    Y氏         1,000株
    Z氏          100株
    その他500名      各1株

[解答群]
ア A:株式分割    B:単位株制度
イ A:株式併合    B:単元株制度
ウ A:単位株制度   B:株式併合
エ A:単元株制度   B:株式分割

第3問(H24)
 いわゆる濫用的会社分割に関する以下の会話は、中小企業診断士であるあなた
と、顧客であるX株式会社の代表取締役甲氏との間で行われたものである。X株
式会社がA設備株式会社に対して売掛金を請求する場合の法的根拠として、最も
適切なものを下記の解答群から選べ。なお、以下の会話中、A社とはA株式会社
のことをいう。

甲 氏:「取引先のA社から、支払いがなくなったんですよ。それであわてて、A
    社の本社に行ってみたら、A社という会社の看板はなくなっていて、代
    わりに、A社と全く同じ設備、同じ人で、名前だけがA設備株式会社と
    いう名前になって、同じ営業をしていたんです。それでどういうことだと
    思って話を聞いてみたら、会社分割という方法を使って、今度からはA
    設備株式会社がここで営業をする、と言うんですよ。
    それなので、うちの売掛金も払ってもらえるもんだと思って話をしてみた
    ら、A設備株式会社は、A社とは別の会社だから支払えない、A社は閉
    めてしまった、と言うんです。」
あなた:「それはやられましたね。濫用的会社分割などと言われているものだと思
    います。」
甲 氏:「濫用的会社分割…。それはどういったものですか。」
あなた:「資産を別会社に移して、従来の負債はそのまま元の会社に残しておいて、
    実質的に債務を免れるものです。」
甲 氏:「どうしてそんなことができるんですか。債権者に連絡したりしないとい
    けないんじゃないですか。」
あなた:「元の会社が負債の全部の支払を引き受けるときには、元の会社の債権者へ
    の連絡はいらないんですよ。今回の場合も、A社が全部の債務を負うとい
    うことにしていれば、何の連絡もなく、会社分割ができてしまうんですよ。」
甲 氏:「そうすると、彼らの言うとおり、もうA設備株式会社には請求ができな
    いということですか。」
あなた:「いいえ、必ずしもそうではありません。何か方法があるはずです。知り合
    いの弁護士を紹介しますから相談してみてください。」

[解答群]
ア 債権者代位
イ 詐害行為取消権
ウ 併存的債務引受
エ 連帯保証

第4問(H24)
 あなたの顧客であるX株式会社(以下「X社」という。)の代表取締役甲氏からの、
X社の組織再編に関する以下の相談内容を前提に、Y株式会社(以下「Y社」とい
う。)のC部門を独立した1つの会社とする手続きとして最も適切なものを下記の
解答群から選べ。

【甲氏の相談内容】
 X社では、100パーセント子会社としてA株式会社(以下「A社」という。)を保有
している。
 一方、Y社では、B部門とC部門の2つの事業を行っており、このうち、C部
門の事業は、A社の事業と同じである。
 X社としては、事業を拡大するため、Y社のC部門を譲り受けたい。
 譲り受けるにあたっては、A社とY社では、従業員の処遇に違いがあることか
ら、一度に統合することは難しい可能性もある。そのため、C部門をそのまま切り
出して、直接1つの独立した会社とした後に、その株式を譲り受け、A社と同様
に、X社の100パーセント子会社とすることとしたい。

[解答群]
ア 吸収合併
イ 吸収分割
ウ 事業譲渡
エ 新設分割

第5問(H24)
 中小企業診断士であるあなたと、顧客である甲氏との間の遺産分割に関する以下
の会話を読んで、あなたの回答として空欄に当てはまる最も適切なものを下記の解
答群から選べ。

甲 氏:「実は、私の友人のAさんに私の会社から300万円貸していたんですよ。
    ところが、そのAさんは、1年ほど前に亡くなってしまって…。
     Aさんの奥さんはもうお亡くなりになっているんですが、息子さんが
    2人いるんです。それで、たまたま、次男のほうは、大きな会社に勤める
    人で知っていたものですから、Aさんに貸したお金を返して欲しいとい
    う話を3か月くらい前にしに行ったんですよ。
     そうしたら、その次男が言うには、去年の夏に、長男と次男で、遺産分
    割協議をして、全部長男が相続することになった、だから、自分は支払う
    必要はないはずだ、って言うんですよ。それで、その次男からは、司法書
    士に作ってもらったという遺産分割協議書も見せられたんですが、確か
    に、長男と次男の連名で実印も押してあって、長男が全部相続して次男は
    何も相続しないことになっていたんです。
     ですので、先日、長男の家を訪ねたのですが、長男はリストラにあって
    しまって、お金がないので、返したくても返せないと言うんですよ。
     次男は、大きな会社に勤めているので、返す能力はあると思うのです
    が、次男に請求することはできないんでしょうかね…。」
あなた:「□   □。弁護士を紹介しますからご相談されてはいかがですか。」

[解答群]
ア 遺産分割されてしまったのであれば、仕方がありませんから、長男から300
 万円返してもらえるか、何かいい方法がないか考えた方がいいと思います
イ 次男に請求することも可能ですが、請求した場合、次男としてはそれから
 30日以内に相続放棄の手続をとれば相続放棄が認められますから、結局は次
 男からは回収できないこととなってしまうと思います
ウ 次男は遺産分割協議書を作成していたとしても相続放棄をしたことにはなり
 ませんから、法定相続分に従って、150万円の返済を次男に求めることはでき
 るはずですよ
エ 負債があるのに1人にだけ資産を全部集中させる内容の遺産分割は無効です
 から、次男に300万円請求することはできるはずですよ

第6問(H24)
 株主代表訴訟に関する以下の文章中の空欄A〜Cに入る語句の組み合わせとし
て、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 違法行為があったにもかかわらず、その会社が取締役に対し、その責任の追及を
しないとき、株主は、株主代表訴訟を提起することができる。
 代表訴訟を提起することができる株主は、□ A □以上の株式を、定款に特別
の定めがない限り、□ B □か月前から引き続き保有している株主である。な
お、公開会社以外の会社では、この期間の制限はない。
 株主は、まず、当該会社に対し、取締役の責任追及等の訴えを提起するよう請求
する。
 その請求を行ったにもかかわらず、□ C □日以内に、その会社が当該取締役
の責任追及の訴えを行わない場合には、株主は、代表訴訟を提起することができ
る。

[解答群]
ア A:1株                B:3  C:30
イ A:1株                B:6  C:60
ウ A:発行済み株式総数の3パーセント   B:6  C:30
エ A:発行済み株式総数の3パーセント   B:3  C:60

第7問(H24)
 商標権の効力に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 指定商品「菓子」についての登録商標「恋人」の商標権者は、「菓子」と「パン」は相
 互に類似する商品と見なされているとしても、他人に「パン」について登録商標
 「恋人」を使用する権利を許諾することはできない。
イ 他人の商品「おもちゃ」に係る商標「スター」についての商標登録出願前から、商
 標「スター」を周知性を得られないまま善意で商品「おもちゃ」について使用しい
 た者は、たとえその商標登録出願が商標登録された後でも商標「スター」の商品
 「おもちゃ」について継続的に使用することができる。
ウ 他人の著名な漫画の主人公の図柄について商標登録した場合でも、商標権者
 は、他人の承諾を受けることなく、漫画の主人公の図柄から成る登録商標をいず
 れの指定商品についても使用することができる。
エ 他人の登録商標と同一であっても、自己の氏名であれば、商標として使用する
 ことができる。

第8問(H24)
 特許権の共有に関し、法律上最も不適切なものはどれか。

ア 特許権の共有者は、契約で別段の定めをしていない場合には他の共有者と共に
 でなくとも、単独で、特許発明の実施をすることができる。
イ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、単独で、共有持分を放棄す
 ることができる。
ウ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、他の共有者の同意を得たう
 えで単独で、共有持分を譲渡することができる。
エ 特許権の共有者は、他の共有者と共にでなくとも、単独で、特許を無効とする
 審決に対する審決取消訴訟を提起することができる。

第9問(H24)
 以下の記述は、ある条約に関するものである。この条約の名称として最も適切な
ものを下記の解答群から選べ。

 この条約について日本は1978年7月1日に加入書を寄託しており、同年10月1
日付で日本について効力を発生した。
 この条約に基づく国際出願とは、ひとつの出願書類をその規則に従って提出する
ことにより、加盟国であるすべての国(2011年9月1日現在144ヵ国)に同時に出
願したことと同じ効果が得られる。しかし、出願人が特許を取得したい国を指定国
として願書に記載をするのが通例である。
 ある発明に対して特許権を付与するか否かの判断は、各国がそれぞれの特許法に
基づいて行う。従って、特定の国で特許を取得するためには、その国に対して直
接、特許出願を行うことが必要となる。
 経済と技術のボーダレス化を背景として、多くの国で製品を販売したい、模倣品
から自社製品を保護したい、等の理由から特許を取得したい国の数は増加する傾向
にある。特許を取得したいすべての国に対して個々に特許出願を行うことはとても
煩雑であり、更に先願主義のもと、特許出願は一日でも早く行うことが重要であ
る。たとえ、出願日を早く確保しようとしても、すべての国に対して同日に、それ
ぞれ異なった言語を用いて異なった出願書類を提出することは、ほぼ不可能といえ
る。
 この条約による特許出願では、国際的に統一された出願書類を加盟国である自国
の特許庁に対して1通だけ提出すれば、その国際出願はすべての加盟国に対して
「国内出願」を出願したことと同じ扱いを得ることができる。しかしながら、この条
約では、あくまで出願手続きを簡素化したものに過ぎず、特許要件の審査は、各
国毎の特許法により行われるものであり、いわゆる「世界特許」ではないことに注意
を要する。
[解答群]
 ア 国連ウィーン条約   イ 特許協力条約   ウ パリ条約
 エ ヘーグ条約

第10問(H24)
 不正競争防止法の不正競争に該当する商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、
商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをい
う。以下同じ。)に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 外国でのみ著名な商品等表示の使用を第三者に許諾している甲は、その商品等
 表示と類似の商品等表示である標章を付した商品を譲渡して、当該第三者の商品
 と混同を生じさせる行為を行った乙に対して、その標章を付した商品の引き渡し
 及び損害賠償を請求することができる。
イ 関西地方の需要者の間に広く認識されている商品等表示の使用を第三者に許諾
 している甲は、その商品等表示と同一の商品等表示である標章を付した商品を譲
 渡して、当該第三者の商品と混同を生じるおそれがある行為を行った乙に対し
 て、その標章を付した商品の廃棄及び標章を製造する装置の除去を請求すること
 ができる。
ウ 関東地方の需要者の間に広く認識されている商品等表示を使用している甲は、
 その商品等表示と非類似の商品等表示である看板を使用した商品を譲渡した乙に
 対して、その看板の廃棄と謝罪広告を請求することができる。
エ 世界中の需要者に広く認識されている商品等表示を使用している甲は、その商
 品等表示と非類似の商品等表示である看板を使用して営業を行った乙に対して、
 不当利得の返還及びその看板の廃棄を請求することができる。

第11問(H24)
 商標の使用に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 家庭用テレビゲーム機用プログラムを記憶させたCD-ROMに標章を付して販
 売する行為は、役務についての商標の使用にあたる。
イ 商標は、業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について
 使用するものであるため、商品の生産準備中に、使用予定の商標を雑誌などに広
 告することは商標の使用にあたらない。
ウ 電気通信回線を通じて提供されるダウンロード可能な「電子出版物」のデータに
 標章を付して販売する行為は、商品についての商標の使用にあたる。
エ 標章を付した商品をわが国から輸出する行為は、その商品は輸出先での販売
 が予定されているので、わが国での商標の使用にあたらない。

第12問(H24)
 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(平成20年法律第33号)にお
いては、中小企業における経営の承継の円滑化を図るため、遺留分に関する民法の
特例(以下「遺留分特例」といい、遺留分特例の適用対象となる事業者を「特例中小企
業者」という。)を定めている。
 これに関連した下記の設問に答えよ。
(設問1)
 民法の遺留分に関する原則の記述として最も適切なものはどれか。

ア 遺贈及び生前贈与の減殺を請求することができるのは、遺留分権利者本人に
 限られ。その承継人は請求することができない。
イ 遺留分減殺請求権の消滅時効期間は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺
 すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間である。
ウ 兄弟姉妹のみが相続人である場合の遺留分の割合は、被相続人の財産の3分
 の1である。
エ 相続の開始前における遺留分の放棄は、推定相続人の単独の意思表示によ
 り、その効力を生ずる。
(設問2)
 遺留分特例に関する説明として最も適切なものはどれか。

ア 遺留分算定において、後継者が生前贈与を受けた自社株式の価値を固定し、
 又は遺留分の算定から除外する旨の推定相続人間の合意は、その合意が特例中
 小企業者の経営の承継の円滑化を図るためにされたこと等についての経済産業
 大臣の確認を受けた者の申立てにより、地方裁判所の許可を得たときに限り、
 その効力を生ずる。
イ 遺留分特例により、特例中小企業者の先代経営者から後継者に自社株式を生
 前贈与した場合、後継者を含む先代経営者の推定相続人は、当該生前贈与後に
 成立した推定相続人全員の合意をもって、書面により、後継者が上記生前贈与
 により取得した自社株式について、遺留分を算定するための基礎財産の価額に
 算入すべき価額を当該生前贈与の時における価額とすることができる。
ウ 遺留分特例により、特例中小企業者の先代経営者から後継者に自社株式を生
 前贈与した場合、後継者を含む先代経営者の推定相続人は、その全員の合意を
 もって、書面により、後継者が上記生前贈与により取得した自社株式の価額に
 ついて、遺留分を算定するための基礎財産の価額に算入しないことができる。
エ 特例中小企業者において、先代経営者から後継者に自社株式を生前贈与した
 場合、先代経営者の死亡後に、後継者と非後継者との間の遺産分割協議によ
 り、生前贈与株式についての非後継者の遺留分を放棄する合意をしたとして
 も、家庭裁判所の許可がなければ遺留分放棄の効力を生じない。

第13問(H24)
 特許権を取得した会社の専務取締役甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間
の、特許権のライセンスに関する以下の会話を読んで、下記の設問に答えよ。

甲 氏:「知財担当の主任から聞きましたが、平成24年4月から特許法の改正法が施
    行されて、特許権のライセンスについて登録制度が変更されたそうですね。」
あなた:「はい。特許権の□ A □の設定を受けたライセンシーが、特許権を譲
    り受けた第三者に自らの権利を対抗するため、これまでは特許庁にその権
    利の登録をする必要がありました。今後、ライセンシーは登録なしで
    □ A □を特許権の譲受人に対して当然に対抗できることになります。」
甲 氏:「当社はライセンシー側でもありますが、登録制度を利用していませんで
    した。」
あなた:「また、破産手続のことを考えると、破産管財人は破産手続開始時点で
    □ B □である破産者・第三者間の双務契約を解除できるのが原則です
    が、ライセンス契約においては、たとえ□ C □が破産しても
    □ A □について対抗要件が備わっていれば、破産管財人は□ A □
    の設定契約を解除できません。今回の特許法改正により、特許権者から
    □ A □の設定を受けたライセンシーはその後特許権者が破産しても、
    破産管財人に当然に対抗できます。ライセンスを受けた技術を安心して利
    用し続けられますし、特許権のライセンスビジネスでの活用の幅も広がり
    ます。」
甲 氏:「だけど、せっかく第三者が特許権を買い取っても、特許庁の登録を見て
    も分からないライセンシーへのライセンスを打ち切れないわけですよね。
    それって特許権を活用したファイナンスとかM&Aの妨げになりません
    か。」
あなた:「企業買収の際には、買収企業側が被買収企業側にデュー・ディリジェン
    スを実施し、被買収企業側からの『開示したライセンシーがすべてであり、
    開示されないライセンシーは存在しない』という□ D □条項をおけば、
    買収側としては一応のリスク回避が可能です。ただ、おっしゃるとおり、
    隠れたライセンシーの存在やライセンス日付のバックデートの可能性が、
    特許権を活用した資金調達のマイナス要因になりかねないという指摘はあ
    ります。」
甲 氏:「それに、特許権の譲渡後に譲渡人が新たならライセンシーとライセンス契
    約を結んでしまったりした場合、ライセンシーは□ A □を特許権の譲
    受人に主張できますか。」
あなた:「特許法の条文上は、ライセンシーは□ E □後に特許権を取得した第
    三者にその権利の効力を主張できますから、□ F □が特許権を移転登
    録より先であれば、□ A □の方が優先します。」

(設問1)
 会話中の空欄A〜Cに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

ア A:専用実施権  B:双方未履行   C:ライセンシー
イ A:専用実施権  B:双方履行済み  C:ライセンサー
ウ A:通常使用権  B:一方履行済み  C:ライセンシー
エ A:通常実施権  B:双方未履行   C:ライセンサー
(設問2)
 会話中の空欄D〜Fに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

ア D:瑕疵担保責任           E:特許発明の実施
  F:ライセンス契約締結
イ D:実績補償             E:特許発明の実施
  F:ライセンス対象技術の実際の利用
ウ D:損失補償             E:通常実施権の発生
  F:ライセンス対象技術の実際の利用
エ D:表明・保証            E:通常実施権の発生
  F:ライセンス契約締結

第14問(H24)
 A社が新製品の開発に利用する予定のオープンソースソフトウェアのライセン
ス規定として、下記の条項があった。この規定に表題を付記し、内容を説明すると
した場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 Your receive the Program with a covenant from each author and conveyor of the
Programu, and of any material, conveyed under this Licence, on which the Program
is based, that the covenanting party will not assert(or cause others to assert) any
of the party's essential patent claims in the material that the party conveyed,
against you, arising from your exercise of rights under this License. If you convey a
covered work, you similarly covenant to all recipients, including recipients of works
based on the covered work, not to assert any of your essencial patent claims in the
covered work.
*語句の説明
	covenant:約款    convey:伝達する
	patent claim:特許請求の範囲、特許クレーム    recipient:受領者

[解答群]
ア (非係争義務)
  ライセンス対象物に対して特許権を行使しないライセンシーの義務を規定し
 ている。
イ (非独占的ライセンス許諾)
  ライセンシーに対する特許権の非独占的ライセンスを規定している。
ウ (不争義務)
  ライセンス対象物に関する特許権の有効性を争わないライセンシーの義務を
 規定している。
エ (保証の排除)
  第三者からの特許権に基づく訴訟がライセンシーに対して提起されない保証
 を排除している。

第15問(H24)
 フランチャイズ契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 中小小売商業振興法上の特定連鎖化事業に該当する事業を行うフランチャイズ
 本部には、その本部とフランチャイズ契約を締結しようとする加盟希望者に対
 し、あらかじめ、加盟に際し徴収する金銭、加盟者に使用させる商標・商号その
 他フランチャイズ契約の概要等を記載した書面を交付し、その記載事項について
 説明する義務はない。
イ フランチャイズ契約解除後、フランチャイズ本部からフランチャイズ・チェー
 ン名称の使用を継続している旧加盟店に対して名称使用の差止請求をするには、
 その名称の商標登録が必要である。
ウ フランチャイズ契約において、契約終了後も、フランチャイズ本部が加盟店に
 対して、特定地域で成立している商権の維持、同本部が加盟店に供与したノウハ
 ウの保護等に必要な範囲を超えるような地域、期間又は内容の競業禁止義務を課
 す規定をおくことは、優越的地位の濫用に該当する。
エ フランチャイズ契約における加盟希望者が小売店である場合でも、小売店は消
 費者とみなされるから、消費者契約法の適用がある。

第16問(H24)
 電子部品メーカーX株式会社(以下「X社」という。)の資金調達に関する、X社社
長甲氏と中小企業診断士であるあなたとの間の以下の会話を読んで、下記の設問に
答えよ。なお、あなたの発言の下線部@〜Cのうち、2つには誤りが含まれてい
る。

甲 氏:「この間、メインバンクから、大口の取引先への売掛金を、現在掛売りし
    ている分だけでなく、今後発生する取引の分もまとめて担保に差し出せと
    言われたんだけど、そんなことできるの。」
あなた:「集合債権の譲渡担保という方法があります。担保提供を受けた銀行は、
    □ A □登記に加えて、登記事項証明書交付による□ B □がされれ
    ば、他の債権者に対しても売掛先に対しても、将来発生する売掛債権も含
    めて、担保権者として優先弁済を受ける権利を主張できます。@つまり、担
    保権者は、融資先の期限の利益が喪失した時点で少なくとも具体的に発生
    している売掛債権については、融資先に担保権の実行通知を出して売掛債
    権の取得や処分ができますし、弁済期の到来した売掛先には直接取立てが
    できるので、一般債権者に優先して債権回収ができます。」
甲 氏:「へえ、そうなんだ。あと、同業のY社は代理店になっているメーカーの
    意向で、電子手形というのを始めたらしいんだけど、これって要するに紙
    の手形が要らなくなるってやつでしょう。」
あなた:「そうですね。紙の手形の代わりに、□ C □の電子記録で債権の発生
    や譲渡が管理されるので、債権管理のコスト削減にもつながりますし、コ
    ンピュータのセキュリティを確保しておけば、紙の手形のような証券の紛
    失・盗難や偽造のリスクもありません。A債権者が電子記録名義人に支払い
    さえすれば重大な過失がない限り免責されることや、金融機関に持ち込ん
    で割引を受けるときに債権金額の分割ができないことは、紙の手形と同様
    です。」
甲 氏:「資金調達の手段が便利になったのはいいけど、作った製品が売れないこ
    とには借金を返すめども立たん。わが社はガラケー(※ガラパゴス携帯電
    話)全盛時代に専用設備の投資にシフトし過ぎたから、Y社のようにスマ
    ホ(※スマートフォン)のタッチパネル製造用に機械を更新する資金的な余
    裕もない。このままだと資金ショートで即アウトになりかねないから、何
    とか会社を生き残らせるために、民事再生とかも考えないと。」
あなた:「そうですね。B民事再生であれば、再生手続開始後も会社の業務遂行権や
    財産の管理処分権は維持されますから、経営者自身が企業の再建を進めて
    いけるのが原則です。裁判所によって選任された監督委員の同意が必要な
    行為もありますけどね。あと、C民事再生手続が開始されれば、債権譲渡担
    保のような担保権についても、再生手続の中に組み込まれ、担保権者は届
    出をして再生手続に参加しない限り、担保権を実行することができませ
    。」

(設問1)
 会話中の空欄A〜Cに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

ア A:債権譲渡  B:第三債務者の承諾   C:手形交換所
イ A:債権譲渡  B:第三債務者への通知  C:電子債権記録機関
ウ A:債権譲渡  B:第三債務者への通知  C:法務局
エ A:動産譲渡  B:引渡し        C:電子債権記録機関
(設問2)
 会話中のあなたの発言の下線部@〜Cのうち、正しい発言の組み合わせとして
最も適切なものはどれか。

ア 下線部@と下線部A
イ 下線部@と下線部B
ウ 下線部Aと下線部C
エ 下線部Bと下線部C

第17問(H24)
 株式上場にあたり証券取引所が審査を行う基準は形式基準と実質基準の2つから
構成される。形式基準は、上場を申請するにあたって最低限クリアしなければなら
ない一定の数値や事実を要件として設定されている。これに対して実質基準は、規
則上は定性的な項目を示し、具体的な考え方を「手引き」や「ガイドライン」、「Q&
A」の形で公表している。
 実質基準に関連する下記の設問に答えよ。

(設問1)
 東京証券取引所の上場審査において、実質基準の「企業経営の健全性」の項目で
は、新規上場申請者の企業グループとその関連当事者との間に取引が発生してい
る場合に、取引の合理性、取引条件の妥当性、取引の開示の適正性等を確認する
としている。
 新規上場申請会社(以下「会社」という。)と関連当事者との間で行われた取引に
関する審査上の判断として、最も適切なものはどれか。

ア 会社が、会社の役員(関連当事者)に対して報酬の支払いを行っていたとして
 も、その報酬について財務諸表上で関連当事者との取引として開示を行わない
 ことは問題はない。
イ 会社が、会社の役員(関連当事者)の所有する不動産を賃貸しているが、直接
 の契約の相手方は外部の仲介不動産業者であるため、財務諸表上で関連当事者
 との取引として開示を行わないことは問題はない。
ウ 会社が、会社の役員を退職したオーナー(関連当事者)を顧問に招聘し顧問料
 を支払う場合は、期待する役割やその達成状況、顧問料の算定根拠について確
 認できなくても問題はない。
エ 会社が所有するビルの空きスペースを、会社の役員(関連当事者)が個人事業
 として営む飲食店に無償貸与することは、空きスペースでもあり問題はない。
(設問2)
 JASDAQグロースの上場審査において下記の『 』書きの事項を確かめるのは、
JASDAQにおける有価証券上場規程第10条第2項に掲げられている実質基準の
主にどの項目に該当するか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 『競争優位性及び事業環境等の外部環境や内部環境の適切な分析を踏まえた、
  客観性の認められる事業計画(中長期事業計画等)を有しているか。』

[解答群]
 ア 企業行動の信頼性
 イ 企業の成長可能性
 ウ 企業の存続性
 エ 健全な企業統治及び有効な内部管理体制の確立

第18問(H24)
 会社法では、機関の設計が柔軟化され監査役を設置しない株式会社も認められ
る。監査役の設置に関連した説明として最も適切なものはどれか。

ア 株式会社が委員会設置会社の場合は、監査役を設置することはできない。
イ 株式会社が、公開会社でも会計監査人設置会社でもない場合は、監査役を設置
 することはできない。
ウ 株式会社が、大会社でも委員会設置会社でもない場合は、監査役の設置は任意
 となる。
エ 株式会社が、大会社でも公開会社でもない場合は、監査役の設置は任意とな
 る。

第19問(H24)
 新たな取引先と商品の売買取引を開始することに関連した下記の設問に答えよ。

(設問1)
 新たに取引を開始するにあたり、商業登記簿謄本(登記事項証明書)で取引先の
内容を把握することが重要である。これによって把握できるものに関する記述と
して、最も不適切なものはどれか。

ア 会社の資本金の額を閲覧し、資本金の大きさを確かめる。
イ 会社の本店及び支店の所在場所を閲覧し、実際の取引先の住所と一致してい
 るかを確かめる。
ウ 会社の目的を閲覧し、実際の取引を行う事業が含まれているかを確かめる。
エ 会社の役員を閲覧し、代表取締役の氏名および学歴を確かめる。
(設問2)
 取引先(買主)と新規に取引を開始するに先立ち、債権の保全・回収のための特
約を定めた取引基本契約書を締結することが望まれる。この契約書の特約条項の
うち、「期限の利益の喪失」条項を盛り込むことによって期待される効果に関する
記述として、最も適切なものはどれか。

ア 取引先が代金を完済するまで納入品の所有権を売主のものとし、いつでも納
 入品の返還を要求できる。
イ 取引先に信用不安や経営危機などの一定の事由が発生した場合に、一方的に
 取引を終了させることができる。
ウ 取引先に代金の支払遅延などの一定の事由が発生した場合に、支払期日前で
 も支払期日の到来していないすべての売掛金について直ちに支払いを請求する
 ことができる。
エ 取引先の債権回収に不安が生じた場合に、納入品の引き渡し数量を制限した
 りストップすることができる。

第20問(H24)
 株式会社が作成する計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書の取扱いに
関する記述として、最も不適切なものはどれか。
 なお、本問の前提となる株式会社は、取締役会および監査役を置くが、会計参
与、会計監査人は設置していない。

ア 株式会社は、計算書類を作成した時から10年間、当該計算書類とその附属明
 細書を保存しなければならない。
イ 計算書類及び事業報告については監査役の監査を受けなければならないが、附
 属明細書は監査役監査の対象とはならない。
ウ 事業報告は、株式会社の状況に関する重要な事項を記載し、定時株主総会の日
 の2週間前の日から5年間その本店に備え置かなければならない。
エ 取締役は、計算書類及び事業報告を定時株主総会に提出し、計算書類について
 は承認を受けなければならないが、事業報告については内容の報告で足りる。