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第1問(H23)
 A、B、C、Dの4人は、株式会社を設立することを考えている。4名全員が発
起人となり、資本金額は1,200万円を予定しており、各人の出資内容は以下のとお
りである。また、A、B、Cは取締役となり、Dは監査役となる。Dは税理士であ
る。これに関し、下記の解答群のア〜エに示す4人の発言のうち最も適切なものを
選べ。

(出資内容)
 A:現金50万円、X社株式250万円分(X社は東京証券取引所一部上場企業)
 B:商品300万円分
 C:現金200万円、什器備品類100万円分
 D:現金300万円

[解答群]
 ア Aの発言
   「私が現物出資するX社株式は、上場企業の株式であるので、定款認証の日
   の6か月前から前日までの終値の平均の金額を基準として算定してあれば、検
   査役の検査は不要となるはずだ。」
 イ Bの発言
   「私が現物出資する商品は、税理士であるDがその金額が相当であることに
   ついて証明してくれれば、検査役の検査は不要となるはずだ。」
 ウ Cの発言
   「A、Bが現物出資する物について検査役の検査が不要となれば、私が現物
   出資する什器備品類だけなら100万円分なので、検査役の検査は不要となるは
   ずだ。」
 エ Dの発言
   「検査役の検査が必要となると面倒だから、Aが出資する株式は150万円
   分、Bが出資する商品は250万円分として、それぞれ現金を増やそう。そうす
   れば、現物出資の総額が500万円だから、検査役の検査は不要なはずだ。」
第2問(H23)
 東京に本社があるX株式会社(以下「X社」という。)は、事業再編の一環として、
会社分割の手法を利用して、札幌支店における事業全部を、札幌にある関連会社の
Y株式会社(以下「Y社」という。)に移転することを検討している。この場合、X社
又はY社の債権者であるA社〜D社のうち、X社又はY社において、債権者保護
手続(通知・公告)を行う必要がある債権者として最も適切なものの組み合わせを下
記の解答群から選べ。なお、会社法第758条第8号・第760条第7号に掲げる事項
についての定めはなく、また、簡易分割にも該当しないものとする。

A社:X社本社の事業に関する債権者で、分割対象の負債にはせず、分割後もX
   社で取引及び支払を行う。
B社:X社札幌支店の事業に関する債権者で、分割対象の負債として、分割時点の
   負債をY社が引き継ぎ(X社は支払の義務を負わない)、分割後はY社だけ
   が取引及び支払を行う。
C社:X社本社及び札幌支店の事業に関する債権者で、札幌支店分の負債について
   は、分割対象の負債として、Y社が引き継いで支払うこととしたいが、区別
   がはっきりしない部分もあるので、分割時点の負債全額について、X社が支
   払うこととし、分割後は、X社、Y社それぞれが自社の分を支払う。
D社:Y社の債権者

[解答群]
 ア A社とB社
 イ A社とC社
 ウ B社とD社
 エ C社とD社
第3問(H23)
 A株式会社(以下「A社」という。)と、B株式会社(以下「B社」という。)は、A社を
吸収合併消滅会社、B社を吸収合併存続会社として、おおむね以下のスケジュール
で吸収合併を実施する予定である。その際、A社の吸収合併の手続に関する記述と
して最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、A社の定款には、関連する事
項についての特段の定めはなく、また、A社は、発行する株式の全てが譲渡制限株式
であり、かつ、取締役会設置会社であるものとする。

 平成24年2月20日(月) 吸収合併契約の調印
 平成24年3月14日(水) 吸収合併契約承認の株主総会
 平成24年4月1日(日) 吸収合併の効力発生日

[解答群]
 ア A社では、吸収合併契約書を本店に備え置く必要があるが、本件の場合、吸
  収合併契約調印の翌日の平成24年2月21日から備置きを実施しなければ、本
  吸収合併は無効となる。
 イ A社の株主に対しては、株主総会の招集通知と株式買取請求権に関する通知
  をしなければならないが、前者は株主総会の1週間前まで、後者は吸収合併の
  効力発生日の20日前までと決まっているので、同時に通知することはできな
  い。
 ウ A社の債権者が1社だけの場合であっても、A社では、その債権者に対して
  本件吸収合併について通知するだけでなく、吸収合併の公告を行わなければな
  らない。
 エ 今回の吸収合併の場合、効力発生日が日曜日にあたり、法務局で登記を受け
  付けてもらえないため、A社の登記上、解散の理由は、実際に登記申請した日
  に合併した旨記載され、平成24年4月1日に合併した旨は記載されない。
第4問(H23)
 X株式会社の法的倒産手続(再建型)に関し、債権者@〜Jまでの債権額及び計画
案に対する賛否は以下のとおりである。
 このとき、X株式会社の法的手続が、民事再生手続であった場合の再生計画案と
会社更生手続であった場合の更生計画案それぞれの可決の成否について、最も適切
なものを下記の解答群から選べ。なお、@〜Jの債権はすべて一般債権でかつ債権
額が議決権額とし、それ以外の可決要件はすべて充足しているものとする。
債権者番号債権額賛 否
@20万円反 対
A30万円反 対
B50万円賛 成
C100万円反 対
D300万円反 対
E1,500万円賛 成
F3,500万円反 対
G4,500万円賛 成
H3億円反 対
I4億円反 対
J10億円賛 成
合 計18億円 
(賛否の内訳)   賛成:人数4名、債権額10億6,050万円   反対:人数7名、債権額7億3,950万円
[解答群]  ア 再生計画案の場合も更生計画案の場合も、ともに可決される。  イ 再生計画案の場合も更生計画案の場合も、ともに否決される。  ウ 再生計画案の場合は可決されるが、更生計画案の場合は否決される。  エ 再生計画案の場合は否決されるが、更生計画案の場合は可決される。
第5問(H23)
 次の文章は、中小企業診断士であるあなたと、顧客であるX株式会社の代表取
締役の甲氏との間の会話である。この会話の空欄AとBに入る用語の組み合わせと
して最も適切なものを下記の解答群から選べ。

甲 氏:「私の会社もある程度大きくなって、取引先も大手の会社が増えてきたか
    ら、社員の肩書を変えようかと思いましてね。」
あなた:「どのようなものをお考えなんですか。」
甲 氏:「何かこう見栄えのいいのがいいなあと思いましてね。取引先でもらう名
    刺なんか見ると、エグゼクティブ何とかとか、何ちゃらプレジデントと
    か、何とか□ A □とか、いろいろあるからそれを参考にして、営業本
    部長を業務□ B □とかそういった名前にしようかなと思っているんで
    すよ。」
あなた:「えっ、その□ B □という肩書ですと、本当は会社法上の機関でない
    のに、会社法上の機関、役員と間違われてしまいますよ。」
甲 氏:「えっ、役員ということは取締役と一緒ということですか。それじゃあう
    まくないなあ。そうすると、□ A □というのも、機関というものにな
    るわけですか。」
あなた:「いいえ、□ A □という名称は、法律上にこれといった根拠があるもの
    ではなく、最近の実務慣行で使われるようになった名称ですので、会社法
    上の機関ではありません。そういったこともあって、取締役といった役員
    の名称とは別に、□ A □という名称を使っている場合もあります。」
甲 氏:「へえ、じゃあ□ A □という名称はどういったときに使えばいいんで
    すか。」
あなた:「いろいろなケースがあるので一概にはいえませんが、会社との間の契約の
    内容も様々といわれています。」

[解答群]
 ア A:CFO     B:執行役員     イ A:執行役   B:CFO
 ウ A:執行役   B:執行役員     エ A:執行役員  B:執行役
第6問(H23)
 中小企業診断士であるあなたと、顧客であるX株式会社(以下「X社」という。)の
代表取締役の甲氏との会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、X社は、発行す
る株式の全てが譲渡制限株式であり、取締役会設置会社であるとする。また、定款
に特段の定めもないものとする。

甲 氏:「そういえば、こんな書類が昨日来たんだよね。」
あなた:「えーと、Aさんが持っている御社の株式をBさんに譲渡したいから承認
    して欲しい……。株式の譲渡承認請求の通知ですね。」
甲 氏:「うん。そうなんだよ。この譲渡人って書いてあるAさんは、元々はうち
    の取引先だったんだけど、20年近く前に店を閉めてしまってね。その後
    もずっとうちの株を持っていてくれていたんだけど、もうさすがに譲渡し
    たいということのようなんだ。株主が他の人に交代するのは仕方がないか
    なとは思うけど、ただ、今回来た書類に書いてあるBさんという人は全
    然知らない人だから、不安なんだよね。」
あなた:「もし、Bさんが株主となるのが、御社では好ましくないとお考えなら、
    今回の譲渡を拒否することもできるはずですよ。」
甲 氏:「そうなの、どうすればいいの。」
あなた:「えーと、確か、拒否するんだったら早いうちに回答をしないといけない
    はずで、回答しないと認めたことになってしまうと思いますよ。私も細かい
    ところまでは分かりませんので、弁護士を紹介しますから、すぐに相談に
    行かれてはいかがですか。」
甲 氏:「ありがとう。早速相談に行ってみるよ。」
(設問1)
 会社法では、譲渡制限株式の譲渡について、譲渡承認請求がなされた日から一
定期間内に、会社がその承認の可否に関する決定の通知をしなかった場合には、
会社がその譲渡を承認したものとみなす旨の定めがある。この場合の一定期間と
して最も適切なものはどれか。

 ア 1週間
 イ 2週間
 ウ 20日間
 エ 1か月
(設問2)
 X社で、本件の譲渡承認請求の可否について決定すべき機関として、最も適切
なものはどれか。

 ア 株主総会
 イ 代表取締役
 ウ 代表取締役又は株主総会のいずれか
 エ 取締役会
第7問(H23)
 特許・意匠登録・商標登録制度に関する記述として、最も不適切なものはどれ
か。

 ア 意匠登録出願人は、特許出願人と異なり、意匠権設定の登録の日から3年以内
  の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にするよう請求することができる。
 イ 特許権の存続期間の始期は、意匠権及び商標権と同様に設定登録の日から起算
  される点で共通し、設定登録の日から20年をもって終了する。
 ウ 特許出願は、意匠登録出願及び商標登録出願と異なり、出願審査の請求を待っ
  て審査官により特許を受けることができる発明であるかについて審査が行われ
  る。
 エ 特許出願は、意匠登録出願と異なり、特許出願の日から1年6月を経過したと
  きは特許掲載公報の発行したものを除き、願書に記載した事項及び願書に添付し
  た明細書等に記載した事項並びに図面の内容等が出願公開される。
第8問(H23)
 次の記述は、ある条約(以下「A」という。)に関するものである。「A」に該当するも
のとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 日本が1999年12月14日に加盟し、2000年3月14日付で効力が発生した商標
登録の手続のための条約で、現在のところ、加盟国(地域を含む)は、80か国以上
に及んでいる。
 商標その他特許、実用新案及び意匠は、基本的には属地主義のために各国(若し
くは地域、以下、「各国」という。)ごとに登録しなければならないが、各国別に出願
手続を行う場合、各国ごとの所定の条件に従わなければならず、あるいは料金の支
払いが必要となる。そして、各国別にそこに居住する弁護士又は弁理士によらなけ
れば出願手続ができない。
 そこで、これらの不都合を解消するため、世界知的所有権機関WIPO(国際事務
局)は、1891年4月に「A」の親というべき条約を制定したが、未加盟国から、使用
言語(フランス語のみ)、審査期間(12か月)、本国登録への従属性(国際登録日から
5年を経過していない国際登録に関して本国登録が何らかの理由により消滅した場
合には、国際登録も同時に消滅する)などその加盟を困難にさせる問題点があるこ
とが指摘された。「A」は、これらの問題点を克服して、より多くの国が参加できる
ような商標の国際登録制度を確立することを目的に独立した条約として1989年6
月に採択されたものである。
 「A」の制度のもとでは、締約国の官庁に商標登録出願をし又は商標登録を受けた
名義人は、その出願又は登録を基礎に、保護を求める締約国を指定し、本国官庁を
通じて国際事務局に国際出願をし、国際登録を受けることにより、指定国官庁が
12か月(又は、各国の宣言により18か月)以内に拒絶の通報をしない限り、その指
定国において商標の保護を確保することができる。

[解答群]
 ア Benelux Convention on Intellectual Property
 イ Community Trade Mark
 ウ Protocol Relating to the Madrid Agreement Concerning the International
    Registration of Marks
 エ The Paris Convention, known as the International Convention for the
    Protection of Industrial Property
第9問(H23)
 商標法上の商品に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 運送業者が、貨物自動車の運送の提供に関連して使用する段ボール箱を役務の
  提供とは独立して継続的に販売する場合には、その段ボール箱は、商標法上の商
  品である。
 イ 商品は、流通性のあるものでなければならないため、料理屋の店内で飲食のた
  めに提供される料理は、商標法上の商品ではない。
 ウ 予備校で講座の教材として用いられる印刷物は、独立して取引の対象とされる
  場合であっても、商標法上の商品ではない。
 エ 料理屋が店頭で包装箱に入れて継続的に販売する料理は、商標法上の商品であ
  る。
第10問(H23)
次の文章は、不正競争防止法の解説である。空欄A〜Dに入る語句の組み合わせ
として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 不正競争防止法第2条第1項第3号は、商品の形態を模倣から保護する規定であ
る。その形態が意匠法における登録の要件を□ A □。ただし、その形態が
□ B □形態である場合には、保護を受けることができない。また、保護を受け
ることができる期間は、最初の□ C □の日から□ D □である。

[解答群]
 ア A:満たさなくてもよい  B:商品の通常有する C:販売 D:3年間
 イ A:満たさなくてもよい  B:新規性のない   C:製造 D:3年間
 ウ A:満たす必要がある   B:商品の通常有する C:販売 D:5年間
 エ A:満たす必要がある   B:新規性のない   C:製造 D:5年間
第11問(H23)
 平成21年8月1日、国際物品売買契約に関する国際連合条約(通称:ウィーン売
買条約、CISG)が日本について発効した。この条約は、国際物品売買契約に関し、
契約の成立及び当事者(売主・買主)の権利義務を規定するものであり、主に、異な
る締約国に営業所を有する企業間の物品売買契約に適用されるとされている。
 この条約と日本の民法・商法その他の契約に関する規定との共通点・相違点につ
いての記述として、最も適切なものはどれか。

 ア 隔地者間の契約について、日本の民法では、承諾の意思表示が発信された時に
  契約が成立するとされているが、この条約では、承諾の意思表示が申込者に到達
  した時に契約が成立するとされている。
 イ この条約は、営業所が異なる国に所在する当事者(売主・買主)間の物品売買契
  約において、この条約を適用する旨定めた場合にのみ適用されるのに対して、日
  本の民法・商法は、日本に営業所が所在する当事者間の契約である限り、常に適
  用される。
 ウ 日本の民法・商法では、契約の解除ができる場合が「重大な契約違反」がある場
  合に限られているが、この条約はそのような制限がない。
 エ 日本の民法では、申込みと承諾が完全に一致しなくても、その違いが実質的な
  ものでない場合には、契約が成立するとされているが、この条約では、申込みと
  承諾が完全に一致しなければ契約は成立しないとされている。
第12問(H23)
 ウェブシステムの開発・販売、保守運用等の事業を営んでいるX社は、自社で
開発したインターネット受発注システム(以下「本件システム」という。)を、企業向
けウェブシステムの販売、コンサルティング等の事業を営んでいるY社に販売し
て納品した。Y社は、X社から販売・納品を受けた本件システムを自社のエンド
ユーザーである顧客向けに転売・納品すると同時に、転売・納品した本件システム
の保守運用業務をX社に委託した。

第12問図

 X社からY社に販売した本件システムの販売代金については、発注時に3分の
1、X社による納品・Y社の検収時に3分の1、納品・検収から2か月後に残り3
分の1の金額を支払うとの約定であったところ、Y社は、発注時、納品・検収時の
分割金はそれぞれ支払ったものの、残り3分の1の金額については支払期限が経過
しても支払おうとしない。他方、本件システムの保守運用業務の業務委託料につい
ては、客先での本件システムの稼働開始から3か月後に1回目の業務委託料を支払
うものとのX社・Y社間の約定があり、いまだ支払期限は到来していない。
 この事例において考えられるX社のY社に対する債権回収の手段・方法に関す
る記述として、最も不適切なものはどれか
 ア X社がY社に本件システムを販売した際に、Y社代表者Aが個人として販売
  代金の支払について連帯保証する旨X社代表者に対して発言し、X社代表者が
  口頭でAの個人保証を承諾していた場合、X社は、A個人に対して保証債務の
  履行として残代金の支払を請求することができる。
 イ X社がY社に本件システムを販売した際に、Y社代表者Aが個人としても販
  売代金の支払について保証する旨の電子メールをX社代表者に送信し、X社代
  表者がAの個人保証を承諾する旨の電子メールをAに返信していた場合、X社
  は、Y社に対して本件システムの販売残代金の支払を求めることなく、A個人に
  対して保証債務の履行を請求できる。
 ウ Y社が取引先企業に対する売掛債権を有している場合、X社のY社に対する
  本件システムの販売残代金債権を保全する方法として、Y社が有する売掛債権
  に対する仮差押命令の申立てができる。
 エ Y社の資産状況が著しく悪化した状況にある場合には、いまだ支払期限の到来
  していない本件システムの保守運用業務の業務委託料の支払が得られない危険が
  あることを理由として、X社が、Y社顧客の下で稼動中の本件システムに関する
  保守運用業務を一方的に停止することが許される場合もある。
第13問(H23)
 次の文章は、ゲームソフトの開発・制作等の事業を営んでいる株式会社甲の代表
取締役社長(以下「甲社社長」という。)と、中小企業診断士であるあなたとの会話で
ある。この会話の空欄A〜Eに入る用語の組み合わせとして最も適切なものを下記
の解答群から選べ(※法令名は略称による。)。

甲社社長:「ちょっと、困ったことが起こって。」
あなた :「どうされたのですか?」
甲社社長:「うちの会社(甲社)は、携帯電話向けSNS(ソーシャル・ネットワーキ
     ング・サイト)用のゲームソフトを開発して、大学生や社会人向けのソ
     フトをX社に、中高生向けのソフトをY社にそれぞれ供給しているん
     だけど、今回、X社との間のゲームソフト制作・開発委託契約を更新す
     る話合いの中で、同業他社に同種のゲームソフトを提供しないことを当
     社に義務付ける内容の条項を追加するようにX社から要求されている
     んだ。しかもリーガルチェックの段階で、うち(甲社)がX社の担当者
     に対してこの新条項に難色を示したら、『この条項の追加を受け入れて
     もらえなければ、御社(甲社)のゲームソフトを当社(X社)のSNSの会
     員向けゲームカテゴリーから外すことも考えなければならない。』と言わ
     れたんだよ。カテゴリーから外されると、うち(甲社)のゲームは新規会
     員の獲得ができず、ダウンロード済みの顧客からの課金収入しかなく
     なってしまうので、死活問題になっちゃうよ。」
あなた :「ちょっと待ってください、社長。X社は携帯電話向けSNS用のオンラ
     インゲームでは、3割以上のシェアを握っていて業界トップでしょう。
     そういう会社が社長の言われるような行為をしているとなると、
     □ A □に該当する疑いがあり、□ B □で禁止されている
     □ C □の問題となる可能性があります。そんな新条項の追加要求に
     応じる必要はないと思いますよ。」
甲社社長:「確かにそうなんだけど、うちのようなベンチャー企業は、どうしても
     大手のオンラインゲーム会社の要求をのまざるを得ないんだよなあ。何
     しろ、Y社が主催しているゲームフェアに参加させてもらったときは、
     ほとんどうち(甲社)のゲームが来場者の目に触れるようなブースもな
     かったのに、協賛金を負担するように要請されて支払ったこともあった
     んだ。」
あなた :「社長、どこまでお人好しなんですか。そんな御社(甲社)の売上にとっ
     て直接的なメリットのない協賛金を負担させるとなると、Y社の行
     為は□ D □に該当する可能性が高いですから、やっぱり□ C □
     の問題となりますよ。そういう大手のむちゃな要求ばかりのんで、当面
     の受注は取れても、長い目で見れば御社(甲社)のためになりませんよ。」
甲社社長:「うーん、そうなるとやっぱりどこかに相談しないと。どこか役所でこ
     ういう問題を相談できるところはないの?」
あなた :「□ B □では□ C □に該当する行為の排除措置を命ずる権限が
     □ E □に与えられていますし、□ B □に違反する事実があれ
     ば、だれでもその事実を□ E □に報告して適当な措置をとるように
     求めることができますから、そこに相談するのが筋だと思います。」

[解答群]
 ア A:拘束条件付取引   B:独占禁止法   C:不当な取引制限
   D:共同の取引拒絶   E:中小企業庁  
 イ A:再販売価格の拘束  B:下請法     C:不公正な取引方法
   D:差別対価      E:公正取引委員会  
 ウ A:抱合せ販売等    B:特定商取引法  C:不当な取引制限
   D:優越的地位の濫用  E:消費者庁  
 エ A:排他条件付取引   B:独占禁止法   C:不公正な取引方法
   D:優越的地位の濫用  E:公正取引委員会  
第14問(H23)
 企業情報の法的保護に関する次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 企業における技術、ノウハウ、顧客情報等の企業情報について、企業が収益を生
み出す知的資産としての法的な保護を享受するためには、そのような企業情報が、
□ A □により特許権等の知的財産権を取得して活用するのにふさわしいもの
か、それとも□ B □し、不正競争防止法上の営業秘密等の機密情報として管理
していくのが適切なものかを振り分けていくという経営判断が必要になる。
 企業情報が不正競争防止法上の営業秘密として保護されるためには、秘密として
管理されていること(秘密管理性)、有用な営業上又は技術上の情報であること(有
用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たすことが必要
とされている。例えば、技術・ノウハウ等を記録したデータファイルが企業内の
サーバーコンピューターに保存されていたが、アクセス制限がなくパスワードも設
定されていないという状態では、□ C □の要件を欠き、営業秘密とは認められ
ない可能性が高い。
 平成21年の不正競争防止法の改正により、営業秘密の侵害行為に対する処罰範
囲が拡大され、改正前は不正競争の目的で、詐欺、窃盗、横領等の不正な方法によ
り営業秘密を使用し又は開示する行為等だけが処罰の対象とされていたものが、改
正後は、(1)不正の利益を得たり保有者に損害を加えたりする目的で、営業秘密を
不正な方法により使用し又は開示する行為、更には、(2)上記(1)の目的で、不正な
方法により、営業秘密を第三者が取得、又は従業者・取引先等が領得する行為等も
処罰の対象とされることとなった。その結果、□ D □行為、□ E □行為等
も、営業秘密の侵害として処罰されることとなった。
(設問1)
 本文中の空欄A〜Cに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものはどれ
か。

 ア A:オープン化      B:ブラックボックス化  C:非公知性
 イ A:オープン化      B:ブラックボックス化  C:秘密管理性
 ウ A:ブラックボックス化  B:オープン化      C:秘密管理性
 エ A:ブラックボックス化  B:オープン化      C:有用性
(設問2)
 本文中の空欄D・Eに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれ
か。

 ア D:機密保持契約を締結して提携先企業から提供を受けた営業秘密を、機密
     保持契約に違反して提携終了後に記録媒体から消去したように装って実
     際には消去せず、自社の製品開発に利用する。
   E:社内規定による許可無しに営業秘密記録媒体を自宅に持ち帰って残業す
     る
 イ D:自社の内部告発規定に違反する方法で、自社の不正情報とともに営業秘
     密をマスコミに提供し、謝金をもらう
   E:社内規定による許可無しに営業秘密記録媒体を自宅に持ち帰って残業す
     る
 ウ D:社内規定による許可無しに営業秘密記録媒体を自宅に持ち帰って残業す
     る
   E:報酬を得る目的で、保有企業に無断で営業秘密を外国政府に開示する
 エ D:保有企業への嫌がらせ目的で当該企業の営業秘密をネット上の掲示板に
     書き込む
   E:報酬を得る目的で、保有企業に無断で営業秘密を外国政府に開示する
(設問3)
 企業の保有する技術・ノウハウ等を営業秘密として管理する場合のメリット・
デメリットに関する記述として最も適切なものはどれか。

 ア 一定期間、譲渡可能な排他的独占権を取得できる一方で、出願内容を公開す
  ることが権利取得の前提となるので、自社の開発動向が他社に知られることに
  なる。
 イ 失敗した実験のデータ等のノウハウも保護対象となり得る一方、保護期間が
  満了すれば誰でも利用可能となる。
 ウ 事前の審査を通じて権利の内容が明確となるが、他社が同一技術を独自開発
  した場合には独占できなくなる。
 エ 製品の分解等により明らかにならない限り、保護期間の制限がなく、他社と
  の差別化を図ることができる一方で、登録制度がなく、権利の存否・内容が不
  明確となりがちである。
第15問(H23)
 ソフトウェアプログラムのライセンスに関する英文契約(License Agreement)に
おいて、「ライセンサーは、当該プログラム("the Program")が許諾地域において保
護される第三者の知的財産権を侵害しないという保証をしない」旨を定めている条
項として最も適切なものはどれか。

 ア Licensor hereby represents and warrants that it is the sole owner of the
  proprietary rights to the Program or has sufficient rights in the Program to
  enter into and grant the rights set forth in this Agreement in the licensed
  territory.
 イ Licensor in no way warrants that the Program does not infringe any patent,
  trademark, trade name, copyright, trade secret right or other proprietary rights
  protected in the licensed territory.
 ウ Licensor makes no warranties that the Program shall satisfactorily function
  so as to fit for any particular purposes or uses required by the purchasers or
  users of end products in the licensed territory.
 エ Licensor shall have the sole right to take any action against infringement of
  all intellectual property right it has, or defend any action by third parties for
  infringement of any other proprietary right with respect to the Program.
第16問(H23)
 下図は、日本の代表的な新興株式市場であるジャスダック、マザーズ、ヘラクレ
ス市場の新規上場会社数の推移である。図の@〜Bに当てはまる市場名称の組み合
わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 なお、ジャスダック市場の上場会社数には前身の店頭登録会社数を、ヘラクレス
市場の上場会社数には前身のナスダックジャパン市場の会社数を含めて集計してい
る。

第16問図

[解答群]
 ア @:ジャスダック  A:ヘラクレス   B:マザーズ
 イ @:ジャスダック  A:マザーズ    B:ヘラクレス
 ウ @:マザーズ    A:ジャスダック  B:ヘラクレス
 エ @:マザーズ    A:ヘラクレス   B:ジャスダック
第17問(H23)
 下表は、株式会社における少数株主からの主な権利行使の決議要件を整理したも
のである。表の@〜Bに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選
べ。
 なお、本問での会社は、非公開会社で取締役会設置会社であることを前提として
いる。

第17問図

[解答群]
 ア @:会計帳簿閲覧請求権    A:会社解散請求権
   B:株主提案権
 イ @:会計帳簿閲覧請求権    A:株主提案権
   B:会社解散請求権
 ウ @:株主提案権        A:会計帳簿閲覧請求権
   B:会社解散請求権
 エ @:株主提案権        A:会社解散請求権
   B:会計帳簿閲覧請求権
第18問(H23)
 会計参与の制度に関する下記の設問に答えよ。
 なお、下記の設問の会社は、非公開会社で委員会設置会社でない株式会社を前提
とする。

(設問1)
 会計参与の設置に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 新たに会計参与設置会社とするためには定款を変更しなければならないの
  で、株主総会の特別決議が必要となる。
 イ 会計参与が何らかの事情で欠けた場合に備えて、補欠の会計参与を選任する
  ことができる。
 ウ 会計参与の任期は、監査役と同様であり、原則として選任後4年以内に終了
  する事業年度の定時株主総会の終結の時までである。
 エ 会計参与を新たに設置した場合には、その旨ならびに会計参与の氏名または
  名称および計算書類等の備え置きの場所を登記しなければならない。
(設問2)
 会計参与の職務と責任に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 会計参与が悪意または重過失により計算書類等の虚偽の記載を行い第三者に
  損害を与えた場合には、その損害賠償責任を負う。
 イ 会計参与は、各事業年度の計算書類等を5年間備え置き、その業務時間内で
  あれば株主や債権者からの閲覧や謄写等の請求に応じる義務がある。
 ウ 会計参与は、取締役と共同して計算書類等を作成するとともに、それが適正
  に表示されているかの意見を付した会計参与報告書を作成する。
 エ 取締役会を設置する会社は監査役を置かなければならないが、会計参与設置
  会社では監査役の設置は不要となる。
第19問(H23)
 社債発行に関連する下記の設問に答えよ。

(設問1)
 社債の発行に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 株式会社が社債を発行するためには、取締役会設置会社では取締役会の決議
  が必要である。
 イ 銀行、信託会社、証券会社は、社債権者の利益保護のために設置される社債
  管理者となることができる。
 ウ 社債券を発行しない社債の発行も認められる。この場合、社債譲渡の効力を
  会社その他の第三者に対抗するためには社債原簿の書き換えが必要となる。
 エ 社債は、株式会社のみならず合名会社、合資会社、合同会社でも発行するこ
  とができる。
(設問2)
 次の文中の空欄に入る記述として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 社債の発行は、金融商品取引法の規制の対象となる。これに対して、小人数の
縁故者を対象として社債を発行する小人数私募債は、同法に定める有価証券の募
集の要件に該当しないため、簡易に社債を発行することができる。
 募集の具体的な要件は、新たに発行される社債の□   □未満であり、か
つ、多数の者に譲渡される恐れが少ないことである。なお、この人数には過去6
か月以内に同一種類の社債を発行している場合にはそれも合計しなければならな
い。

[解答群]
 ア 最終の取得者の人数が50名
 イ 取得勧誘の相手方の人数が5名
 ウ 取得勧誘の相手方の人数が50名
 エ 取得勧誘の相手方の人数が500名