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第1問(H22)
 甲は、株式会社を設立することとし、設立時発行株式は、発行価額5万円で
1,000株を予定している。甲は、発起人として600株を引き受ける予定であるが、
残り400株については募集設立の方式を使って募集することとし、申込期間を7月
1日から7月30日までとして募集したところ、A〜Dの4名から、以下のとお
り、申込みがあった。

      申込日時      引受希望株式数
 A 7月5日  午前9時     200株
 B 7月21日  午前10時     300株
 C 7月21日  午後3時     400株
 D 7月28日  午前11時     100株

 甲は、引受人及びその引受株式数を決定することとしているが、募集に際し、決
定方法は特に定めなかった。甲としては、申込者の4名の中では、今後の取引関係
等を考慮すると、BとDに引き受けてもらうのが最も望ましく、他の方法は、法律
上やむを得ない場合に実施したいと考えている。かかる前提で、会社法の制約の範
囲内で、甲の希望を最大限に実現する割り当て方法として最も適切なものはどれ
か。

 ア A:  0株   B:300株   C:  0株   D:100株
 イ A: 80株   B:120株   C:160株   D: 40株
 ウ A:200株   B: 86株   C:114株   D:  0株
 エ A:200株   B:200株   C:  0株   D:  0株
第2問(H22)
 中小企業診断士であるあなたは、資本金3,000万円で株式会社を設立しようとし
ているあなたの友人から、設立する会社の組織をどうしたらよいかについて相談を
受けた。あなたの友人の希望は以下のとおりであるが、それを前提に友人の希望に
沿う組織形態を、あなたがアドバイスするとすれば、最も適切なものはどれか。下
記の解答群から選べ。

【あなたの友人の希望内容】
 私を含めて株主は約10名を予定しており、私が1,600万円出資する予定であ
る。会社の運営に当たっては、何でも株主総会で決議できるというのでは支障を
来すので、株主総会で決議できる事項を制限し、代表取締役社長の決定で大部分
の業務執行を行えるようにしたい。また、当初の役員の人数は必要最小限とした
い。

[解答群]
 ア 取締役1名(うち代表取締役1名)
 イ 取締役2名(うち代表取締役1名) 取締役会
 ウ 取締役3名(うち代表取締役1名) 監査役1名 会計参与1名
 エ 取締役3名(うち代表取締役1名) 取締役会  監査役1名
第3問(H22)
 破産手続、民事再生手続及び会社更生手続について述べた次の文章について、下
線部@〜Cの説明のうち最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 破産手続、民事再生手続及び会社更生手続の違いとしては、第一に、手続が目指
す結果の違いが挙げられる。即ち、@破産手続は、清算型と呼ばれ、法人・自然人を
問わず破産者が破産手続開始決定時に保有する全ての資産を金銭に換価して配当に
充てることになるが、民事再生手続、会社更生手続は、再建型と呼ばれ、それぞれ
の手続に従って、債務者の再建を図りながら弁済を行うこととなる。
 第二に、対象となる人の違いが挙げられる。A破産手続、民事再生手続は、法人・
自然人を問わず全ての人に適用されるが、会社更生手続は、会社法上に規定がある
会社のみに適用され、それ以外の法人・自然人には適用されない。
 第三に、手続の主体の違いが挙げられる。B破産手続、会社更生手続では、管財人
が選任され、管財人が資産の管理処分等を行うが、民事再生手続では、管財人とい
う制度が法律上存在しないため、債務者自身が主体となって手続を遂行することと
なっている。
 第四に、抵当権等の担保権に関する基本的な取り扱いの違いが挙げられる。C破産
手続、民事再生手続は、担保権は別除権となり、担保権者は手続外で担保権を実行
することが可能であるが、会社更生手続においては、担保権は更生担保権となり、
手続外での実行は禁止される。

[解答群]
 ア 下線部@
 イ 下線部A
 ウ 下線部B
 エ 下線部C
第4問(H22)
 甲株式会社(以下「甲社」という。)では、営業部門を会社分割の手続を利用して分
社化することとしているが、その中で、従業員A〜Dの所属について、以下の対応
を検討している。これら従業員のうち、「会社分割に伴う労働契約の承継等に関す
る法律」第2条第1項に基づく通知が必要となる者の組み合わせとして最も適切な
ものを下記の解答群から選べ。なお、分社化により新たに設立される会社を乙株式
会社(以下「乙社」という。)とする。

従業員A:入社以来、営業部門に従事している者であるため、会社分割に際して
     も、乙社所属とする。
従業員B:総務部門に従事する者であるが、乙社での総務担当者がおらず、従業員
     Bは過去に営業部門に関連する総務業務も担当していたことがあるた
     め、会社分割に際しては、乙社所属とする。
従業員C:経理部門に従事し、営業部門に関連する経理も若干担当していたことは
     あるものの、会社分割に際しては、甲社所属とする。
従業員D:一昨年の人事移動で、営業部門に異動となり、その後約2年間その業務
     に従事していたが、適性の問題もあることから、会社分割に際しては、
     甲社所属とし、異動前の部署に戻す。

[解答群]
 ア A、B、C
 イ A、B、D
 ウ A、C、D
 エ B、C、D
第5問(H22)	
 中小企業診断士であるあなたは、依頼者であるX有限会社(特例有限会社)の代
表取締役である甲に対して、以下のアドバイスを行おうと考えている。このアドバ
イス案のうちで最も適切なものはどれか。
 なお、X有限会社は、資本金300万円、株主は甲、甲の弟2名、甲の子の計4
名、役員は、代表取締役の甲のほか、甲の弟2名がそれぞれ取締役、甲の子が監査
役に就任している。
	
 ア 御社の場合、取締役会を設置することはいつでもできますが、設置するメリッ
  トはないと思います。	
 イ 増資を行う場合、誰に割り当てるかは代表取締役のあなたが自由に定めること
  ができますから、あなたに割り当てることにすれば、あなたの持株数を簡単に増
  やせます。
 ウ 特例有限会社から株式会社に組織変更し、X株式会社という商号を使用する
  には、定款変更の手続をとって、商号を変更して、それを登記すれば足ります。
 エ 特例有限会社の取締役の任期は10年までに制限されていますから、任期が満
  了するときにはまた取締役を選び、登記をしないといけません。
第6問(H22)
 会社を設立しようとしているあなたの友人甲と中小企業診断士であるあなたとの
以下の会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、A〜Dの空欄には、同一語句は
入らない。

あなた:「それで設立する会社の種類はどうするのかい。」
 甲 :「会社の種類ってなんだい。株式会社のことじゃないのかい。」
あなた:「株式会社以外にも、□ A □、□ B □、□ C □を設立するこ
    とができるんだよ。」
 甲 :「へえ。どう違うんだい。」
あなた:「会社法上では、出資者のことを社員というんだけど、その社員の責任の
    内容が違うんだ。
    □ A □というのは、出資者全員が、無限責任社員といって、個人財産
    で限度なしに責任を負う会社で、逆に、□ B □というのは、出資者全
    員が、有限責任社員といって、出資の範囲内でしか責任を負わない会社だ
    よ。」
 甲 :「へえ、そうすると、□ C □というのは、なんだい。」
あなた:「□ C □は、無限責任社員と有限責任社員と両方の社員がいる会社だ
    よ。」
 甲 :「なるほどねえ。そういえば、ときどき□ D □っていう名前も見るけ
    どこれは会社じゃないのかい。」
あなた:「それも会社だよ。でも、平成17年に会社法という法律ができたりしたの
    で、平成18年5月からは設立することができなくなったんだ。」
(設問1)
 会話中の空欄A・Bに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

 ア A:合資会社    B:合同会社
 イ A:合同会社    B:合資会社
 ウ A:合名会社    B:合資会社
 エ A:合名会社    B:合同会社
(設問2)
 会話中の空欄C・Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。

 ア C:合資会社    D:合名会社
 イ C:合資会社    D:有限会社
 ウ C:合同会社    D:合資会社
 エ C:合名会社    D:有限会社
第7問(H22)
 中小企業診断士であるあなたは、顧問先の会社の社長甲から、甲の子が勤務して
いた会社が倒産したとして相談を受けた。甲の子が勤務していた会社の破産の概要
及び甲の子が会社に対して有している債権の内容は以下のとおりである。そのうえ
で、あなたと甲との会話を踏まえて下記の設問に答えよ。

 甲 :「配当はあるのでしょうか。」
あなた:「破産の場合、配当する順番が決まっているから、それに従うことになり
    ます。」
 甲 :「具体的にはどうなるのですか。」
あなた:「まず、破産財団から、□ A □に対する配当を行います。これには破
    産管財人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用などが
    含まれます。□ A □に全額配当してもまだ破産財団に余剰があるとい
    う場合には□ B □に対する配当を行います。
    □ B □に全額配当してもまだ破産財団に余剰がある場合には、一般破
    産債権に対する配当が行われますが、通常は、全額弁済できないので、按
    分して配当されることになります。」
 甲 :「そうすると、今回の場合どうなるのでしょう。」
あなた:「仮に、現状を前提にして考えると、破産財団1,000万円から、破産管財
    人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用200万円がま
    ず支払われます。そして、残りの破産財団800万円から、□ A □に該
    当する税金や未払給料への配当など、先ほどお話した順番で配当がされま
    す。ですから、お子さんの場合、配当額は、□ C □ということになり
    ます。ただし、配当額は、破産財団の管理等に要した費用などで大きく変
    動しますから、詳しくは破産管財人に問い合わせて下さい。また、未払給
    料については、独立行政法人労働者健康福祉機構で行っている未払賃金の
    立替払制度もありますから、こちらの利用も検討してもよろしいかと思い
    ます。」
【破産した会社の概要】
 決算期          毎年4月1日〜3月31日
 破産手続開始決定日時   平成22年1月6日(水)午後5時
 現在の破産財団                       約1,000万円
 破産管財人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用(見込額)
                                約200万円
 税金の滞納分    平成19年分    約100万円
           平成20年分    約150万円
           平成21年分    約500万円      合計約750万円
 未払給料(甲の子を含む10名分)
       平成21年4月〜6月分    約50万円
       平成21年7月〜9月分    約100万円
       平成21年10月分〜12月分   約300万円     合計約450万円
【甲の子が有する債権の概要】
 平成21年7月〜9月分の未払給料     約15万円
 平成21年10月〜12月分の未払給料     約30万円      合計約45万円

(設問1)
 ア A:共益債権     B:別除権
 イ A:財団債権     B:優先的破産債権
 ウ A:別除権      B:財団債権
 エ A:優先的破産債権  B:共益除権
(設問2)
 会話中の空欄Cに入る文章として最も適切なものはどれか。

 ア 債権額全額の約45万円
 イ 債権額約45万円の9分の1の約5万円
 ウ 平成21年10月から12月分の未払給料全額にあたる約30万円
 エ 平成21年10月から12月分の未払給料約30万円の2分の1の約15万円
第8問(H22)
 特許法第35条によれば、職務発明とは、従業員、法人の役員、国家公務員又は
地方公務員(以下「従業者等」という。)がその性質上使用者、法人、国又は地方公共
団体(以下「使用者等」という。)の業務範囲に属し、かつ、その発明をするに至った
行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明であると
規定されている。次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 ア 菓子メーカーA社の従業者甲は、菓子を製造する装置に関する職務発明を完
  成させた。当該発明に関する特許を受ける権利は、勤務規定に従いA社に譲渡
  されたが、A社は、特許出願を行わなかった。甲は、A社が特許出願を行わな
  かったとしても、A社に対して特許法第35条に規定される相当の対価の支払請
  求権を有する。
 イ 携帯電話メーカーB社の研究開発部門に所属していた従業者乙は、B社在職
  中に携帯電話に関する発明を完成させた後に、その内容を秘匿して退職した。そ
  の後、乙が当該発明について特許出願を行った場合、当該発明は、職務発明と認
  定される場合がある。
 ウ 自動車メーカーC社の経理部門に所属する従業者丙が、自動車用エンジンに
  関する発明を完成させた場合でも、丙の職務が自動車用エンジンに関する発明を
  行うものではないので、丙が完成させた発明は職務発明には該当しない。
 エ 筆記具メーカーD社の従業者丁は、筆記具に関する職務発明を完成させた。
  しかし、当該発明に関する特許を受ける権利がD社に譲渡されず丁が当該発明
  について特許を受けた場合、D社は、特許法第35条に規定される相当の対価を
  丁に支払わなければ当該発明を実施することができない。
第9問(H22)
 商標登録出願に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 商標登録出願人は、二つ以上の商品又は役務を指定商品又は指定役務とする商
  標登録出願の一部を一つ又は二つ以上の新たな商標登録出願とすることができ、
  その新たな商標登録出願は、もとの商標登録出願の時にしたものとみなされる。
 イ 商標登録出願人は、自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標に
  ついて商標登録を受けることができる。団体商標にあってはその使用者は団体の
  構成員であるため、商標登録出願は団体の構成員の全員の名前により行う必要が
  ある。
 ウ 商標登録出願人は、登録料の納付と同時に、商標登録出願に係る区分の数を減
  ずる補正をすることができる。
 エ 商標登録出願は、商標ごとに、商標の使用をする一つのみの指定商品又は指定
  役務を指定して行うことができ、また、複数の商品又は役務の区分に所属する複
  数の指定商品又は指定役務を指定して行うこともできる。
第10問(H22)
 商標登録を受けることができる商標に関する記述として、最も適切なものはどれ
か。

 ア 種苗法第18条第1項の規定による品種登録を受けた品種の名称と類似の商標
  であって、その品種の種苗に類似する商品について使用するものは、品種登録の
  期間が経過したときには、品種登録を受けたものに限って商標登録を受けること
  ができる。
 イ 商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標と同一の商標であっ
  て、その商標登録に係る指定商品に類似する商品について使用するものは、その
  他人が当該商標を商標登録することに承諾している場合には、商標登録を受ける
  ことができる。
 ウ 商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標に類似する商標で
  あって、その商標登録に係る指定商品に類似する商品について使用するものは、
  その商標登録出願後に他人の商標権が消滅して消滅後6カ月を経過した後であれ
  ば、当該商標について商標登録を受けることができる。
 エ 他人の著名な芸名と同一の商標について商標登録出願をした場合には、その他
  人が当該商標の商標登録を承諾しているときには他人の人格権の保護が図られて
  いることから、商標登録を受けることができる。
第11問(H22)
 日本における知的財産に関する権利を有する者が、自己の権利を侵害すると認め
る貨物が輸入されようとする場合に、税関長に対し、当該貨物の輸入を差し止める
よう申し立てることが認められているが、必ずしも税関に対する輸入差止請求の対
象とならない貨物として最も適切なものはどれか。

 ア 意匠登録されている意匠に係る物品を権利者に無断でアルゼンチンにおいて製
  造し、日本国向けに輸出された物品
 イ 特許発明に係る物品を権利者に無断でインドネシアにおいて製造し、日本国向
  けに輸出された物品
 ウ 日本国内での商標権者が、タイにおいても同一内容について商標登録を有して
  いる場合に、権利者からタイでの製造・販売について許諾を受けた者が製造し、
  権利者に無断で日本国向けに輸出した商品
 エ 日本国内で発売された音楽CD(コンパクトディスク)と同一内容の音楽CDを
  権利者に無断で米国において製造し、日本国向けに輸出された音楽CD
第12問(H22)
 ホテル業を営むA会社は、新しくホテルを建設することとし、B設計建築会社
(以下「B会社」という。)との間で工事請負契約を締結した。予定どおり竣工し、A
会社は、当該契約に基づいてこのホテルの引渡を受け営業を開始した。
 しかし、このホテルは、B会社から構造設計の委託を受けた一級建築士Cが、
建築基準法令で定められた耐震強度を満たしたかのように偽装したものであった。
なお、このホテルの建築に関し、D会社による確認審査、E会社による構造計算適
合性判定においては、それぞれ建築基準関係規定に適合しているとされていた。
 その後、同地域を襲った地震により、このホテルの耐震強度偽装が発覚した。そ
の結果、行政当局の指導を受け、このホテルを休業および補修し、A会社は多額の
損害を被った。
 これらの状況を前提に、以下の選択肢ア〜エのうち最も適切なものはどれか。

 ア A会社は、B会社に請求する損害賠償とは関係なく、建築士Cに対してもB
  会社を債権者代位して契約上の義務に違反するとして損害賠償請求をすることが
  できる。
 イ A会社は、偽装を見抜けなかったD会社・E会社に対しても、自己に生じた
  損害について無過失責任を追及することができる。
 ウ A会社は、不完全履行があるとして、B会社に対して、補修に要した相当額の
  不当利得返還請求をすることができる。
 エ A会社は、補修および休業したことにより生じた損害について、B会社に対
  し、債務不履行責任に基づく損害賠償請求をすることができる。
第13問(H22)
 日本において設立された株式会社甲はヤングカジュアル衣類を製造販売する会社
であるが、このたび、上海に主たる営業所がある中国の会社である会社乙と、会社
乙がデザイン・製造したカジュアルジャケットαについて売買契約を締結しようと
している。
 以上の事情を前提に、株式会社甲の代表取締役社長と中小企業診断士をめざして
いるあなたとの次の会話を読み、下線部@〜Cのあなたの回答のうち最も適切なも
のを下記の解答群から選べ。

社 長:「今まで、わが社は国産にこだわってきたのだけど、最近、中国でも技術
    や質が上がってきているし、コストのメリットもあるしね。だから、今
    度、縁あって、新規に中国の会社乙と契約しようと思っているんだよ。」
あなた:「それは、良かったですね。」
社 長:「この会社は外国企業との取引に慣れているようで、契約書を提示してき
    たんだ。中国語や英語はわからないといったら、契約書は日本語のものを
    持ってきてくれたよ。でも、いろいろな面で取引を慎重に進めなくてはな
    らないよね。どんなことに注意したらいいのかな。ぼくにとって海外取引
    は初めてだから、一般的なところから教えて欲しいんだ。」
あなた:「契約内容については、欠けているところがないか弁護士に聞いた方がい
    いですよ。」
社 長:「そうだよね。でもね、たとえば、契約に規定していないことが起きた
    ら、どうなるの。」
あなた:「@契約書には一般的に準拠法の定めがあるはずです。それがない場合に
    は、製品の買主側、すなわち、日本の法律が適用されることになります
    。」
社 長:「それと、価格の部分とかは後で決めるのでもいいのかなー。」
あなた:「Aそれでも良いと思います。けれども、契約書で何も規定していない場合
    は、近年、日本でも発効した国際物品売買契約に関する国際連合条約に
    従って、運送費は買主負担になるので、運送費の負担方法だけでも契約書
    で規定していた方がいいと思いますよ。」
社 長:「会社乙は営業所が大阪にあってね、ここで外国会社の支店の登録もし
    て、日本向け販売の窓口になっているんだ。ぼくたちはジャケットαに自
    社ブランドのロゴをつけて国内で販売する予定だけど、会社乙と日本で契
    約締結ということもできるのかなー。」
あなた:「B会社乙日本支店の日本における代表者の名の下に、会社乙と国内で契約
    締結することも可能ですよ。ただ、外国会社の支店といっても、本社から
    独立して法人格を有するわけではないので、結局、契約の相手方は会社乙
    ですけどね。」
社 長:「ところで、万が一、相手方と裁判になったら怖いよね。相手方を訴える
    ときは、中国でしないといけないのかなー。」
あなた:「Cそれは、裁判管轄の問題ですね。ただ、契約上の裁判管轄がどこであ
    れ、契約書が日本語であれば、日本で提訴することが可能ですよ。でも、
    強制執行するときは、結局、中国まで行かなくてはならないから、中国で
    提訴するのと一緒ですね。」

[解答群]
 ア 下線部@
 イ 下線部A
 ウ 下線部B
 エ 下線部C
第14問(H22)
 株式会社Aは、一般消費者である女性をターゲットに各家庭を訪問して、ある
いはインターネットにおける自社のショッピングサイト上で、高額化粧品をディス
カウントして販売する業者である。この株式会社Aによる商品の販売に関する説
明として最も適切なものはどれか。

 ア 株式会社Aがインターネットのショッピングサイト上で掲載している売買契
  約上、当該化粧品から生ずるいかなる肌のトラブルについても責任を負わない旨
  の規定がある場合には、当然に、当該契約全体が無効となる。
 イ 株式会社Aによる商品のインターネット販売にはクーリング・オフ規定の適
  用はないが、この商品のショッピングサイト上に返品の可否および条件を記載し
  ていない場合、インターネットを通じてこの商品を購入した女性の都合により契
  約を解除されることがある。
 ウ 株式会社Aの担当者が訪問販売において、「重大な過失がある場合でも株式会
  社Aの損害賠償額は10万円を限度とさせていただきます。」とする旨を女性に手
  渡しした売買契約書において規定し、女性がこれについて説明を受け、納得した
  上で署名押印した場合は、かかる規定は有効である。
 エ 株式会社Aの担当者が訪問販売において、女性から「商品が必要ないので、
  帰ってください。」と言われたにもかかわらず、居座って話を続けて説得した上で
  販売した商品は、この女性が契約書面を受領した日から起算して8日間が経過す
  ると、女性から売買契約を取り消すことができない。
第15問(H22)
 以下の条項を読み、この条項が何について書かれたものか、最も不適切なものを
下記の解答群から選べ。
 なお、この条項は、ロンドンに本社を有するXXX社が開発したソフトウェア
(文中"Software"を意味する)を、XXX社がYYY社に対しライセンスを付与する
(文中"License"を意味する)契約書中の1つの条項であるとする。

Article ○○
	This License Agreement constitutes the entire agreement between the
parties with respect to the use of the Software licensed hereunder and 
supersedes all prior or contemporaneous understandings regarding such subject
matter.  No amendment to or modification of this License Agreement will be
binding unless executed by both parties in writing.  Any translation of this
Licese Agreement is done for local requirements and in the event of a dispute
between the English and any non-English versions, the English version of this
License Agreement shall govern.

[解答群]
 ア XXX社とYYY社間の本契約締結前の合意は本契約に劣後する。
 イ XXX社とYYY社両者の書面による合意なしには本契約は修正できない。
 ウ 英語以外の言語に翻訳された契約書と英語版の契約書の内容に矛盾がある場
  合は、英語版が優先する。
 エ 本契約の一部が無効となった場合でも、本契約の他の部分は効力を有する。
第16問(H22)
 X社の代表取締役甲の母親乙は、不動産等の資産を有しており、X社が自社工場
建設などの事業資金を必要とした10年前に、X社のY銀行からの11億円の借り
入れについて、乙所有の不動産に抵当権を設定して、物上保証人兼連帯保証人と
なった。甲はこの借り入れについて、連帯保証人となっている。X社は10年間は
返済を毎月履行してきたが、最近、業績悪化のため返済が滞りがちである。
 これらの状況を前提に、以下の選択肢ア〜エのうち最も適切なものはどれか。

 ア Y銀行が、月々の返済について11年目になって初めて乙に支払うよう請求し
  てきた場合、乙は自らの保証債務に関する消滅時効を援用して、Y銀行の請求を
  拒否することができる。
 イ Y銀行から乙が支払わないと乙の不動産の競売をする旨の通知を受けた場合、
  乙は、X社の有する工場等の資産に対する執行を完了するまで、Y銀行の請求を
  拒絶することができる。
 ウ Y銀行から請求を受けた際には、甲乙間で2分の1ずつ負担をする取り決めが
  甲と乙の話し合いによりなされている場合、乙はY銀行からの支払いの請求に
  対して2分の1の部分のみに応ずればよい。
 エ Y銀行に対する支払債務を乙が履行する場合、乙が有する不動産を売却又は競
  売してその金員をもってY銀行に返済した上で、さらに債務の残額があるとき
  には、この残額も支払う義務がある。
第17問(H22)
 金融庁の公表している「金融検査マニュアル」によれば、金融機関に対して自己査
定を行う体制の整備・確立を求めている。それによると、金融機関では、貸出金な
どを債務者の信用リスクに応じて適切に管理するため、債務者を信用格付けやその
他の状況等により正常先、要注意先、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先に区分
(債務者区分)する。さらにそれぞれの債務者ごとの個別の債権の分類を行う。貸倒
引当金の算定は、この債務者区分や債権の分類に基づき行われる。
 上記に関連した記述として、最も不適切なものはどれか。

 ア 債権の分類は、債権の資金使途等の内容を個別に検討し、担保や保証等の状況
  を勘案のうえ、債権の回収の危険性又は価値の毀損の危険性の度合いに応じて行
  うものとする。
 イ 債務者区分について、特に中小・零細企業等については、債務者の財務状況等
  の他、当該企業の技術力、販売力や成長性などの情報や代表者等の収入状況や
  資産内容等を総合的に勘案するものとする。
 ウ 債務者区分の破綻懸念先の債務者は、さらに要管理先である債務者とそれ以外
  の債務者とを分けて管理することが望ましい。要管理先である債務者とは、金利
  減免などの貸出条件や、支払が延滞しているなどの履行状況に問題がある債務者
  をいう。
 エ 信用格付は、債務者の財務内容、格付機関による格付、信用調査機関の情報な
  どに基づき、債務者の信用リスクの程度に応じて行われる。信用格付は、債務者
  区分と整合的でなければならない。
第18問(H22)
  次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 金融商品取引法により、上場会社は財務報告に係る内部統制報告書の提出が義務
づけられている。
 企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」(以
下「本基準」という。)によれば、内部統制とは、基本的に、企業の4つの目的の達成
のために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本的要
素から構成されると定義されている。この4つの目的のうち、「財務報告の信頼性」
を確保するための内部統制を「財務報告に係る内部統制」と定義し、この有効性につ
いて経営者による評価及び公認会計士等による監査についての考え方を示してい
る。
 中小企業においては、上場企業でない限りこのような基準の適用はないが、規模
がある程度以上の会社になると、健全な会社経営のために、会社が営む事業の規
模・特性等に応じた内部統制を整備することが求められている。

(設問1)
 本基準で示している内部統制によって企業が達成すべき4つの目的のうち、
「財務報告の信頼性」以外の目的として、最も不適切なものはどれか。

 ア 企業統治体制の確立
 イ 業務の有効性及び効率性
 ウ 事業活動に関わる法令等の遵守
 エ 資産の保全
(設問2)
 経営者は、内部統制の目的を達成するために内部統制の基本的要素が組み込ま
れたプロセスを構築し、それを適切に機能させていくことが求められている。本
基準では6つの基本的要素(@統制環境、Aリスクの評価と対応、B統制活動、
C情報と伝達、Dモニタリング、EITへの対応)を列挙している。
 このうち、経営者の意向および姿勢のように、組織内のすべての者の統制に対
する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなすものとして最も
適切なものはどれか。

 ア 統制活動
 イ 統制環境
 ウ モニタリング
 エ リスクの評価と対応
第19問(H22)
 業績が悪化した会社の再建のため、債権者がその債権を債務会社の株式に振り替
えることがある。このような、会社に対する金銭債権を現物出資し株式を発行する
手法を指す名称(略称)として最も適切なものはどれか。

 ア ADR(Alternative Dispute Resolution)
 イ DDS(Debt Debt Swap)
 ウ DES(Debt Equity Swap)
 エ DIP(Debtor In Possession)

第20問(H22)
 会社法における株式会社の剰余金の配当規定に関連する説明として、最も不適切
なものはどれか。なお、本問における株式会社は、取締役会設置会社であるが会計
監査人設置会社ではないものとする。

 ア 株式会社の純資産が300万円を下回らない限り、株主総会の決議によってい
  つでも剰余金の配当をすることができる。
 イ 株主総会の決議によって、配当財産を金銭以外の財産とする現物配当をするこ
  とができる。ただし、当該株式会社の株式等を配当財産とすることはできない。
 ウ 事業年度の一定の日を臨時決算日と定め、臨時計算書類を作成して取締役会お
  よび株主総会で承認を受けた場合は、臨時決算日までの損益も分配可能額に含ま
  れる。
 エ 定款で定めることにより一事業年度の途中において何回でも取締役会の決議に
  よって中間配当をすることができる。ただし、配当財産は金銭に限られる。